零余子日記   作:須達龍也

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零余子ちゃん、たった500グラムだと思ってたけど、これが意外とボリューミー。
小粒な割に味も濃いし、腹持ちもいい。ダイエットにもいいんじゃないのと思う。



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 その後は、いつものように部屋に送ってくれるのかと思ったら…

 

「…あなたに話がある方が、部屋の外でお待ちです」

 

 誰だろう? まあ、昨日は入れ替わりの血戦したあと、私はすぐに消えたからなあ。

 のんきに考えながら、ふすまを開けて部屋の外に出る。

 

 

 

 見知った顔がいる。…右目に”×”がされた”下陸”の文字…元下弦の陸だ。

 

 ほほう、昨日の仕返しですかな?

 私ってば、ついさっき無惨様の血を分けてもらったばかりで、昨日よりも強くなってますよ。余裕で返り討ちですよ?

 

 元下弦の陸が右手を前にだした。

 

 ん? 握手とか?

「っ!!」

 直後、奴の指が六尺くらいまで伸び、ぐにぐにと気持ち悪く動き出した。

 

 …ほ、…ほほう、…なるほどなるほど。そっちも強くなったと言うわけですな。

 

 体調が万全ならば、お相手するのもやぶさかではないんだけど、なんかおなかが急に痛くなった気がしているので、またの機会にしてもらえないかな。残念だなあ。うん。

 

 そんなことを思っていると、奴は右手の指を元通りにして、頭を下げてきた。

 

「ありがとう! お前のおかげで強くなれた」

 

「えっ? …ああ、うん。どういたしまして」

 本当にお礼に来ただけのようだった。…ふー、あせったあせった。

「十二鬼月からは落ちてしまったが、更に実力をつけて戻ってくるつもりだ」

「うん、そうなんだ。…ええっと…」

 …名前、知らないわ。

「…指剣鬼(しけんき)だ。名前も覚えてないとか…」

 申し訳ない。覚える必要性を感じなかったもので。

「試験機ね。うん、覚えておくよ」

「…なんか、違う発音に聞こえる。指に剣の鬼で、指剣鬼だからな」

「あー、うん、知ってた知ってた」

 無惨様、まんまな名前すぎでしょう。

「…まあ、それだけだ。じゃあな」

 指剣鬼はそう言って、私が居た部屋へと入っていく。

 …ああ、なんでかなと思ったら、琵琶の君に送ってもらうんだな。

 そこで、ふと気づく。

 

「…あれ? 宣戦布告もされてない?」

 

 十二鬼月に戻るってことは、入れ替わりの血戦を挑むってことで…実質、今一番弱い十二鬼月って、私だよね?

 なったはいいけど、入れ替わりの血戦を挑まれまくるのは、だるいなー。

 

 …んー? もういいかなー、落ちても。…次で負けると色々言われそうだから、三回目くらいで負けよう。うん。

 

 

 

「雑魚との話は終わった?」

 

「ふぇ?」

 目の前には、あやとりをしている累君がいた。

「…雑魚って、…まあ、うん。終わったよ」

 累君には、昨日も血戦前に話しかけられていた。

 私は血戦後にすぐいなくなったから、わざわざ今日来てくれたのか。それは申し訳なかったな。

「…昨日の血戦見たよ。うん、そうだね。…ちょっと感動したよ」

「えっ、そう? ふひひ、それはちょっと嬉しいな」

「あの、…えっと、…あの雑魚を使ったやつ」

 ああ、累君もこれ、指剣鬼の名前を覚えてなかったな。

「あんな雑魚が、それなりに強くなったのに、びっくりしたよ。…それで思ったんだ」

 

 

「雑魚鬼でも、僕の力を分けてやれば、それなりになるかもって」

 

 

「んんー?」

 何の話なのかな?

「参考になったよ。じゃあ、それだけ」

 

 

 それだけを言うと、累君も部屋へと入っていった。

 

 

 

 あれだな。会話をしに来たんじゃないな。言いたいことだけ言いに来た感じだ。




累くんは、かなりフリーダムでゴーイングマイウェイなイメージです。
そして、それが許される特別な存在。
昭和まで生き残れてたら、ヴェルタースオリジナルとか、もらえますねw
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