相澤先生が入室しホームルームが始まる、包帯の取れた相澤先生は特に傷もなさそうで大袈裟と言う表現はあっているみたいだ。そして今回のヒーロー情報学は特別と言う発言にクラス内に緊張が走る、いきなり何が起きるのか一部の生徒が身構えている中、相澤先生が口を開いた。
「ヒーロー名の考案だ」
「「「胸膨らむ奴きたぁぁぁぁ!!!」」」
「ッ!!」
「「「・・・」」」
みんなが騒ぎ、相澤先生が個性を使った眼力で黙らせる。最早これもA組のネタか何かかもしれない、次のタイミングあったら俺も参加してみようかな。
相澤先生が説明を続ける。体育祭で多くのヒーローから指名が来たためにヒーロー名を考えなければいけない、しかし今回の指名は体育祭で興味を持ったから、というお試しであり興味が無くなれば向こうから切ってくるそうだ。ヒーロー飽和社会、数多くのヒーローが居る為、無駄に生徒を呼ぶつもりはないという事だろう。相澤先生がリモコンを操作し黒板に指名件数が表示されていく。
「例年はもっとばらけるんだが、今回は3人に注目が偏った」
その指名の棒グラフでクラス内は指名が来た者は喜び、指名数の順位が体育祭の一位と二位で逆転している事に疑問する者、逆に指名が入っていない事に落ち込む者で様々だった。そして俺は爆豪くんより数は少ないが3000件近く指名が来ていた。・・・どうしよう、ヒーロー事務所なんて全く知らないけど・・・その状態で一件を決めるの・・・?
「この結果をふまえ、指名の有無にかかわらず職場体験に行ってもらう」
「お前らはUSJの時にヴィランとの戦闘を経験してしまったが、プロの活動を実際に体験してより実りある訓練をしようって話だ」
「それでヒーロー名って事かぁ!」
「俄然楽しみになってきた!」
「そういうこった、仮ではあるが変なのを付けちまうと」
「地獄を見るわよ!!」
「学生時代のヒーロー名が世に認知され、そのままヒーロー名っていう人結構多いのよ?」
その声と共に扉が開かれミッドナイト先生が教室に入ってくる。何故ミッドナイト先生が?と思っていると相澤先生が彼女に考案したヒーロー名を査定してもらうとの事、確かに相澤先生が苦手そうな分野で逆にミッドナイト先生は得意そう。
「名は体を表す、オールマイトとかな。しっかり考えろよ」
そういうと相澤先生が寝袋を用意し寝始めた。しばらく時間を取った後、ミッドナイト先生の一声で発表方式に。青山くんが短文をヒーロー名にし芦戸さんが血が強酸性の女王にしようとした為に教室内に変な空気が流れる。しかし梅雨ちゃんが流れを断ち切ってくれた。
「梅雨入りヒーロー、フロッピー」
「可愛い!親しみやすくていいわ!」
梅雨ちゃんのお陰で他のクラスメイトも後に続く、憧れの名を背負う切島くん、自分の個性を表した耳郎さん、二つの要素をもじった障子くん、わかりやすさ重視の瀬呂くん、他にもどんどん決まっていきそれぞれにミッドナイト先生が合いの手を入れる、麗日さんが決まった後に俺の番になった。
「獣人、ヒーロー。ワー、ビースト。です」
「うん!こっちも名が体を表すいいお手本だわ!」
その後、自分の名前にした飯田くん、蔑称を違う意味にした緑谷くんと決まったものの爆豪くんだけが中々決まらずに後日再考となった。相澤先生は職場体験の希望用紙を全員に配り指名された者は後で指名の一覧を配り、指名されていない者は40ある受け入れ可能事務所に週末、つまり二日後までに決めるように言いそのままミッドナイト先生と共に退出した。正直彼も決めなきゃいけない事があるのにこっちの都合で巻き込むのはかなり心苦しい、だけど聞かなければ。このクラスで一番ヒーローに詳しい緑谷くんに。
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昼休み、一人ぶつぶつ言っている緑谷くんに近づく、緑谷くんも考えなきゃいけないんだ、出来る限り早めに話してしまおうと肩を叩きつつ声をかける。
「緑谷、くん。相談、いい?」
「え?あっ!うん!いいよ」
「実は、ね・・・ヒーロー、事務所、知らない、から、教えて・・・?」
「へ・・・?いや、でもほら。中にはヒーローランキングに載ってるヒーロー事務所もあるよ?ほらこことかここも」
「え!?回精そんなところからも来てんの!?いいなぁー!ここなんてテレビとかにも出てるとこじゃない?」
「やっぱり爆豪との戦いが凄かったからなぁ、引く手数多だろ。武闘派と言われているところは結構来ているしな」
「こっから探すとなると、数少ないうちは助かったかも。あ!でもここ有名なとこやん!」
緑谷くんとの会話が気になったのか、それとも指名が固まった3人の内の1人だからか、芦戸さんや麗日さんに尾白くんが会話に入り峰田くんも気になるのか近くに居る。・・・みんな知ってるの?有名どころ多いの・・・?
「ごめん、なさい・・・」
「え?」
「一つも、知らない、です・・・」
「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」」」」」
「え?嘘だろ回精!?一つも知らねぇなんて事無いだろぉ!?」
「え!?だってここランキングの5本の指に・・・え!?」
「・・・まて、回精。お前の知っているヒーロー名を言ってくれ。それで判断しよう」
「「それだ!!」」
知っているヒーロー名・・・、えーっと・・・。
「オール、マイト。プレゼント、マイク。ミッド、ナイト。ブラド、キング。パワー、ローダー。セメン、トス。スナイプ。エクト、プラズム。13、号。ランチ、ラッシュ。リカバリー、ガール、ハウンド、ドッグ。根津、校長。インゲ、ニウム・・・かな・・・」
「「「「ほぼ先生じゃねぇか(やん)(じゃん)!!!」」」」
「ごめん、なさい・・・」
「・・・うるせぇ・・・」
「えーっと、じゃぁこことかはどう?ほらエンデヴァーヒーロー事務所」
ここで緑谷くんからヒーロー事務所が一つ上げられた。恐らくこの流れならこのヒーロー事務所は有名どころ・・・のはず!どこかで聞いた・・・そう!体育祭で轟くんと緑谷くん戦で騒いでた燃えてる人!!マイク先生がエンデヴァーって言ってた!!
「う、うん、知ってる、よ?燃えてる、人。だよね?」
「・・・回精、お前その反応知らないって言ってる様なもんだぞ・・・」
「ふっ」
「どうしましたの?轟さん」
「いや・・・なんでもねぇ」
「・・・ごめん、なさい・・・」
「回精・・・流石に知らなすぎだって・・・。バラエティとか見てなかったのかよ?」
「その・・・テレビは、ニュース、とかだけ。すぐ、寝てた・・・」
「よくそれで今まで過ごせたね・・・。アタシにはちょっと無理かなぁ・・・」
「それまで、は、その・・・。外で、走るの、好き、だった、から・・・」
(((犬だ・・・)))
みんなの珍獣を見る様な視線が痛い・・・。それでも緑谷くんは顎に手を当てて何かを考えているようで。
「じゃあ回精くん、何処かこういうところがいいとかない?」
「・・・出来れば、ヒーロー、として、規則を、しっかり、してる、ところ。保須市、近くで」
「・・・!そっか、じゃあそうだな・・・、こことかどう?ここ、保須市だよ」
「ん?緑谷に回精なにコソコソしてんだ?」
「ううん、ちょっと、相談、ごと」
緑谷くんに保須市近くと言うと何かを察したのか保須市にあるヒーロー事務所で俺の希望に合うところを教えてくれた。みんなには言っていない俺の個性の力、それには他人の悪意を感じ取りやすくなるというのがある。飯田くんが話してくれたインゲニウム、ヒーロー殺しと言う名と共にニュースに流れてきた時は心配になった。そして今、職場体験先を決める飯田くんからは良くない感じがする、飯田くんには最初の接触は打算だったが、今では口には出したことは無いが友達だと思っている。
そんな友達が悪い方向に行くのを黙って見て居られる訳が無い。だからヒーロー事務所の知名度を捨ててでも保須市近くで俺の希望が好ましい、緑谷くんのおススメなら問題ないだろう。
このマニュアルヒーロー事務所なら。
実は気づいていた人もいたかもしれませんが、獣狼がポンコツでしたと言うお話です。ヒーローと言う職業を現実で言うアイドルに置き換えればありえなくはないかなーと。だって獣狼は中2まで外で走ってる方が楽しいという奴でしたので・・・。流石に知らなきゃ不味い先生方とかは知っています。
今回の様に幕間は入れた方が良いですか?
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入れる
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入れない
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頻度が多くなければ
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寧ろ多くして