神剣が選ぶもの(旧ありふれた魔王に勇者ときどき転生者)   作:くろから

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旅立ち

あれから、オスカー・オルクスの復活に取り掛かったが、早々に壁に当たったため、装備の充実に取り掛かることにした

体は問題なく作れたのだが魂の呼び方がわからないのである

ハジメ「はぁー」

未来「どうした?」

ハジメ「いや、あれだけ張り切って体を作っておいて、まさか魂の呼び方がわからないことに気づかないとは思わなかったよ」

未来「そーだなー、そもそも、精神が魂に付随するものなのかって言う疑問もあるからなー」

そう言いながら未来は頭をかく

ハジメ「その手の天職を持ってる人に手伝ってもらわないといけないかもね」

ユエ「むー」

ユエが不満そうな顔で部屋に入ってきた

未来「どうした?そんな不満そうな顔して」

ユエ「もう三日目」

未来「え?」

ユエ「もう三日も食事もとってない、お腹すいた、・・・あと、少し臭い」

ハジメ「ああ・・・ごめん、切り上げようか」

ユエ「まずお風呂に入って、」

ハジメ「わかったよ」

未来「俺は片付けてるから、先に行ってこいよ」

ハジメ「ありがとう」

〜〜〜〜5分後〜〜〜〜

天井の太陽が月に変わり淡い光を放つ様を、ハジメは風呂に浸かりながら全身を弛緩させてぼんやりと眺めていた。奈落に落ちてから、ここまで緩んだのは初めてである。風呂は心の洗濯とはよく言ったものだ。

 

「はふぅ~、最高だぁ~」

全身をだらんとさせたままボーとしていると、突如、ヒタヒタと足音が聞こえ始めた。完全に油断していたハジメは戦慄する。一人で入るって言ったのに!

 

 タプンと音を立てて湯船に入ってきたのはもちろん、

 

ユエ「んっ……気持ちいい……」

 

 一糸まとわぬ姿でハジメのすぐ隣に腰を下ろすユエである。

 

ハジメ「……ユエさん?一人で入るって言ったよね?」

ユエ「……だが断る」

ハジメ「ちょっと待って! 何でそのネタ知ってんの?!」

ユエ「……」

ユエ「……せめて前を隠してよ。タオル沢山あったでしょ」

ユエ「むしろ見て」ハジメ「……」

ユエ「えい」

ハジメ「……あ、当たってるんだが?」

ユエ「当ててんのよ」

ハジメ「だから何でそのネタを知ってんだ! ええい、俺は上がるからな!」

余裕を無くして声を荒げるハジメ

ユエ「逃がさない!」

ハジメ「ちょ、まって、あっ、アッーーーーー!!!」

 

未来「・・・・・ハジメの霊圧が消えた?なんで?」

〜〜〜〜〜〜〜〜

未来「・・・・何か弁解は?」

ユエ「我が人生に一片の悔いなし」

ハジメ「強敵よ・・・・!」

未来「なんで知ってんだ、あとハジメ、乗るな」

ハジメ「ははは、いや、まあ、全くわかんなかったんだけど、」

未来「奈落の底から助けて?それで『僕たちと一緒に行こう』?とか言っちゃっといて?ないわー、こいつないわー」

未来がドン引きする、何故か頭にブーメランが刺さっている気がするが見なかったものとする

未来「香織はどうするんだ?」

ハジメ「ううっ、言わないでよ、ああ、考えるだけで憂鬱だよ、刺されたりしないよね?」

未来「自分でなんとかするんだな」

ユエ「カオリ?ってだれ?」

未来「こいつに恋するスタンド使い」

ユエ「・・・・ふふふ、渡さない」

その頃の香織

 

香織「あれ? 何か急に殺意が……」

雫「香織!? 背後に般若が見えるわよ!?」

 

未来「そんなことは置いといて、」

ハジメ「他人事ッ!?」

未来「黙れ、天然女たらし、左腕どうすんだ?エドよろしく義手にするか?」

ハジメ「そうだね、片腕なのもこれから不便だと思う」

ユエ「・・・・・また、2人で研究室に篭る?」

上目遣いでユエが聞いてくる

未来「いや、オスカーが残してた奴を改造していくから、そこまで籠ったりはしないよ」

ユエ「よかった」

ハジメが上目遣いに固まっている間に未来が答えた

ハジメ「なんで平然としてられるのさ・・・」

未来「俺はお前みたいにロリコンじゃないから」

ハジメ「僕だってロリコンではない!ユエは未来の思うよりずっと・・・ずっと・・・」

未来「ベットの上での話はするな、泣くぞ」

ユエ「未来も私とする?」

未来「斬るぞ」

ハジメ「喧嘩しないでよ?それはそうと、義手はどこにあったっけ」

未来「あー、多分、埋もれてるな、大量のアーティファクトの中に」

ユエ「・・・まず探すとこから?」

ハジメ「そうだ、ついでに使えそうなアーティファクトも探しておこうよ」

未来「そうだな」

三人は倉庫に向かい、山のようにあるアーティファクトを漁り始めた

 

〜〜〜〜〜一時間後〜〜〜〜〜〜〜〜

未来「よし、これで位置はオッケーだな、神経接続するぞー」

ハジメ「うん」

バチっ

ハジメ「イデッ?!」

未来「はいオッケ、ちゃんと動かせるか?」

ハジメは指を曲げ伸ばしたりして動作を確認する

ハジメ「うん、問題ないよ、でも繋いでるところに少し違和感あるかなな、やっぱり、すぐには馴染まないね、マッサージとかすればいいんだろうけど、まあいいか」

ユエ「私がマッサージする」

ハジメ「え?ありがとう・・・」

未来「なあ、お前らナチュラルでイチャイチャするのやめて?お兄さん泣いちゃうよ?」

ユエ「・・・・大丈夫」

未来「なんでさ」

ユエ「いつかできる」

未来「慰めか?慰めなのか?それは」

義手はの開発目処が立ったところだが、他にもいろいろと作ったり見つけたりしている、が、原作と違うところは一つだけハジメの右目が失われていないことだけである、今作のハジメは片目義眼になっていないので原作より幾分か厨二な見た目ではない

 

 

 それから十日後、遂にハジメとユエは地上へ出る。

 

 三階の魔法陣を起動させながら、ハジメはユエに静かな声で告げる。

 

未来「ユエ……俺の武器や俺達の力は、地上では異端だ。聖教教会や各国が黙っているということはないだろう」

ユエ「ん……」

ハジメ「兵器類やアーティファクトを要求されたり、戦争参加を強制される可能性も極めて大きいね」

「ん……」

ハジメ「教会や国だけならまだしも、バックの神を自称する狂人共も敵対するかもしれないし

ユエ「ん……」

未来「世界を敵にまわすかもしれないヤバイ旅だ。命がいくつあっても足りないぐらいな、巻き込んですまない」

ユエ・ハジメ「「今更……」」

 

 ハジメとユエの言葉に思わず苦笑いする未来。ハジメは真っ直ぐ自分を見つめてくるユエのふわふわな髪を優しく撫でる。気持ちよさそうに目を細めるユエに、ハジメは一呼吸置いてから言葉を紡ぐ

 

未来「行こうか」

 ハジメの言葉を、ユエはまるで抱きしめるように、両手を胸の前でギュッと握り締めた。そして、無表情を崩し花が咲くような笑みを浮かべた。返事はいつもの通り、

 

ユエ「んっ!」

 

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