このお話は昔々の大昔、たぶん2004年ごろに2ちゃんねるのとあるスレに投稿したものです。
当時としてもDBはもうオワコン的な雰囲気ではあったのですが、DB大好きである自分としては、そんなの関係ねぇとばかりに、思いの丈を若気の至りで連投したSSでした。
そんなこんなで、その頃から早15年以上。神と神や復活のF、そしてブロリーと、近頃のDB界隈の盛り上がりは、当時からは想像もできなかったことです。
なので、その熱気にあてられ、思わず大昔の落書きを発掘し、投稿してみようと思った次第でございます。
再投稿にあたって、多少追加、改変、アレンジなども加えてございます。もし当時を知る方がおられましたら、ご一緒に楽しんでいただければ幸いに存じます。
…ドゥゥゥオン…!
何度も何度も激しく起こる爆発音。その度に巻き起こる砂塵の中に見えるのは2つの人影だった。常人には理解しがたいこの光景は、どうやらこの二人の戦いによって引き起こされているようだった。
だが、よく見れば「戦っている」のは一人だけで、もう一人…小柄なシルエットはただ一方的に攻撃を受けている。
ふいに、ゆらり、とその小柄が動いた。度重なる攻撃にダメージを受け、崩れ落ちるように腰が落ちていく。ついにこの戦い…、いや、暴虐に決着が着いたかに見えた。
「………??!!」
その刹那、まさに神速とも言える速度で、小柄がもう一人の戦士との距離をゼロにした。腰を落としたように見えたのはダメージによるものではなく、踏み込む「溜め」だったのだ。
詰め寄られた戦士が、一瞬何が起きたのか判らず、ただ呆然とした表情を浮かべる。
「…もういいだろう? いくらやってもお前はわたしに勝てない」
小柄が声を掛ける。戦いの中にあるとは思えない、静かな、そして冷たい声だった。
「……な…っ?! …ふ…ふざけ…-ッ!!」
我に帰った戦士が叫ぶ。そして渾身のパンチを眼前に繰り出そうとした瞬間、ひときわ大きな閃光が走り、戦士はボロクズのように吹き飛ばされた。
「う……ぐ……、っは……!」
…戦いは終わった。それと共に砂塵も収まり、二人の姿もあらわになっていく。もはや動く事も、満足に言葉を発する事も出来なくなった戦士に、小柄が近づいていく。
「ぐ…く…そうぅ…。俺が…この戦闘民族サイヤ人の俺様が…、…貴様ごとき小娘に…っ…!」
「そう、こんな小娘にも負けるのがお前たちサイヤ人だ。宇宙一の強戦士族が聞いてあきれる……。ふふっ…」
…砂塵が収まり、ようやく露わになった小柄の正体は、なんとまだ幼さをも感じさせる「少女」だった。
対する戦士はいかにも歴戦の兵といった風貌で、先ほどの戦いの結果がこれとは、客観的にはにわかには信じがたい光景である。
「…お前がサイヤ人最後の生き残りだな。これで宇宙からサイヤ人は残らず消える」
冷たい笑みを浮かべながら、先ほどと同じ閃光が手から溢れ出す。
長年における少女の望み、願いが成就する瞬間だった。すべてのサイヤ人をこの世から滅するという、少女の悲願が。
「くっくっ…くっ…。残念…だったな…。俺は最後のサイヤ人じゃねぇ…。地球…という星にも…いるんだよ…」
「…な、…んだと…」
しかし。予想外の戦士の言葉に、今度は少女が呆然とする番だった。
「…くく…、しかもうわさじゃ…そいつは伝説の超サイヤ人だ…そうだ…」
「………」
「行け! 地球に行くがいい! そして犯され殺されるがいい! いくら貴様が…」
ドオォォォンン…ッ!
そのサイヤ人の言葉は最後まで語られる事無く、再び巻き起こった轟音と砂塵にかき消されていった。
「……っ。…地球か……」