字が見にくい(老眼)、目当てのが見当たらない(部屋が汚い)、同じのを二冊買う(物忘れ)
以上の三重苦から、電子書籍派に転向しました。
今では、なぜあんなに紙にこだわっていたのか、わからないw
「ここは、あなたの縄張りだったんですか?」
「久々に会ったのに、挨拶もないのかな?」
「私とあなたは、そんなに仲良しでしたっけ?」
「これから仲良くできたり、しないかな?」
私のその言葉に、彼女の頬がピクリと動くのを見とめる。
「前の貼り付けたような笑顔はどうしたのかな? ほーら、笑顔笑顔」
応対する彼女が笑みを浮かべる。わぁーお、怖い笑顔だ。
「…あなたと仲良くできるとは思えませんけどね、下弦の肆さん」
「…ふふふ、仲良くできないから殺すのかな、鬼だから殺すのかな、一体どっちなのかな?」
「…………」
もう話すことはないと言わんばかりに黙る。
「…それって、何の言い訳なのかな?」
「……」
「…ああ、違うか。…誰かへの、言い訳なのかな?」
「…殺す」
…瞬間、間合いを詰めて来た!
…蟲の呼吸…蜂牙ノ舞…真靡き(ほうがのまい まなびき)…
…間一髪で間に入ってくれた山坊主の胸を、高速の突きが貫いた。
「っ!! …抜けないっ!」
そこに、二刀をもって、阿修羅が即座に斬りかかる。
日輪刀を手放し、即座に距離をあける。
距離を詰めるのも速ければ、突きの速さも、距離を取るのも速いし、何よりも判断が早いね。
「…その二本とも、日輪刀!?」
「そうだよ。もちろん、今回徴収したわけじゃないよ。ちょっと前に、それなりに強かった隊士から頂戴したものだよ」
青い…水の呼吸の剣士が使っていたものと、緑色の…風の呼吸の剣士が使っていたものの二本を、今は阿修羅が使っている。
阿修羅は鬼から方相氏の体になってるから、使えるのは二本までだ。…でも、手数は減ったけど、力と速さが上がっているので、六本の頃よりもずっとずっと強い。
「…山坊主、ちょっと抜かせて」
「おう」
山坊主の胸に突き刺さっている日輪刀を引っこ抜く。
方相氏の体にこれだけ突き入れられるんだから、かなりの力と速さだ。…でも、引っこ抜くには力が足りなかったようだね。
不思議な日輪刀だ。軽くて、刃がほとんどついていない。突きに特化した形状をしている。
「…先端に溝があるね」
溝に液体が少し残っている。もちろん、山坊主の血であるわけがない。
…ぺろ…
「…あは、やっぱり毒だ。藤の花を使ったやつだね、この間のよりも毒性が濃いね…」
ニヤリと笑ってやる。
「…でも、想定の範囲内だ…」
「…くっ」
「…日輪刀は盗られた。しかも、そもそも毒も効かない。もちろん、山坊主と阿修羅にも当然効かない…」
…負ける要素が、どこにも見当たらない。
「…やっちゃえ、阿修羅、山坊主」
うちの零余子ちゃんは、すーっぐに調子に乗ります。