アンケート衣装決めが和服になりましたよ!前回83人に回答をいただけましたが、今回は184人の片にも回答がいただけました!ありがとうございます。
精霊の容姿を書き忘れてました。前話の冒頭に加えましたが、見るのが面倒な方は簡単に言えばデフォルメし三頭身になった獣狼です。
筆記試験も難なく終わり、自己採点でも上位は確実に取れているだろうと確信出来ている。周りには既に移動を開始している受験生も居る中、筆記用具をしまうと同時にカバンの中からキャラメルを一粒取り出し口に含む。周りの生徒に合わせる様に移動を始めると同時に
〈あまいー〉〈ふぉぉぉぉー〉〈みなぎるぜぇー〉
(みんな、備蓄の方はどれくらい余裕がある?)
〈連続は無理ー〉〈大体5分くらいー?〉〈長く暴走したければ寄越せー〉
(十分だからこれ以上はダメだよ)
〈〈〈はーい〉〉〉
頭の中の会話はお母さんから教わった方法だ。なんでも「流石にやばい人に見られたくない」との事。しかしとても同意出来る事だったので有難く使わせてもらっている。
精霊たちに備蓄の余裕を聞いていると、雄英高校ヒーロー科試験説明会場と立札がある部屋に着いた。どうやら迷わないよう近い部屋で説明をしてくれるらしい。受験番号で席が決まっているらしく、受験票を確認し自分の席で待っていると部屋が暗くなる。説明が始まる様なので聞き逃さないよう意識を切り替えると金髪を上に逆立てて首にスピーカーの様な機器を付け、革ジャンを着た男性が立っていた。前の方で聞こえたボソボソ声からプロヒーローの有名な人だと知る。・・・前までヒーローには興味なく、聞き流していたり修業を始めてからは忙しくて天気予報やニュースくらいしか見ていない。後で雄英高校に在籍しているヒーロー位覚えておかないと不味いな・・・。
テンションの高い彼、プレゼント・マイクの説明は簡単。
・受験票に書かれた演習場の仮想ヴィランを10分以内に倒してポイントを稼げ。
・1~3までのポイントが割り振られた3体と0ポイントの1体で構成されている。
・他の受験生に攻撃を行う事は禁止。
途中で横やりがあったが配られた資料通りであった。多数配置されている、という事は他の生徒との奪い合いになるのだろう。一部気になるところがあったが、概ねルールが分かったので良しとしよう。・・・恐らく、考えが正しければ言わない方が良いと思ったからだ。
最後にプレゼント・マイクから雄英高校の校訓
程なくして演習会場に付いたが・・・。これもう大きさが街じゃない?流石トップヒーローを輩出している雄英と言うべきか、その経済力に呆れればいいのか・・・準備運動をし万全の状態で待機していると、スピーカーが起動する微かな音を捉える。そろそろか、と判断しスタートの用意をすると。
『はいスタート』
平坦な声と共に門が開く、いきなりの事で思考が止まる。スタート?もう始まった?とりあえず行けばいいか、と無理やり思考と体を動かす。周りは未だ声の意味が分からずに塀の上部に設置されているスピーカーに注目していたようだ。
『ほら、さっさと行く。時間は有限だぞ』
その言葉に既に後ろの方と言っていい他の受験者たちが動き出す。やっぱり始まってたのかと判断が正しかった事に安堵しつつ、非情だが他より先に進めているアドバンテージを無駄にはしないために、門をくぐり市街地に突撃した。
市街地では本当に今からでも人が住める様な完成度で、流石にお皿とかは無いだろうが椅子や机などの大型の備品は確認できた。近くの方でモーターの駆動音を捉えるとそこに向かう。そこには緑色に塗装され一輪でバランスを取り、腕には盾の様なパーツと大きく書かれた1という数字。しかしよく見ると盾の裏にはガトリングの様な機構もあるので注意が必要だろう。その推定1ポイントの仮想ヴィランが3体こちらに突っ込んでくる。
『『『標的補足、ブッコロォス!!』』』
「うわ、はも、ってる」
〈きゃー〉〈怖いー〉〈お助けー〉
・・・精霊たちは呑気だなぁ。と呆れつつも
一番前に居た仮想ヴィランが大きく腕を振りかぶり、大きくこちらに盾を突き出してくる。・・・わかっていたけど、その銃火器使わないのね・・・。若干呆れつつも、殴られるつもりはないのでしゃがんで避ける。頭上で盾が通り過ぎるのを感じると同時にしゃがんだ勢いを使い軽く宙返り、そのまま縦の回転蹴りを仮想ヴィランの腕の関節部に叩き込むと簡単にばらばらになる。・・・あれ?あんまり痛くないどころか脆い?するともう撃破判定として十分なのか、一輪のタイヤが止まり盛大に転げ回る。
その事に驚きつつも他2体の仮想ヴィランも大ぶりの近接攻撃なのでそれを避け、それぞれ胴体や一輪のタイヤを蹴ると両方とも見た目に反し簡単に壊せた。・・・1ポイントだから脆いのか?そう思い次の駆動音がする場所へ向かう。
他の仮想ヴィランも特に問題なかったどころか割と柔らかかった。流石に3ポイントは普通車くらいの大きさで面倒だった為に胴体の部分に仮想ヴィランのパーツを突き刺して動きを止めた。・・・まじかコイツって顔しないでくれ、下手に攻撃すると腕や足が突き刺さるんだ・・・。そんな事を繰り返していると
そこでは何の個性かわからないが恐らく中遠距離の個性なのだろう、腰を抜かせた男子が1ポイント2体とその間に居る2ポイント1体に壁際に追い詰められていた。流石にあれでは仮想ヴィランを倒すのは無理だろう、という判断で相手がこちらを見ていない事を良い事に2ポイントの背中に落ちるよう飛び上がる。・・・こいつら、特に2ポイントは視野が広いのか真後ろじゃないと大体反応される、なので奇襲の為に上を取る。着地の衝撃を2ポイントに全部叩き込み四脚がもげると同時に2体に気づかれるが遅い、右の一体をしゃがむと同時にその場で回り勢いをつけてタイヤに足払いをする、すると盛大に1ポイントが壁とは反対側に転んで動きが止まる。しかし音で後ろから盾を振りかぶっているのを察知し、しゃがみ状態から上にジャンプすると足元に盾が通過し1ポイントの胴体が来た。・・・丁度いいやとそのまま踏みつける。すると予想外の重さに2ポイントに重なるように倒れ動きが止まった。・・・これ、女子ならキレるだろう案件だなぁ。
「あ・・・ありがとう・・・助かったよ・・・」
「別に、良い。気を付け、てね」
変な事を考えていると男子からお礼を言われたので、気にしてない事と次は助けられないかもしれないから注意するよう言う。あまり長居するのもよくないという事で、さっさとその場から離れ次の仮想ヴィランを探す。・・・気になるのは0ポイント、今まで一度も出会っていない。やはりプレゼント・マイクの発言からすると・・・。
そこまで思考していると電線が切れたのか鞭がしなる様な音、そして轟音。他の受験生たちもそちらに注目していると、ビル程の高さに上がった土煙の中から巨大な影が見える。軽い地揺れと錯覚させる振動とキャタピラの駆動音、そしてこちらを物理的に
咄嗟にその音が聞こえた方向───0ポイントの方に走る。周りが驚愕の目で見てくるが関係ない、誰かがアレの近くで逃げ遅れている。音がしたと思われる場所に近づいたが誰もいない、聞き間違いか?と思っていると近くで呻き声がした。
「誰か、いるの!?」
「こ・・・ここだよー!足をくじいちゃって・・・」
突然空中にがれきが浮かび左右に揺れる。ビックリしているとそこに人の匂いがした、それを頼りに近づくと突然
「いったーい!ここだよここ、ここ!」
「!?透明、人間?」
「そうだよー!動けないからできれば助けてほしいかなーって!」
驚いた、今まで過ごしてきた中でベスト10に入る驚愕を覚えてたがそんな事をしている場合じゃないと助けようとするが、何処に何があるかわからない為、仕方なく。
「ちょっと、砂、かけるよ!」
「え?わひゃぁ!」
これで少しは見える、どうやらかけたのは背中らしい。・・・これ、もしかしなくても全裸?あんまり考えないようにしつつ、声のする女子を肩に担ぐ。
「ちょっ!?もうちょっとしっかりした担ぎ方は無いのー!?」
「ごめん!でも、背が、低い、から、こうしない、と、担げ、ない!」
・・・全裸の女子を肩に担ぐ・・・ヒーローを目指してるのに犯罪っぽい事態が精神的に辛い・・・。そんな事を思いつつ、モタモタしている間に近づいてきていた0ポイントから逃げる。しかし0ポイントもただでは逃がしてくれないようで、腕を伸ばし近くのビルを破壊してこちらに近づく。
「いたたっ!がれきが!背中に!」
「我慢、してっ!」
もう少しで逃げ切れる。そう油断したからだろう、真上から大き目のがれきが降ってくる。不味い、そう思った瞬間。
「うぉぉぉぉぉぉおりゃぁぁぁぁぁ!!くっ!」
体から尻尾の様な物が生えた受験生ががれきに尻尾を叩きつけると軌道を逸らしてくれた。しかし無茶をしたのだろう、尻尾からは少なくない血が出ている。
「おい!大丈夫か?」
「怪我した、透明、な女子を、担い、でる!代わって!」
「え?あ、あぁ!わかった!」
そういうと尻尾の生えた男子は上着を脱ぎ、女子に被せるとそのまま横抱き───通称、お姫様抱っこ───をし、俺が立ち止まった事で男子が逃げようとしていた足を止める。
「どうしたんだ?早く逃げないと巻き込まれるぞ!」
「悪い、けど、ちょっと、やる事、出来た」
「やる事って・・・」
「あれ、壊して、来る」
「え、壊すって・・・ちょ!」
話を途中で切り上げ0ポイントに向かって走る、丁度他の受験生が壊したのか街灯が倒れているのでそれを使う事にする。久々の全力、どれくらいやれるか試さない手はない。
(やるよ、準備して)
〈おぉー〉〈全力ー〉〈燃えてきたー〉
息を吸う、何度か使ってきたものの高揚する精神を落ち着かせて練習通りやればいいと、全力の為の言葉を紡ぐ。
「血壊」
何度か練習したが未だにこの感覚が拡張されていく事に若干の心地よさを感じてしまうがそれを無視、
「いっけぇっ!!」
空気を割く音とその重さを感じさせずに0ポイントの頭に飛んでいき、金属が裂ける音と共に着弾。大きくのけ反った0ポイントは動きを止めると同時に。
『終了だ。負傷者は医療班が来るまで待機、後は入口に戻れ。』
サイレンの音と共に入口で聞いた平坦な声が終了を告げる。終わったと認識し少し荒くなった呼吸を整えつつ血壊を解除する。流石にあの事件よりかは制御出来てるし、倒れることも無いな。頭の中で精霊たちに感謝を告げると放送で言われた通り入口に戻った。
尾白と葉隠を出しちゃいました。・・・別に問題ないよね?街灯ってやばい重さ見たいだけど、空中蹴って移動できるスペックならいけるでしょ。という事で投げました。石は投げないでください。
プレゼント・マイクって0ポイントのヒントくれてるんですよね。0ポイントがフィールドを所狭しと表現している事。つまり0ポイントは街の中で所狭しと行動するような巨体である、という事ですよね。わかってたらある程度冷静に判断できるかなーと思い獣狼はあまり慌ててません。
ぶっ壊したのも理由はあります。多分次辺りで解説するので言えませんが・・・。