零余子日記   作:須達龍也

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短いですけど、連日の投稿だ!
短いですけどっ!!


那田蜘蛛山7

「…す、すごい…」

 

 私の隣でお姉さんが驚いている。…まあ、実際のところ、私も驚いてはいるんだけどね。

 

「ぬぅん!!」

 

「はぁあぁっ!!」

 

 山坊主の金棒、更には阿修羅の二刀が、次々と連携して襲い掛かってくる中、ふわりふわりと柳のように、…あるいは、蝶のようにひらひらと優雅に躱している。

 武器もないのに…いや、武器がないからこそ、回避に集中できているとはいえ、あそこまで綺麗に躱せるものなのか?

 

「ああっ、もう! なにやってるのよっ!!」

 

 奪った日輪刀を振り回して、山坊主と阿修羅に文句を言う。

 私だったら当てられるとは言わない。まあ多分、間違いなく当たらないと思うけど、しゃくなのでそれは無視して文句を言う。

 もちろん、こうして武器を奪っている以上、負けはない。

 それに、相手は人間なんだから疲労する。疲れてきたら、あんな風に回避するのだって覚束なくなるはずだ。

 

 

 そう、負けはないんだから!

 

 

 

「……あれ?」

 

 

 

 …そこに、違和感を覚えた。

 

 

 武器は奪った。…そもそも、毒も効かない。絶対に負けはない。

 

 

 …逆に言えば、向こうには、勝ちの目がない。それなのに…

 

 

 

「…なんで、逃げないわけ?」

 

 

 

 …ふっと、横の茂みを見た。それは、意味なんてなくて、本当になんとなくで…

 

 

 

 …瞬間、少女が飛び出してきた!

 

 

 

「…ひっ!」

 

 

 

 …花の呼吸…肆ノ型…紅花衣(べにはなごろも)…

 

 

 

「…ひぃぃいいぃぃ!!」

 

 

 右腕が跳ね飛ばされた! …けど、首は斬られてない。せーふ…セェーーッフ!!

 

「「零余子っ!!」」

 

 ひるがえって、こちらに駆け寄る二人を横目に、こちらもなんとか回避に専念せねば…そう、右腕から流れる私の血を利用して…

 

 

 

 …惑血…視覚夢幻の香(しかくむげんのこう)…

 

 

 

 少女と私の間を、目くらましで覆う。

 この血鬼術に攻撃力は一切ないけど、視覚…とついでに、嗅覚に強力な幻惑をかける。私が開発した、私独自の術だ!

 

「…!?」

 

「カナヲ、冨岡さんと合流します!」

 

 女がその言葉を言ったと思ったら、少女も鮮やかに山坊主と阿修羅を飛び越えて女と合流すると、即座にその場を離れていく。

 

 …逃げられたっ!?

 

「阿修羅は追って! 山坊主は私たちを護って!」

 

「「わかった!」」

 

 私の言葉で、阿修羅が追い、山坊主がこちらに向かってくる。

 

 やられはしなかったけど、こちらも何の攻撃も当てられていないので、痛み分け…というか、痛いのは私だけだったけどなっ!!

 

「…はぁぁあぁぁーーーーー!!」

 

 再生した右手をぐっぱぐっぱしながら、大きく息を吐く。

 

 

 

「……よしっ! 私たちも、猗窩座様と合流するよ」




零余子ちゃんがドヤ顔でオリジナル技アピールしてますが…
もちろん、皆さんご存じの珠世さまの血鬼術です。

習ったわけでは、もちろんありません。たまたまです。
技名も一緒なのは、珠世さまと感性が同じだったということでw
変な技名でもないので、かぶることもあるある!
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