戦艦<武蔵>艦長 知名もえか(High School Fleet & Red Sun Black Cross) 作:キルロイさん
全天球カメラ(リコー製)の画像を完全な状態で見るためには、専用アプリのダウンロードが必要です。
それを実施するためのアドレスが間違っていました。
正しくは下記アドレスです。
https://support.theta360.com/ja/download/
誤ったアドレスを貼り付けてしまい、申し訳ございませんでした。
どうも、ご無沙汰しています。
作者のキルロイです。
ここ最近、小説の投稿が間延びしていますが、その理由は単純であり明確でもあります。
そう、それは作者が原因なのです!
……こんなことを書くと作者のメンタルが削られる気分ですが。
まあ、事実を誤魔化すことはできませんからねぇ。
さて、小説の投稿が間延びしている理由は本業の都合(昨年度に比べて休日出勤が増えた!)だけではなく、原作「レッドサンブラッククロス」の資料を読み漁っているからです。
そのような資料(様々な文献や当事者の回顧録)を読んでいくと、「レッドサンブラッククロス」を書くための考証に驚かされます。よく、こんなエピソードを探して小説に取り入れたなぁと、常に感心しています。
もちろん、本作の執筆に必要なキューバ・カリブ海方面の資料も読み漁っています。原作に劣らぬようにしなければいけませんからね。
なお、ノベルズ版「パナマ侵攻1」14頁に書かれている山口多聞GF長官のエピソードについて、出典元は未だに分かりません。まだ、調べるべき資料があるようです。
こんな理由で、資料を集めている日々を送っています。
ところで、資料収集とは図書館に行って書籍を読んだり、コピーしたりするだけではありません。映画を見たり、現地に足を運んで調べたりすることも含みます。
そんな訳で行ってきましたよ。現地調査へ。
目的地は神奈川県横須賀市にある貝山地下壕。ノベルズ版「パナマ侵攻1」151頁に初登場する、コマンドセンターです。
作中の正式施設名は「横須賀鎮守府司令部構内作戦統制所」らしいのですが……。
とある旅行会社が企画したバスツアーに参加して、その地下壕を見学してきました。今年は11月と12月にも催行するそうですので、興味あれば「貝山地下壕 浦賀造船所」で検索してみてください。
では、その時に撮影した画像を紹介しましょう。
その前に、下記アプリをダウンロードすることをお勧めします。
https://support.theta360.com/ja/download/
一部の画像は全天球カメラで撮影しました。JPGデータなので殆どのPCで開けますが、壕内の様子を思う存分に見ていただくために、専用のアプリが必要です。
なお、作者は「パソコン用アプリ」の「基本アプリ-RICOH THETA」のfor Windows(R)版をダウンロードして、動作確認をしています。
(1)地下壕出入口前の看板
貝山地下壕の内部構造に関する説明は省略します。
ネット上に公開している論文で詳しく説明しているので、そちらをお読みください。
http://www.jgskantou.sakura.ne.jp/event/files/AM02.pdf
(2)出入口裏側(全天球カメラで撮影)
論文には書かれていませんが、この地下壕の所有者は日本海軍→合衆国海軍→自動車会社→横須賀市と代わっています。
この期間に所有者が手を加えている箇所があるため、壕内全体が建設当時を保っている訳ではありません。また、当時の所有者がどこを改修したのかの記録も無いそうです。
(3)次第に朽ちていく扉枠
原作では「軍艦の水密扉にそっくりのような」と書かれている扉の原型だと思われます。実際は壕内を自然通風で換気しなければならないため、扉で密閉できません。
(4)用途不明の水槽跡(全天球カメラで撮影)
先ほどの扉をくぐった先にある水槽跡です。ヘッドライトで照らしている小さな区画の左隣にあります。
(5)烹炊所(全天球カメラで撮影)
今回のツアーに参加したのは、この調理設備を撮りたかったからです。
ヘッドライトで照らしているのが、豆炭レンジです。排煙は煙路で区画の奥に流れていき、外部に排出されていたそうです。壁に延々と続く凹みが煙路用配管の跡です。
外伝で登場させたいと考えていますが、原型のままでは小さすぎますね。お湯を沸かす程度しかできず、煮炊きするのは難しいと思われます。
現在ではキャンプや登山での必需品ともいえる、飯ごうなら何個も並べられたのかもしれませんが。
(6)豆炭レンジ
調理するための熱源は豆炭です。黒ずんでいるので実際に使われたようです。
(7)烹炊所天井に露出する貝殻
貝山の由来となった貝殻です。烹炊所の天井が低いので、すぐに見つかります。さすがに、この地下壕で恐竜の骨は見つからないそうです。
他にも撮影しましたが、小説に関係ない箇所だったりツアー参加者の顔が写っていたりするので、ここには掲載しません。
それにしても「レッドサンブラッククロス」は、世界設定や時代考証だけでは無く作中描写も丹念にしている小説ですよね。
原作の作戦統制所は、貝山地下壕をそのまま書いたのでは思えるくらい、リアリティーある描写をしているのですから。
10/23(土)に東京神田で大サトー学会が開催されます。
テーマは、本小説の原作でもある「レッドサンブラッククロス」。
ZOOMによる視聴もできますので、興味ある方は是非どうぞ。