とあるエルフの森。その一角で、とある子供がうずくまっていた。
その子供は、鮮血の様な瞳と真っ白な髪と肌を持っており、その容姿から生まれて直ぐに捨てられていたが、今までスラムの様な場所で暮らしていたが、そこも追い出されてしまった。
(どうするか…)
あてなど無く、此処で死ぬかと考えていると、不意に翡翠色の髪の自分と同じくらいの子供がが視界に入った。
「…何をしてるんだ?」
「……誰だテメェ」
その同じくらいの子供が不思議そうに聞いて来るのが気に食わず、威嚇する様な口調で返すと、その子供は少しムッとし、
「私はリヴェリア。リヴェリア・リヨス・アールヴだ」
「……そうかい。で、そのハイエルフが一体こんな所に何の用だ?」
まさかハイエルフがこんな所に居ると思わず、それでも威嚇する様な声で話すと、リヴェリアはキョトンとした顔で、
「……初めてだな」
「何がだ」
「私がハイエルフだと知って、それでも敬語を使わないエルフはお前が初めてだ」
そう話し、少し考える様な仕草をすると、リヴェリアは
「お前、私の従者に成らないか?」
「……従者?」
一瞬何を言っているのか分からず、聞き返すと、リヴェリアは頷き、
「よし、決まったならば城に行こう!」
「え、オイコラ、俺は成るなんて言ってねぇぞ!?」
「なに、心配するな。その口調や仕草も、私が何とかしよう!」
「そんな事言ってねぇ!」
楽しそうなリヴェリアとは反対に、叫びながら拒否の声を上げるも聞き入れられず、引きずられる少年に向けてリヴェリアは振り向くと、
「そういえばお前、名前は何ていうんだ?」
「そんなもんねえよ!」
「そうか……ならお前はシャドー、シャドー・サーヴィターだ」
「勝手に人の名前を付けんなぁぁぁぁ!」
「へえー、リヴェリアにもそういう時あったんだー!」
「今じゃ考えられないがな」
「あ、あのリヴェリア様にもがそんな時が」
ロキ・ファミリアのホームである「黄昏の館」で、少年あらためシャドーはティオナやレフィーヤなどに、どうやってリヴェリアと知り合ったのか聞きたいと言われ、とりあえず初めて会ったときの事を話して見たが、どうやら好評のようだ。
「それにしても、お前たち。何で急にこんな事聞いて来たんだ?特に面白い事なんて無いだろうに」
「いえ。ただ、お父様が昔どんな人物だったのか気になったので」
「ふむ」
シャドーの素朴な疑問に、娘であるルフレが答える。
すると、
「お前たち、なにを話しているんだ?」
「ん、リヴェリア」
ちょうどその話題の中心人物である、リヴェリアが表れた。
...
「はい。お父様とお母様の昔の事について聞いていました」
「……なに?昔の事だと?」
「ああ、お前が俺を強引に従者にしたことや、シャドーっていう名前を付けたこととかな」
そこまでいうと、たちまち真っ赤になって黙りこくってしまったリヴェリアを、シャドーはニヤニヤと見つめていた。
シャドー・リヨス・アールヴ レベル6
結婚のきっかけは駆け出し時代にリヴェリアを庇ってリヴェリアが惚れた。その時の傷が今でも顔に残っている。(告白したのは18階層でシャドーから)