零余子日記   作:須達龍也

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今回は、累君視点でお送りします。


那田蜘蛛山6

「…あっ」

 

 つい声が出た。

「…どうかしたのか?」

 聞かれたので、応える。

「今、兄さんがやられた。…なんて言ってるうちに、父さんもやられたみたいだ」

 零余子を見送って、それほど時間が経たないうちに、事態が動き出した。

「…同じ相手だったのかはわからないけど、ほぼ出会い頭に一撃でやられてるみたいだから、それなりの相手なのは間違いないかな」

 先に来た二十人とは格が違う相手が、一人ないし二人いるということになる。

「…面倒だな。とりあえず零余子と合流するか」

「…いってらっしゃい」

 僕のその言葉に、ため息をつかれた。

「…お前を置いていくわけにもいかない。…それに、お前は母や姉の場所がわかるんだろう? 案内役を頼む」

 

「まあ、それなら…」

 

 とりあえず、母さんの方に向かいながら、姉さんの位置も母さんの方に向かって動いていることに気付く。

「…姉さんも、母さんの方に向かっているな。…零余子と合流したのかな?」

「そういうのは、力を分け与えているからわかるのか?」

 そう問われたので、頷く。

 

「…お前は、あんまり強くなろうとはしないんだな」

 

「…そう、…かも、しれない」

 肯定するのもどうかとは思ったが、否定もできないのでそう答えた。

「…そうか」

 呆れられてしまっただろうか? …まあ、だからと言って、どうするわけでもないけれど。

 

 そこで気付く。

 

 前方から、まっすぐにこちらに向かってくる人間…鬼殺隊…ゆらめく羽織の、左右の柄が違うな。

 

「…僕が」

 迎撃しようとする猗窩座様にそう声をかけ、両手の指に力を籠める。

 父さんか兄さん、あるいはその両方をやったかもしれない剣士、それなりの対応はしてやろう。

 

 

 指から最硬度の糸をつむぐ…

 

 

 

「…血鬼術、刻糸輪転(こくしりんてん)…」

 

 

 

 ギュルギュルと音を立てて高速で回転…螺旋を描く糸が、奴へと襲い掛かる。

 

 

 

 …全集中・水の呼吸…拾壱ノ型……凪(なぎ)…

 

 

 

「!?」

 

「…ほう」

 

 何だ? 何をした? 奴の間合いに入った途端、糸がばらけた。

 

 一本も届かなかったのか? 最硬度の糸を……斬られた?

 

 そんなはずはない。もう一度…

 

 

「…えっ?」

 

 

 ギィンッ!

 

「…静かで深い。いい闘気だ」

 

 気づいたら、僕の後ろで、奴と猗窩座様が刀と拳を合わせていた。

 

「…上弦の…参」

「…水の柱か」

 

 

 

 …破壊殺・乱式…

 

 

 

 …水の呼吸…拾壱ノ型…凪…

 

 

 

「…見たことがない技だ。以前殺した水の柱は使わなかった」

 

 刀で受け流しているのか? 猗窩座様のあのすさまじい拳打までも?

 

 

 

 …水の呼吸…参ノ型…流流舞い(りゅうりゅうまい)…

 

 

 

 流れるように振るわれる刀を、猗窩座様が拳打で全て打ち払う。攻守の切り替わりが速すぎる。目で追いきれない。

 

 

 

 …これが柱。…これが、上弦の鬼!




ぎゆしの、どっちも逆の方に行っとけばって感じですが…

げ、原作通りだし(震え声)
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