零余子日記   作:須達龍也

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部屋掃除、びっくりするほど、やる気が出ませんw



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 我が研究所に、三人の鬼の医者が加わりました。

 

 おかげで、研究が一気にはかどりました。…まあ、甘味の方ですけど…

 

 彼ら曰く、舌とかはほとんど人間と変わらないそうで、甘味を感じないのは、脳の受け取り方が変わったからだそうです。

 基本的に、美味いと感じるものは自らの栄養になるものらしく、人間から鬼になり、甘味は鬼の栄養にはならないから、鬼の脳はそれを美味い…甘いと、感じなくなっているらしいです。

 

 つまり、甘味を感じる為には、脳みそをいじくれということで、なかなかハードルが高いです。

 

 …というわけで、十七子(となこ)ちゃんの脳をいじってもらいました。…名前が適当過ぎるって? …もうめんどくさくなったんですよ、仕方ない。

 十七子ちゃんは、尊い犠牲になってもらう予定だったんですが、想定外にうまくいったので、そのまま長子ちゃんもやってもらい、その後、私もやってもらいました。

 そして、三人で毎日甘いものを食べるようになりましたとさ。

 

 

 …ぅんまぁーいーぞぉーー!!

 

 

 結構大きなホールケーキを、三人でペロリといってしまいました。

 ですが、甘味を感じるようにはなりましたが、甘味は鬼の栄養にはなりません。…つまり、太りません!

 

 これは、究極の体を手に入れてしまったのではないでしょうか!?

 

 

 

 もちろん、太陽光の研究も進めてます。

 

 製薬会社というのは、隠れ蓑としてはなかなか良かったようで、日焼け対策のクリームの研究ということで、割と大々的に研究をしてます。

 

 まあ、日に焼けるというか、日で焼けるんですけどね。

 

 

 

 …それと、どうでもいいことなんですが、うちの研究所、ご近所からは帝国軍の軍事開発施設だという噂があったりします。

 自然製薬がわずか数年で、かなり大きな製薬会社になったやっかみもあるんでしょうが、なかなかに不穏な噂を流されたものです。

 

 生物兵器なんて、とんでもない。健全な研究しか、してませんよ?

 

 

 

 そうそう、自然製薬といえば、東京支社を作りました。

 

 …まあ、東京というか、千葉なんですけど。千葉支社というよりは東京支社のほうが、なんかしっくりと来ますよね。今後、東京に支社を作ったら、千葉支社になります、多分ですけど。

 

 というわけで、東京支社の視察を兼ねて、東京出張もしました。…まあ、猗窩座様に会うついでですけどね。

 東京の郊外の邸宅の合い鍵をお渡ししましたよ。鍵だけなのは寂しいので、あわせて根付も用意しました。

 綺麗な雪の結晶が彫り込まれた根付で、うちの幽霊の猛烈な薦めもあって、それにしました。

 

 猗窩座様も気に入っていただけたようで、嬉しいんですけど、なんか複雑な気持ちです。…なんか私、蚊帳の外になってないよね?

 

 

 猗窩座様にちゃんとプレゼントできて、ホクホク顔で列車に揺られている時に、フッと思い出します。

 

 

「…あっ、山坊主と阿修羅にも、鍵を渡してあげようと思ってたんだっけ」

 顔も知らない木っ端に使われるのは嫌だが、あの二人だったら、まあ別にいいかと思ったので、猗窩座様のついでに合い鍵を渡そうと思いつつ、…すっかり忘れてましたよ。

「…阿修羅はともかく、山坊主はすぐに酸っぱい匂いになるからなあ」

 

 また今度、東京出張の予定を入れておくかな。

 

(ふふっ、仲良しなんですね)

 

 …まあ、違わなくは、ないかなあ…

 

 

 

 …列車に揺られ、のほほんと、今日と同じような明日を夢想する…

 

 

 

 …でも、いろんなことが順調な時に限って、落とし穴があったりするんだ…

 

 

 

 ……でも、それに気づくのは、いつも、落ちたあとだ……

 

 

 

 

 

 ………………阿修羅が………

 

 

 

 

 

 

 

 …………………………死んだ…… 

 




当初の予定通りなんですが、阿修羅、退場です。
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