期末試験の実技が終わった次の日、期末試験の勝利条件を達成できなかった芦戸さん、上鳴くん、切島くん、砂藤くんの四人組が林間合宿にいけないと落ち込んでいた。しかし相澤先生の林間合宿に全員で行く発言でどんでん返しが発生したが、筆記試験では赤点が出なかったものの実技にて先ほどの四人組と最初の方で実質脱落してしまった瀬呂くんが赤点となり、学校で残るよりも厳しい補修時間を特別に用意されるという事で五人は真っ白になっていた。
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授業も終わり林間合宿のしおりを配られて全員が確認している中、林間合宿に向けて買い揃えるのと期末試験終了を祝って明日の休みにみんなで買い物に出かける相談をしていた、が。
「行ってたまるか、かったりぃ」
「悪い、休日は見舞いだ」
「先約、が、あるから、俺も、行けない・・・」
「ノリわりぃよ!空気読めよKY男ども!!・・・って、回精もかよ!?」
峰田くん以外にも何人かは俺が行かない事には意外だったらしいが、俺もみんなで買い物に行きたかったが久々に家族三人で外食なのでそちらを優先したい。
「ごめん、お父さん、中々、休みが、取れなく、て」
「あー、まぁそういう事ならしょうがねぇか」
「みんな、楽し、んで、来てね」
「しょーがねぇな、回精の分まで楽しんできてやるよ」
「・・・峰田、くん、今日は、随分、ご機嫌、だね?」
「あ?わかっちゃう?そりゃぁーまぁ?実技で活躍しちゃったしぃ?」
そう言えば峰田くんと瀬呂くんペアは、瀬呂くんが早々に戦闘不能になり実質峰田くん一人で勝利条件を満たしたんだっけ。そして峰田くんの言葉を聞いてしまったペアである瀬呂くんは必死に釈明をする。
「しょうがねぇだろ!?完全に不意打ちだったんだぜ!?その状況でお前だけでも逃がした俺の力も評価して欲しかったわ!!」
「まぁ?その後何も出来ずにミッドナイトに膝枕されてたのって誰だっけかなぁ?」
「ぐぬぬぅ・・・峰田のどや顔で正論言われんのクッソ腹立つぅ・・・」
「あ、わかるわー。自分勉強できますアピールの時も世界の残酷さを思い知ったぜ」
「オイ上鳴!流石にそりゃ言い過ぎだろ!」
瀬呂くんの言葉に上鳴くんも会話に混ざり、峰田くんが上鳴くんの言葉に言い過ぎと反発する。期末試験の緊張から解放されたためか何時もよりも賑やかになってしまっているが、特に険悪な雰囲気は無いので全員が冗談で言っているのだろう。最初の釈明辺りは結構本気だったようだけどね。
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休日のお昼、久々に休みとなったお父さんの運転でちょっと遠くの食べ放題のお店に来ていた。毎回食べ放題なのだがこれに限っては俺とお父さんの食べる量がえげつないので、普通のレストラン等では明らかにお金が足りなくなってしまうので食べ放題のあるお店は重宝している。ただ同じ場所に何度も行くのはお店側に負担がかかり過ぎるので、何か所かローテーションすることになるが、仕方のない事だろう。
「ふっふっふ、久々の休暇に家族みんなで外食に向かう、良いものだな。私の父親は中々に恥ずかしがり屋で───」
「さぁ獣狼ちゃん、お父さんは無視して食べちゃいましょ?」
「んじゃ、早速、取って、来るね」
席を立ち両手にお皿を持ってお皿を置きつつ料理をよそっていく、こぼれない程度に盛れたので席に戻ればお母さんは飲み物を用意してくれたのか、机に氷水の入ったコップが三つあったので倒さない様にお皿を置いて食事を始める。食事中は精霊たちと脳内会話をしたりとあまり喋らない方だが、色々気になった事が増えてきたのでこの機会に聞いてみる事に。
「ねぇ、お母さん」
「んー?なぁに?」
「試験の、時、精霊、の力、を、どう、やって、維持、したの?」
「あぁ、簡単よ。ランチラッシュに頼んで災害時の大規模な炊き出しとかで使う器具を使って沢山作って沢山精霊たちに食べさせたのよ」
「・・・それ、だけ?」
「えぇそうよ?だって精霊に満腹とか胃袋とかないし、食べたら全部エネルギーに変換よ。精霊たちもランチラッシュの美味しいご飯を食べて満足してたし、ランチラッシュも災害時の練習になるって喜んでいたわ」
「うわぁ・・・チート、おつ・・・」
と言うことはアレか?俺は逃げを選んでいなければ、ほぼ無制限の攻撃に三十分晒され続けていたのか?その事に引いているとお母さんが心外と言う顔をする。
「やーね、獣狼ちゃんだってこの歳で私の攻撃をかいくぐってゴールしたのも大概よ?」
「いや、俺のは、割と、限界、とか、あるし」
「・・・私からしたら、どっちも大概だと思うのだがね・・・」
この中で唯一の純粋な異形型であるお父さんのツッコミが入り、一旦会話が途切れるがお父さんの言葉にお母さんが呆れたように。
「あらやだ、お父さんも動物系の異形型からしたら並外れた力を持っているくせに」
「お父さん、って、ライオン、の、個性、じゃない、の?」
「ふむ、確かに私の個性はライオンだが・・・、少し動物系の異形型について話す必要がありそうだね」
あ、この流れは・・・。
「ではちょっとした授業の始まりだ。獣狼にとっても為になるのでしっかり覚えておくように」
「・・・はーい・・・」
「ではまず動物系の異形型についてだが───」
そして始まったお父さんの授業、時々食べ物や飲み物を取りに行くために中断はするが外食をしに来た真っ当な家族の会話ではない。だが俺にとっても為になる話ではあったのが中々に憎めないのだが。
お父さんの話を纏めると、動物系の異形型は大まかに二つのパターンに分かれる。動物の特徴を持った人間になるか、動物を
聞いた事は無いだろうか?もしも動物や昆虫が人間位のサイズだと身体能力が凄まじい事になるという話を。後者の場合そのような状況が個性を発現した者にも起きるらしい。そして人間以上の大きさを持つ動物の場合、人間と言う小ささになるので身体能力が減るという訳でもなく、その場合元の動物が持っている身体能力そのままになる事があるのだとか。
「そして私はその身体能力がそのままの側でね、ライオンは個体によって大きさは変わるものの大抵は人間より大きく、体重は基本的に成人男性の平均体重より三倍に近い」
「つまり、そんな体を支えられる筋力が人間サイズになっても発揮されている、と言う事だ。無論支えるだけで終わりではない、力を籠めればもっとパワーを出せるぞ?」
「話が長いけど「は、話が長い・・・」、ようするにお父さんも獣狼ちゃんと同じで見た目通りのパワーはしてないって事よ」
「つまり、純粋、な、力、比べ、だと」
「動物としての身体能力で劣っているキツネじゃあ、ライオンには敵わないわよね。まぁそんなくだらない「く、くだらない・・・」話は置いておいて、今日は獣狼ちゃんの期末終了のお祝いに来たんだから、沢山食べないとね?」
「うぅ・・・確かに獣狼のお祝いの席で獣狼の為になるとは言え、授業はちょっとアレだったな・・・」
「お父さん、の、話も、為に、なった・・・、よ?」
「・・・うむ!獣狼の役に立ててよかった!」
お母さんの何も隠すつもりが無い指摘でお父さんが真っ白になってしょんぼりとしていたが、お父さんの少し迷惑な授業で思った事を直接伝えれば、しょんぼりしていた顔は元気よく復活していた。ちょっとチョロくないかなー、と心配していたが顔に出ていたようで。
「大丈夫よ、お父さんがチョロいのは私たちだけだし」
「そっか、なら、平気、だね」
「流石に目の前でチョロいとか言われると傷つくのだが?」
「はいはい、あなたは私たちに優しい猫さんですよー」
「・・・その対応も、中々にやめて欲しいのだがな・・・」
・・・まぁ、夫婦仲が良い事は悪い事ではないのだろう。口ではそう言いつつも満更ではない表情のお父さんとその相手をするお母さんの居る空間は、流石に息子でも居ずらいので新しい料理を運んでくるという、大義名分をもってその場を離れた。戻って来た時には多少居ずらさが和らいでいたのは良かったが、外出している時にそういう事はしないで欲しい。最悪会話に入り込めずに脳内会話に逃げる事になるのだから、いや精霊たちとの会話が嫌とかじゃないよ?
その後はお父さんの授業であまり進まなかった分を取り戻すかの様に食べて、合間合間にお母さんの個性の話を聞いたりと久々の外食を楽しんでいた。しかし同じ時間に緑谷くんたちお買い物組がヴィラン連合の中核的存在である死柄木と遭遇していた事を知ったのは、夜のニュースでショッピングモールにてヴィラン連合出現!?と言う報道された時に心配になってクラスメイトに連絡を取った時であった。
お母さんの螺田が実技試験でやった事はシンプル!回復しながら攻撃すればエネルギーが尽きない!です。力はあるけど燃費が悪い典型ですね。
そしてまたも独自設定や独自解釈ですが、ここまで読んくれてる人ならもう注意しなくてもいいんじゃないかなって。
そろそろキャラ設定更新しますね、多分明日辺りになります。