「バレンタインから何日かかってるにゃ?」
10日です……
「反省するにゃ!」
10日遅れのバレンタインです

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遅いバレンタイン

「うぬぬぬ……」

エリーゼさんがご主人様へ贈るチョコで苦戦をしています。

「大丈夫ですか?」

「恥ずかしながら私は生まれて此の方、料理をしたことがなくてだな……」

「ハート形のチョコですか……」

「あぁ……表面を平らにしたいのだが、思うように平らにできなくてな」

どうやら、平らで綺麗なチョコレートを作りたいようです。ハートの型を使っているので上の面以外は平らですね、平らにするなら……

「少し多めにチョコ入れて上から平らなトレイで押し付けて固まったら余分なところを削いでいくのはどうですか?」

「なるほど……ありがとう、試してみよう」

「いえいえ」

「お姉様!メアの作った生チョコ、生チョコじゃないにゃ!」

「メア、生クリーム入れ忘れてない?」

「……忘れてたにゃ!」

メアに関してはレシピを見ないで私に材料だけで料理してみたいって言っていたから仕方ないです。

「えっと……お酒かな?」

「フォリアさん!?何を作ろうとしてるんですか!?」

私が目を離していたら、フォリアさんが凄いことをしようとしていた。

「えっ?お酒入りのチョコですけど……」

「チョコに料理酒を入れる必要ありますか!?」

「えっ……違うんですか?」

「普通はウイスキーとか果実酒がいいと思うんですが……」

「なるほど、香りのいいもの……みりんですかね」

「フォリアさん!?」

「ダメなんですか!?」

「……待ってください、調味料が……」

私にはわかる醤油、みりん、酒、塩、砂糖が台所に出ているってことは

「煮物を作るつもりですか!」

「えっ!?チョコですよ!」

「だ、大丈夫か、シャルアさん?」

「エリーゼさん、ここにある調味料で何ができると思いますか?」

「えっ?そうだな……煮物ではないのか?」

「チョコです!」

フォリアさんが反論した。

「いや、煮物の調味料でしょう!?」

色々と話を聞いたところ、和食や和菓子なら上手く作れるけどそれ以外の料理はダメらしい

「それなら……和菓子のあんをチョコレートにするのは?チョコレートと混ぜれてあんを作ればそれらしくなるかと」

「なるほど……それなら」

「さっきとはまるで別人のような手つきだ……」

「和菓子になると凄いですからね……」

「苺大福のあんこの部分をチョコのあんにしましょう」

……食べてみたいです。今度、頼んでみます。

「で、シャンディア?明らかに固める気がないのが分かるんだけど……」

「ご主人様に美味しく頂かれるためですよぉ?」

「今年はそう言うのは禁止です」

渋々、シャンディアが別のお菓子を出してきた、そこには、ほぼ完成しているチョコケーキがあった。

「ちゃんと作っているじゃない……」

「ふふふっ、からかうために用意しただけですからねぇ」

「全く……」

 



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