犬猫
「犬と猫のどっちが好きだって……?」
10唱目.雪音クリスと犬猫
「素朴な疑問だよ。クリスって好きなものとかあんまり言わないじゃんか。だから気になった」
強いて言えば、司令が差し入れだと持ってきていたあんぱんと牛乳くらいか?
他にも俺の作った飯とか……って、食べ物ばっかじゃないか。
ってことで、在り来りに犬と猫どっちがいいかという質問を投げかけた。
「あたしはどっちでm……」
「"どっちでもいい"は無しな」
「ぐっ……そういうお前はどっちなんだよ」
「俺か?」
うーん……クリスに言った手間、言えないが俺もどっちでもいいんだよな。
「どっちでも、は無しなんだろぉ?」
心の中を覗かれた!?
しかし、だ。
これは決して興味が無いって訳じゃなく、どっちにもいい所があって選べない的なやつだ。
犬は飼い主に忠実で可愛いし、猫は自由奔放で気分屋な所がまた可愛い。
そこでふと、クリスの姿が視界に入った。
────よくよく見ればクリスってなんか猫っぽいよな。
すぐどっか行くし、素っ気ないフリしてしておいて後からすり寄ってくるし……。
「猫が好きかな」
「へぇー」
「特に白猫が好きだ」
「こだわりがあるのな」
……まぁ、クリス(白猫)だからなんだけどね。
「その白猫、最初は捨て猫だったんだけどさ拾ってからというもの全然懐かなくてさ」
「……ん? 何の話だよ」
「でもそいつ、自分から一人になる癖にすぐ寂しがって俺の近くに寄って来るんだよ。そうそう、あんぱんと牛乳あげた時なんかムスッとしながらも頬いっぱいになるほど詰め込むから面白くってさ」
「お、おい……それって」
「名前はそう……クリs────」
「────はぁー!?」
怒号と共に「お、おま」とか「あ、あたしの事じゃねぇかよ」とかまぁ、いつも聞くようなセリフがずらずらと出てきた出てきた。
「それで寝てる時の寝顔とか特に可愛いし」
「勝手に見るんじゃねぇ!」
「頭撫でると表情が柔らかくなって、ごく稀に俺の手を掴んで離れないし」
「なっ────」
「俺の家族も同然だな」
……ちょっと口滑った。
流石に引かれる……
「……か、かぞく……家族か……そっか、そっか……」
満更でもないご様子?
家族なんて言われると思ってなかった。
あたしはただ、こいつの優しさに甘えてるだけなのに……そんなあたしに愛想つかさずこうしてずっと温かさをくれる。
それが嬉しくて、気が付くとそれを手放したくなくなる。
「……わりぃ、変な事言った! ほ、ほら話を戻すとして……クリスは犬と猫どっちが好きなんだ?」
きっと猫みたいにいついなくなるか分からないと、あたしは不安でしょうがない。
それなら、あたしが好きなのはやっぱり……、
「……あたしは、"犬"かな……」
ずっと傍にいてくれて、あったかい犬が好きだ。
拓真「響はやっぱ犬っぽいよな。特に子犬。めちゃくちゃ甘えてきそうだし」
響「えっへへーなんか恥ずかしいですね……! ……甘えてもいいですか?」
拓真「おう、いいぞー(頭ポンポン)」
393「響……?」
クリス「おい」
拓真「……クリスさん? ボクタチナニモヤッテマセンヨ?」
響「……ブンブン(全力で頷く)」
翼「お前たち、そういうことは家でやれ……って、私はまたこの役回りなのか!」
忍者「翼さんにもきっと春が来ますよ」