【外伝開始】メソポタミアの冥界でエレちゃんに仕えたいだけの人生だった…。 作:土ノ子
「本当によくやってくれたわ。流石は
しかもその尊さが発揮されているのが
『ははーっ! 勿体無きお言葉! この《名も亡きガルラ霊》、そのお言葉があれば例え万の時が過ぎようとエレちゃん様のために働きまするーっ!』
「やだ、そんなの当然じゃない。もちろん四六時中働けなんて言わないけど、貴方は私の眷属なのよ? 万の時どころか那由他の果てまで
と、ニッコリ笑顔かつ天地の理を語るような口調で語られる永久束縛宣言。
すいません、もしかしてエレちゃん様の仰るずーっとってまさか
「?」
思わずエレちゃん様を見ると、そこには太陽のように眩しい笑顔を向ける麗しき我が女神が。
……………………まあいいや!(現実逃避)
なに、遠い未来のことは未来の自分に任せればいいのだ。とりあえず今の自分はエレちゃん様と一緒に冥府を盛り立てることだけを考えればいい。
『……ははーっ! 私如きに身に余る光栄です、エレちゃん様!』
「遠慮なんてしなくて良いのよ? だって貴方はたった一人の私の
と、小首を傾げて無垢に笑いかけてくるエレちゃん様。
あ、尊い…。
……………………よくよく考えてみたらエレちゃん様に永久にとっつかまえられるとかある意味死後の運命として最高に幸せなのでは(正気喪失)。
『まこと、ありがたき幸せにございまする! 我が存在の果てまでの誉れと致します。しかし時は貴重なもの、話を戻させて頂きます』
「私はもう少し続けてもいいのだけれど…」
『いえ、心苦しいのですが続けると少々困ったことになりますので』
具体的には尊さの過剰供給で俺の魂が爆発してしまう。実はさっきから魂が星の戦士のカラータイマーよろしくピコーンピコーンと発光しているのだ。この状態があと3分間続けば尊さに焼かれた俺の魂が爆裂四散する(真顔)。
「そう? そうなの、それなら仕方が無いわね」
ちょっと残念そうな顔で俺の雑な説明を鵜呑みにして頷くエレちゃん様。
自分自身がやらかしておいてなんだが、ちゃん様呼びの時といいちょっとエレちゃん様が騙されやすすぎて心配です(保護者面院)。
『此度のギルガメッシュ王との会談で、冥界発展のための筋道を付けることが叶いました。まことギルガメッシュ王には頭が上がりません。かの王がいなければ恐らくはもっと長い年月を下積みに費やしたことでしょう』
「もちろん私の…、わ、た、し、の! 眷属の活躍も忘れては駄目よ? 幾らあの金ぴかが有能だからって、そもそもあいつとまともに話せるやつなんて滅多にいないんだから!」
珍しく強めの口調で不満そうに補足するエレちゃん様。
可愛い(思考停止)。
尊みに浄化されて昇天しそうだけど、実際に昇天したら多分エレちゃん様にとっつかまって説教されそう。それはそれで楽しそうというか幸せな気もする。
『では不肖、私も己の功績を主張させて頂きまする』
「ええ、大いに誇りなさい。貴方が誇らなければ、その功績を認めた私の沽券にも関わるというものだわ!」
腰に手を当て、フフンと自慢げにそっくり返るエレちゃん様。
自分のことは謙虚か無頓着なのに、眷属の功績は大いに自慢するとか天使かな?
『話を戻します。我ら冥府とウルクは契約を結び、互いに信仰と加護を与え合う間柄となりました。これは当然今までの冥界では前例のなかったこと。ただでさえ冥界のお役目に忙殺されるエレちゃん様には多大な負担をかけますが…』
楽をするために仕事が増える、あると思います。
実際止むを得ないところはある。
現状既にエレちゃん様は積み重なった仕事で手いっぱいだが、それでもなんとかウルクとの協定をこなさなければどの道未来は無い。
問題はその増える仕事がエレちゃん様のキャパシティを超えるかどうかだ。
「ええ、もちろん大丈夫よ」
ウルクと交渉に踏み切る前に相談した時には、何やら我に秘策ありという風に言われ、ならばと信じて契約を纏めてきたのだが…。
「気合いでなんとかなるわ!」
ちょっとエレちゃん様?
ちょっと???????
『いえ、流石に気合いではどうにかならないと思うのですが。というかなんとかなるにしても気合いでどうにかし続けるのもどうかと…』
思わず真顔になってのマジレスである。
エレちゃん様? 気合いとかブラック勤務の常套句みたいな発言をなにも女神自らが言わなくてもいいんですよ?
おかしいな、メソポタミアの偉い人(神)は社畜適正が高すぎる疑惑が再燃してきたぞ? これは神話学上の大きな発見では?
止まるんじゃねえぞ!(意訳:夜勤明けお辛いけど頑張って書きました! ちょっと短いけど明日のために力を溜めているところなので! あとご褒美兼燃料として感想・評価ドシドシお願いします! 待ってますので! 待ってますので(2回目)!)