なろうでも、タイトルだけは見知っていたのですが、更新が随分と止まっていたので、少し敬遠していました。
読み手だけでなく、書き手でもあるので、エタってしまう気持ちもわかってしまうのですがね。
「ありがとうございます! そうですね、すぐに鳴柱就任もしましょうね!」
「…はい?」
一歩譲歩したら、五歩くらい詰められたんですけど。
「いやいやいや! なんでそうなるの?」
「上弦の零のところから、三人の柱と共に脱出」
「…うっ」
「鬼の本拠地から、ひなき様とにちか様の救出」
「……ううっ!」
「…そしてなにより! 上弦の伍の討伐!」
「…はぅあっ!!」
確かに、成宮未来としては、事実だと言わざるを得ないんだけどさ…
「おめでとうございます! 無一郎君以上に早い柱就任ですね。おそらくは史上最速だと思いますよ!」
にこやかにそんなことを言う、しのぶの笑顔がすっごく、憎たらしい。
「…まじかぁ」
「…実際問題、今の鬼殺隊がガタガタなのは間違いないです。
鬼殺隊本部襲撃による当主の死亡。加えて最強の柱である岩柱…悲鳴嶼さんの殉職。更には風柱の不死川さんの行方不明…これもほぼ殉職扱いになります」
一転して、沈痛な表情になる。言っていることは事実なんだけどさあ。
「…加えて、音柱の宇随さんも引退。かく言う私…蟲柱も引退して、当主補佐に専任することになり、柱は文字通り半減しています」
「…うう」
「…新しい英雄が必要なんです。噂の新人隊士は噂以上だった。ここ百年誰もできなかった上弦の鬼の討伐。
今の鬼殺隊の希望になるでしょう! それこそ、新しい鬼殺隊を象徴する存在になるでしょう!!」
イヤになるくらいに、持ち上げられる。
まあ、言いたいことはわからなくはない。
…いやいや、でも待て待て、ちょっと待て!
「そこまで持ち上げられてて、それでも成宮未来が二年で消えてもいいわけ?」
「…ちっ」
「いやいやいや! 今舌打ちしたよ! 気づきやがったか、こいつって感じだったよ!!」
「…コホン、別に三年でも、五年でも、十年でもいいんですよ」
「ずっりぃ! 空手形だったんだ!! 卑怯だろっ!!!」
「…あー、まあ、長いにこしたことはないんですが、二年でいいというのは本当です」
しのぶが再び真面目な顔をする。…でも、もう騙されないんだからね!
「二年あれば、新しい柱も生まれるでしょうし、鬼殺隊もきっと落ち着いているでしょうからね」
「ああっ、鳴ちゃんか!」
鳴ちゃんは今、炎柱の継子になっているという話だ。炎柱その人が言っていたから、間違いないだろう。
「…ああ、彼女もそうですね。それに、うちのカナヲだって、二年もあれば次の柱になっているでしょう」
カナヲ…ああ、蟲柱の継子だったあの子か。確かに那田蜘蛛山で会った段階でも、かなりのものだった。
「…なるほどねえ。新しい人材は、ちゃんと育っているってわけだ」
教育方法が完全に、千尋の谷に突き落とすって言うひどいやり方な割に、それでも育つ奴は育つんだなあ。
「さぁて、そういう話を聞くと、アレだねえ」
うん、これはアレだ。
「私も、その二年の間に、次の鳴柱を育てようじゃないか、うん」
前書きは別に、ここでエタるよという、宣言ではないですよw