映画とか、ファンブック2とかに、いろいろと書きたい欲をくすぐられて。
私達は、また那田蜘蛛山に来ていた。
「累君、おひさ!」
「…しばらく」
「久しぶりじゃのう」
「…よう」
累君は、ちょっと暗い空を見上げた後に…
「…いろいろと聞きたいことはあるんだけど…さ、…何しに来たの?」
「いやいや、連絡役! 累君の番なんだよ!」
累君が来いと言ったので、わざわざ来てあげたというのに、本当に相変わらず累君は累君だった。
「…飛ばしてくれても良かったのに…」
わざわざ来た甲斐が、本当にないな!
「…まあ、せっかく来たから、しばらくはいるけど…」
そう言いながら、辺りを見回す。
うん、森だね。なんか、あばら家があるけど、山坊主の前の根城とどっこいどっこいなボロっぷりだ。
…ああ、無理。…こんなところに泊まるとか、絶対無理だよ…
「…なんか、臭くない?」
前もちょっと思ったけど、それでも前に来たときは、ここまで臭くはなかったはずだ。
「…ああ、せっかくだから、僕の家族を紹介しようかなって」
話がつながらない。相変わらず過ぎだろ、累君。
「…うん、最初は姉さん」
そう累君が紹介した時に、向こうから現れたのは、累君にそっくりな女の子だった。…まあ、擬態の一種なんだろうけど、累君のこだわりを感じるね。
「…次は母さん」
続いて現れたのは、こちらも累君にそっくりな女性…というか、胸でかっ! …母性の象徴なんだろうけど、どこかアンバランスな…これも、累君のこだわりなのかな。
「…父さん」
ドンッ!
累君の紹介で、飛んできたのは…えぇーー…蜘蛛じゃん。顔がもろに蜘蛛。
姉、母とこだわったんだから、父もこだわれよ。…いや、こだわってこれなのか?
累君の顔を見るが、相変わらずの無表情。…紹介なんだから、他に何か一言ないのかよ!
「…うっ!」
そこで、刺激臭が強くなる。
「…で、兄さん」
つーっと、木の上から糸を伸ばして降りて来やがった、刺激臭の元が!
顔が蜘蛛な父との対比なのか、こっちは頭以外が蜘蛛だ。
…で、ニタァって…
「無理っ!!! あっち行けっ!!!」
「………はい…」
私の力を乗せた言葉で、向こうに行かせる。悪いけど、無理無理無理!
「…血を吸わなくても、魅了できるんだ…」
ぼそっと、累君が怖いことを言う。あれの血を吸うとか、勘弁願いたいね。
「…さて、累君の兄さんはいなくなりましたが、自己紹介の続きをしましょう」
「…いや、追っ払ったのはお前だけどね」
「…こほんっ!」
咳払いでごまかす。
「まずは、こちらにおわすは、上弦の参、猗窩座様!」
「………」
私の紹介に、猗窩座様は腕組みをしたまま視線は斜め上に向けたまま、累君ファミリーに目も向けない。
自己紹介としては頂けないが、上弦の参としては当然の態度だ。
下弦でギリギリ眼中に入れて、それより下は眼中にない。それでいい。それくらいでないとダメだ。
累君ファミリーが緊張しているのが伺えるが、存分に緊張したまえ。
「それで、私が下弦の肆、零余子さんです。様付けの必要はないけど、さんは付けなさい」
最初が肝心。
無惨様から頂いた最初の六体、長子ちゃん以外はとんでもなかったからな。丁寧に扱ってやったら調子に乗りやがって…コホン、まあいい。
「そして、こっちが元下弦の壱、阿修羅。そっちも元下弦の壱、山坊主」
私の紹介に、阿修羅と山坊主が会釈をする。
元十二鬼月って、どんな扱いになるのかね?…まあ、累君ファミリーの緊張は持続しているので、それなりには怖いんだろうね。
「続いて、私の秘書の長子ちゃんです」
「…よろしくお願いします」
肩を抱いて、長子ちゃんの紹介をする。
ようやくの十二鬼月に関係ない鬼で、わずかに緊張がゆるむのを感じたので…
「…私の大事な子なんで、なめた態度取ったら、承知しないから」
しっかりと釘を刺しておく。
「…それで、そっちは名前とかは…」
そう言いながら、累君を伺うと…
「…いらないでしょ。…家族の役割があれば、区別するのも、呼ぶのも問題ない」
まあ、予想通りの答えだった。
「そういや、累君は薬は飲んでないんだね。こないだ渡した三つの薬、一つは累君が飲むのかと思ってたよ」
私の予想では、無惨様、黒死牟様、累君になると思ってた。
「…いや、さすがに上弦からでしょ。そこらへんを飛ばして、恨まれるのも怖い」
あー、まー、どっかの新興宗教の教祖とかに目を付けられるのは嫌だね。ごめんこうむるね。うん。
「…じゃあ、累君の番はだいぶあとになるよ。青い彼岸花の成分って、咲いた花からしか取れないから、なかなかできないんだよ。
なんとか百株くらい育ててるんだけど、なっかなか花を咲かせないんだな、これが」
「…特に急いでるわけでもないし、しょうがないんじゃないかな」
さて、近況報告も終わった。どうするかなと思いながら…
「…おっ」
向こうになんか変なのが見えた。
「…んんんー?」
じーっと見ていると、なんか変なのは、白い繭のようなものが木からぶら下がっているみたいだ。
「…なんか、白い繭みたいなのがぶら下がってるのが見えるんだけど、あれって何?」
「…あっ、それ、私です」
おどおどと、累君のお姉さんが手を挙げた。
「…私の血鬼術で作った繭玉だと思います」
すんごいビクビクと答えてくれる。…累君の扱いがわかるね。
「ん-、ちょっと見たいんだけど、一緒に来てもらってもいいかな」
「…あっ、…はい」
いやいや、ちょっと面貸せってんじゃないよ。私は優しいよ!
「…ほらほら、累君のお母さんも、長子ちゃんも、女性陣で散歩がてらにさ」
「…わ、私もですか…」
…そんな、お母さんまで、この世の終わりみたいに…
映画は二回観ました。…なんだろう、複数回観たのに、少ない気がするw
その後行ったアニメイト、鬼滅グッズの中から、無駄だと知りつつ、零余子ちゃんを探す。
あんなに種類があるけど、零余子ちゃんの出番はない。知ってた。
ファンブック2も読んだけど、零余子ちゃんの出番はなかった。ちょっとは期待してたのに!
零余子ちゃんよりも累君のお姉さんのが先にグッズになるんだろうな。知ってるよ!