と云う事で、日常回を書いてみました。
5月3週目の週明け月曜日。346プロのリフレッシュルームには、数名のアイドルたちが集まっていた。
その多くは中高生組であり、テーブルの上に置かれた教科書や借り物のノートを相手に死闘を繰り広げている。
アイドル部門が発足して3年が過ぎ、ある時期になると行われる恒例行事。アイドル活動で学校を休む事が有る為に、勉強が遅れがちな者が集まっての試験勉強会である。
そして教師役として大学生組が何名か協力してくれている。
「ダメです、借りたノートだけじゃ覚えきれません」
「その為の勉強会なんだから諦めない。来週の中間で赤点取ったら、仕事もレッスンも減らされちゃうよ――美波さん、うーちゃんを見てあげてください」
そんな言葉を口にしてテーブルに項垂れる
丁度切りが良かったのだろう、美波さんはすぐにうーちゃんの所に移動してくれた。
「わかったわ。卯月ちゃん、頑張ろうねっ」
「うぅ、島村卯月頑張りますっ……」
普段と同じセリフなのに、こんなにも違うのか……。とか思うも、自分も便乗して一緒に勉強をしているので、教科書に集中しようとする。
習っても忘れるから試験勉強をするのであって、前世で習った事なんて尚更だ。十年以上も経てば忘れるに決まっている。前世知識で無双するラノベの主人公たちはチートかっ!? …………うん、チートだったな。
国、英、数、化等は基本が有れば何とかなるし、何かと思い出しやすいのだが……。歴史、テメーだけはダメだ! 中世に入った頃から男性の出生率が減り始めたらしく、それ以降は俺の知っている歴史とは別世界の如く違っている。戦争の目的が『国内の男不足を補うために、他国から攫って来る為』って何だよ! 領土拡大とかじゃないのかよ!!
「純って何故か歴史だけはダメだよねー」
「純、一緒ですね?
加蓮が俺のノートを覗き込んで言ってくるが、ほとんどが赤点ギリギリのお前には言われたくない。
そして、しかめっ面の
「加蓮は全教科が低空飛行だろうに。アーニャは一緒に頑張ろうな~」
「ア、アタシは小中学校の頃、休みがちだったから……仕方ないのっ!」
「加蓮? 休んだら、勉強しましょう。今と、一緒……ですよ?」
「うぐっ」
年下のアーニャに正論を言われ、二の句が出なくなった加蓮の頭をポンポン叩いてやる。
「小学校の頃からノート貸してやっても、写すだけで覚えようとしなかったツケが来てるんだ。せめて赤点だけは取らないよう頑張れ」
そう、加蓮とは小学校からの腐れ縁だ。
小1の時に母が亡くなり、東京に居る叔母に引き取られた。その時に転入した小学校のクラスに加蓮が居て、それ以来の付き合いだ。
1歳だか2歳の時のニュースで『日高舞 電撃引退!!』って見た時に、アイマス世界という事に気付かされてしまったが、まさかゲームのキャラと出会うなんて思ってなかったんだよな。
だから初めて転校先で加蓮にあった時はビックリしたんだよなぁ……。なんて転校した時の事を思い出していたら、クイックイッと袖を引っ張られた。
「純。加蓮ばっかり、ずるい……です。私も、撫でて欲し――
そんな上目遣いでおねだりされたら、断る事なんか出来ないじゃないか! 思わず言い終わる前に撫でてしまったよ。そして撫でてあげた後の笑顔が眩しすぎるっ!!
女性が積極的なこの世界で、アーニャは控え目で癒されるなぁ……。いや、十分積極的かこれは。
「ハスハスッ――にゃはは、シキちゃんもご褒美欲しいな~」
別のテーブルで
そんな志希にゃんの言葉に反応したのが、同じ教師役として参加していた美波さんと
「それなら、私もご褒美貰えるのかな?」
「……あのっ、私も純さんから、御褒美を頂きたいです」
そして更に便乗してくる者が……
「じゃあ私も貰えるのよね? ……うん、そうね。純の唇で良いわよ」
「志希にゃんは男子高校生に抱き着いて、臭いを嗅いでる時点で報酬過多です。美波さんとふみふみにはケーキを準備してありますので、休憩中に食べてください。奏は勉強組だから却下」
志希にゃんは俺の言葉に崩れ落ちるが、この世界で許可無く女が男に抱き着くのは、痴女行為で犯罪だからね? 346内でのみだし、俺が嫌がってないから見逃されてるけど、気を付けてね?
そして奏は高3で同じ勉強組だろ! さりげなく唇を要求するな。……まぁ奏のような美人なら大歓迎だけど!!
「あら、私は美嘉と莉嘉の教師よ? 自分の勉強は家で十分ですもの」
くっ、さり気なく自分は勉強ができると言いおったな。それならば……
「じゃあ、その二人から貰えば良いじゃないか」
「うーん、そうね。……それじゃあ二人の唇で我慢しておこうかしら」
って、マジかよおぃ! 城ヶ崎姉妹もお前のことを見て固まってるぞ。まぁ二人だけでなく、この部屋に居る殆どの人間が固まっている。例外は「はわはわ」言って混乱しているうーちゃんと、顔を赤くしながらも興味津々のふみふみだな。
「ふふっ、冗談よ。この勉強会の後で美嘉にカフェでも奢ってもらう事にするわ」
「えっ、私だけ?」
「あら、妹に支払わせるつもりなのかしら?」
奏のその言葉に美嘉はKOされた。妹大好きっこの美嘉だから、莉嘉に出させる事は無いだろう。
「いいよ、それで! その代わり……じゅ、じゅ、純君も一緒に来て! 奏が変なことをしないように見張る事。決まりねっ★」
そして何故か俺まで一緒する事になっていた。何でだよ!
「あっ、それならまゆも一緒したいです。……そうですね、この勉強会の後に参加できる人みんなで行きませんか」
断りの言葉を口に出す前に、まゆが自分も参加したいしみんなで行こうと提案した。
何時の間にか横に居たまゆに腕を取られてしまっている。志希にゃんといい、まゆといい、気付かない間に側に居るのは何故だ? 瞬間移動のスキルでももってるのか!? 落ち着いて考えるとそんなわけないのにな。
そういえば、ゲーム中の佐久間まゆはプロデューサーに運命を感じて、モデル部門からアイドル部門に移動してきたんだよな? じゃあそのプロデューサーが居ないこの世界で、まゆがなぜアイドル部門に移動してきたのか…………まさかね?
まゆに捕まれている腕から『逃がさない』なんて感情が伝わってくるのは気のせいだろうか。……気のせいであって欲しい!!
まゆの提案の結果、ここにいる全員が特に予定が無いという事で、勉強会の後は346カフェでお茶をする事になった。使う駅がバラバラだったりするので、移動の無い346カフェが選ばれやすいのだ。
「はぁ……空気も緩んでしまったし、休憩にしようか」
「「「はーい」」」「「わーい」」
俺の発した休憩の言葉に、各々が休憩へと入る。
此処はリフレッシュルームでフリードリンクが設置されており、各自で好きな飲み物を取るために、お茶を準備するとかは無い。
まぁフリードリンクといっても『緑茶』『烏龍茶』『スポーツドリンク』『ミネラルウォーター(冷・温)』と、ジュースや炭酸飲料などは置かれていない。
それでも無料でお茶を飲めるのはありがたいのだ。
それはさて置き、給湯室にある冷蔵庫から勉強会前に買ってきておいたケーキと、棚からクッキーを取り出して各テーブルへと置いていく。
ケーキは教師役の3人に買ってきた物だが、志希にゃんの分は没収して自分で食べる事にする。
美波さんとふみふみにケーキを渡して自分の席に戻り、カップのクリームケーキを食べ始めたところで、またもやアーニャが服を引っ張って来た。
「
クッ、このおねだり系女子め! だからその上目遣い……には勝てなかったよ……。
スプーンで端を掬い取ってアーニャへと差し出す。
するとアーニャはスプーンを受け取るのではなく、目を閉じて「あーん」と言って口を開いた。
やるべきか、やらないでいるべきかを悩んでいると、美波さんが急かしてきた。
「ほら、純君、アーニャちゃんが待ってるよ」
何であなたはスマホをこちらに向けて構えてるんですかね? 美波さんがアーニャの事を可愛がっているのは知っているけどさぁ……。
そしてみんながこちらを注視しているし。何、この羞恥プレイ!?
仕方がないのでスプーンの先をアーニャの口へと運ぶ。口が小さいので、唇にぶつけないように気を使ったが、無事口の中へと入れることが出来た。
そして唇が閉じたところでゆっくりとスプーンを抜いてやると、アーニャは口の中に残ったケーキをゆっくりと味わっている。
「純、美味しかった、です。
はうっ、そんなニコニコ笑顔されたら、思わず撫でてしまいたくなるじゃん!
アーニャは可愛い! アーニャ、マジ天使!! 持って帰っていいですかね? なんてアーニャを愛でていたら……
「はい、純、次はアタシッ!」
「あーっ! じゃあ、その次は莉嘉!! で、その次はお姉ちゃんね☆」
「エェッ、アタシもなの!? 「(お姉ちゃん、こんなチャンス滅多に無いよ)」 ……お願い……ね?」
加蓮と莉嘉が『自分にも』とお願いしてきて、美嘉は莉嘉の言葉に驚いた後に何か耳打ちされて、真っ赤になりながら指をもじもじさせてのお願いときたもんだ。
「元々はシキちゃんのケーキだし~、一口くらいは欲しいな~」
「あのっ、私もお願いします!」
更には志希にゃんやうーちゃんまで集まって来た。えっ、5人も? 小さなカップケーキだから無くなっちゃうよ?
でもアーニャにだけってなると贔屓だってなるしな……。諦めて順番に『あ~ん』とやって食べさせてやった。
それが終わると残りは一口分となり、結局二口しか食べれなかった。
「あら食べてしまったのね。なら私はこれで良いわ」
テーブルの向こうから食べるのを見ていた奏が身を乗り出して、カップに付いていたクリームを指で掬い取り、俺の唇へと押し付けてきた。
そして唇から指を離し、残ったクリームを自分の舌で舐め取った。
……色気が凄いです! そしてテーブルに乗り出したままなので、胸の谷間がですね……このダブルアタックに、下半身がっ!
「じゃあまゆは、これにします」
そう言ってまゆは俺の唇に付けられたクリームを、指で拭い取って口に含んだ。その際に、口の中に一瞬指を差し込まれたように感じたのは気のせいだろうか?
まゆを見ても首をかしげて微笑むだけなので、追及はしづらいうえに無言の圧力があって、暴れん棒になる前に委縮してしまった。
ある意味助かったともいえるが……本能がまゆを恐れているのではなかろうか。と考えさせられてしまう。
二口しか食べれなかったが、それを見ていた美波さんとふみふみから、一口ずつ『あーん』して貰えたので良しとする。
だって、俺はするよりされる方が好きなのだから!!
キャッキャウフフのつもりで書いたら、最後はハーレム野郎になっていた。
わけがわからないよ /人◕ ‿‿ ◕人\
こんなんだけど、日常回本当に要る?
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要る!
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要らなーい
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どっちでも