神剣が選ぶもの(旧ありふれた魔王に勇者ときどき転生者) 作:くろから
【オルクス大迷宮】
それは、全百階層からなると言われている大迷宮である。七大迷宮の一つで、階層が深くなるにつれ強力な魔物が出現する。
にもかかわらず、この迷宮は冒険者や傭兵、新兵の訓練に非常に人気がある。それは、階層により魔物の強さを測りやすいからということと、出現する魔物が地上の魔物に比べ遥かに良質の魔石を体内に抱えているからだ。
魔石とは、魔物を魔物たらしめる力の核をいう。強力な魔物ほど良質で大きな核を備えており、この魔石は魔法陣を作成する際の原料となる。魔法陣はただ描くだけでも発動するが、魔石を粉末にし、刻み込むなり染料として使うなりした場合と比較すると、その効果は三分の一程度にまで減退する。
要するに魔石を使う方が魔力の通りがよく効率的ということだ。その他にも、日常生活用の魔法具などには魔石が原動力として使われる。魔石は軍関係だけでなく、日常生活にも必要な大変需要の高い品なのである。
ハジメ達は、メルド団長率いる騎士団員複数名と共に、【オルクス大迷宮】へ挑戦する冒険者達のための宿場町【ホルアド】に到着した。新兵訓練によく利用するようで王国直営の宿屋があり、そこに泊まる。
未来「久しぶりに普通の部屋を見た気がするな、」
そう言うと未来はモナドを立てかけ、ベットに体を投げ出した
未来(明日は二十層までか、ハジメに合わせてくれるなんてな)
未来と光輝はいざとなったらハジメを全力でサポートするつもりでいた
未来(話を聞いてた限り、二十層くらいなら自分で何とかできるようになってもらわんと困るな、光輝は心配してたが、あいつちょっと過保護なんだ・・・・・)
ドアの外に気配を感じた
未来「どうぞ」
優花「きずいてたんだ・・・」
そこには優花がネグリジェ姿で立っていた
未来「oh・・・・」
優花「どうしたの?」
優花はキョトンとした顔で立っている
未来(今のは優花の無頓着さに驚いただけだ!決してちょっと思った以上に可愛くて見惚れていたわけではない!)
心の中て必死に言い訳しながらも顔に動揺が出ないようにする
未来「いや、大丈夫だよ、取り敢えず入った入った」
部屋に入った後、優花が話を切り出した
優花「未来・・・・明日の迷宮での訓練、未来には参加しないでほしいな」
未来「・・・・お前俺の立場わかってるよな?」
未来は日本にいた頃はあまり人の前に立つようなことはしなかったのだが、今は光輝と共にクラスを引っ張る立場になっていた、そして何より
未来「そんなことはできない、光輝と俺は二人で一人、そんなことはできない」
そう、光輝と未来は出会った時から本当の兄弟のように接してきた、剣道をやるときもいつも一緒で、二人でかかれば雫の父親も油断できないほどの実力を持っていた
優花「わかってるけど、私見たの、未来が奈落の底に落ちていく夢を、
妙にリアルで鮮明で、不安なんだ、私」
未来「ははは、そう言うの優花は信じてなかったじゃんか?それに」
優花「それに?」
未来は不敵な笑いを浮かべていった
未来「たとえ奈落に落ちたとしても俺は帰ってくるよ?」
しばらく二人は見つめ合う
優花「何それ」
どこかおかしくて、くすぐったくて
優花、未来「アハハハハハハハハ」
二人は笑った
ひとしきり笑った後、優花が微笑みながら言う
優花「そうだね、戻ってきてくれるよね、未来なら」
優花「なんか安心した、おやすみ、」
未来「ああ、おやすみ」
優花が部屋から出ていく
未来「さてと、あんなこと言ったんだ、尚更無事で帰ってこないとな」
〜一方その頃〜
ハジメ「あー疲れた、ここ最近いろんなことありすぎたよ・・・・」
そう言ってベットに倒れ込む、
その時ドアをノックする音が聞こえた
ハジメ「あっ、はいどうぞ」
刃「入るぞ」
ハジメ「なんだ、刃か、」
刃「誰だと思ったんだよ?」
ハジメ「白崎さん」
刃「あいつもそこまで心配症じゃないと思うぞ・・・・」
ハジメ「君はなんできたのさ?」
刃「ああ、檜山のことだよ」
ハジメ「え?」
刃「あいつはお前に嫉妬してる、理由はわかるよな?」
ハジメ「白崎さんに構ってもらえるから?認めたくないけど」
刃に「少し違うと思うが大体あってるからいいか、檜山がなにするかわからんから気をつけろって警告に来たんだ、お前を殺そうとするかもしれない」
ハジメ「ええ?!まさか、檜山くんもそこまではしないでしょ」
刃「そうか?だといいんだが、どっちにしろ俺らはみんな一人もかけることなく日本に帰りたいと思ってる、だからそんなことなけりゃいいんだが」
ハジメ「そうだね」
その時部屋のドアがノックされた
怪しげな深夜の訪問者に、すわっ、檜山達かっ! と、二人は、緊張を表情に浮かべる。
しかし、その心配は続く声で杞憂に終わった。
香織「南雲くん、起きてる? 白崎です。ちょっと、いいかな?」
刃「なんだよ香織か、」
香織「刃くん?」
刃「ああ、いいよ、俺の用は終わったから」
刃「じゃあな、ハジメ、おやすみ」
そう言って刃は香織とすれ違いにハジメの部屋を出た
刃「ふー、ピンク空間の中にいるのはゴメンだからな」
そう言って歩き出す
しばらく歩き食堂にいた、なんのことはない、ただそこに足がむいただけだが
そこには恵理がいた
刃「んん?恵理か?どうした?」
恵理「え?いや、ちょっとね、・・・・・・・」
恵理「あるところに一人ぼっちの少女がいました、」
刃「?いきなりどうした?」
恵理「いいから黙ってて、少女は、恋をしていました」
恵理「ですがそれは叶わぬ恋でした、少女の恋の相手は最中に無王子様だったのです、少女は王子様が振り向いてくれないことがわかっていてもに追いかけ続けましたとさ」
刃「・・・・・それがどうした?」
恵理「いやなんでも?」
刃「・・・・・・・・俺はさ、王子様にはならないけど、お前の友達にならなれるぞ」
恵理「え・・・・・-?」
刃「お前の初めての友達だろ?俺は、愚痴が言える奴の一人でもいれば、気楽なんじゃないか?それに、お前は一人でいるわげじゃないだろ?俺がいるから」
恵理「・・・・そうだね、ボク、一人じゃなかったね、ありがとう」
刃「もう寝るぞ、夜も遅い、明日に影響する・・・・・・パーティーは違うけど、怪我すんなよ」
恵理「ありがと、おやすみ」
次回から迷宮にはいりますよぉ!