代理人の異常な愛情、または如何にして私は心配するのを止め戦闘を愛するようになったのか。 作:イエローケーキ兵器設計局
監視カメラの映像から侵入者かと思って、館から出てきたら珍入者はⅢ号好きさんだった。少し考えて少し驚かしてやろうと思い、背後から…
『どうしました?
「……へ?」
「ニューマコーニオシス…さん…」
それが二人の代理人の初の平常時の会話でした。
ー館の玄関前にてー
「せめてⅢ号戦車ちゃんだけは逃がさせてください。俺は何でもしますから」
必死になって懇願しているのを見ると…あの時の名代理人とは思えない様が…本人には悪いが見ていて面白い。いや、そう思うのは間違っているんだけど面白い。
『大丈夫ですよ。
そう言って微笑んでおく。本人としてはこれでも笑ってる方なのだ。(ほとんど無表情と言われるけど)。
『ニューマーコーニオシスだと長いですから、ニューマとお呼びください。Ⅲ号好きさん。』
隣にいる完全武装のマウスが主砲をⅢ号代理人に向けている。あれ?この代理人さん何かしたっけ?
「そのー…ただニューマさんと話したかっただけなんですけど…」
「Ⅲ号戦車がいる理由は?」
そう、特別な理由がなければ人間だけで話すことが基本となっている。
「秘書だから…じゃダメ?」
『そこは恋人だから一緒にいたいぐらい言えばいいじゃないの。』
「な、なにおう!まだ俺たちはそんな関係じゃ////」
あら、あれだけの事があってそこまで進んでないのか…
『…まだ?』
「な、ななな、なにを言うダー////」
後ろに隠れているⅢ号戦車が下を向いてもじもじしている。見ていて面白い。照れる代理人君も面白い。
『まあ、いじるのはこのぐらいにしてあげてっと。姉さんもう武器を下げてもいいですよ。』
識別はできましたから。武装解除もできましたし。ルガーP08(の弾)は没収。
「うむ、わかった」
『Ⅲ号戦車も前に出てきたらどうです?』
「は、はいぃ~////」
まだニューマが言ったことが忘れられてないのか、Ⅲ号戦車の顔は赤い。
『それで、話したいことって何です?』
「…単刀直入に聞きます、俺の正体ってなんだと思いますか?」
…ここで本当のことを言ったらⅢ号戦車はどう思うかしら。まあデータベース上のモノだから誰かが
『あなたの正体ですか?さあ…』
「わかってないわけがないはずだ!うちのDOLLSが俺を見て、聞き慣れないことを言っていたっていうのを聞いたんだ!早く言え!」
ほう…少しだけヒントをあげようか。
『もしかしたら実は案外、
「ごまかすな‼」
Ⅲ号好きは脅しのつもりか、腰に着けている
『ほう…なんの為に来たのかと思えばなんだ、殺しに来たのか。』
少し残念ね。
「ニューマ!名無しこいつを撃つぞ!いいな!」
と、マウスが叫ぶ。過保護過ぎるよ。
『発砲許可は出してないけど?それでも撃つ?』
マウスにM1911を突きつけながらⅢ号好きに向けて言う。
不意にⅢ号好きの足がふらつき出した。そしてくず折れる。
「代理人さん!落ち着いてください!」
『
ー暫くした医務室ー
「ハッ!」
「代理人さん!」
「ウワアァァァーーン!心配したんですから!」
泣いている…そういやⅢ号好きはバックアップが無いのか。そりゃ心配するわな。
「私には…グスン…記憶が…無いことが…ヒック…どれだけ…フグ…不安なことかはわかりません…グスン」
Ⅲ号戦車が続ける。
「でも…でも…だからッて…グスン…急ぎすぎないでください…グス…あなたは…大切な…人なんですから…」
好きな娘泣かせた罪は重いぞーⅢ号好き。(かく言う自分は…)姉さん、そんな目でこっちを見ないでくれ。私まで心が痛くなるから…
「うん…確かに…急ぎすぎてたのかもしれないな。止めてくれて…ありがとう。Ⅲ号戦車ちゃん」
『…幸せそうで申し訳ないんだけど、いいかな?』
医務室の外に居ると多分その先までここで進みそう(?)だから正気に帰ってもらおう。と思って入ってみると…
視界に入ったのは目が赤く、Ⅲ号好きの腰のあたりに向かい合って座っているⅢ号戦車。
「キャー////」
「うわぁぁ////」
同時に叫んで、互いに離れる。面白い。シンクロしてる。こんな競技があったら絶対優勝するだろう。参加者2名だろうが。
『それで、また記憶を見たんでしょ?』
「いいや、今日は何も見てないね。本当に、何も」
『本当に?』
「本当に」
『それなら帰っていいよ。もう大丈夫でしょう?』
机の上に必要なものは置いておいた。
「あ、あぁ。わかった。出ていく」
そう言って、Ⅲ号好きは立ち上がった。
「あっ!忘れてた。ニューマさんに渡さないといけないものがあるんだった」
Ⅲ号好きはそう言って、かばんからとあるARMSの設計図を出し、私に渡す。
「迷惑料と、この前の感謝料です」
『E100対空戦車?それにこっちはモイスヒェン子ネズミ?』
「はい、88mm砲を、2門付けた対空戦車です。もう片方はマウスのバリエーション?らしいですよ。何か機会があるなら、使ってください」
Ⅲ号好きは去っていった。
ー見送ってからー
『あ、言うの忘れてた。これ渡さないといけないんだった…あちゃー…』
私は一人、精神安定剤と
『DOOLSに生殖機能を与える薬…ね。』
なんと悪趣味な薬だろう。字面だけならそう思うが、子宮やらなんやらと言った生殖に関する器官がそれなりの苦痛は伴うが後天的にできるようになるというのはそれはそれで新しい可能性だった。代理人とDOLLSを繋げる薬…一応、悪い方に利用されてはたまらないから反対していたものの…物は試し、と、取り敢えず試したが…まあまあ痛いなこれ…。
『エネルギーは…再利用するか。』
今までの災獣の襲撃を経ても尚、生き残った運動エネルギー弾というものは少ない。彼が持っていたものは見かけこそ火薬式だが中身はエネルギー弾で簡単に弾切れを起こさせる事ができる(ハッキングで)…
『タングステンの製造方法と生産、加工に必要な機械の設計図でも匿名で送るか。エネルギー弾に変換されてるけど。』
無線室に戻った。
ニューマ達の引っ越しまで残り…
一つ書き忘れていましたが…
ニューマが持っていたアンプルの中身はかなりの劇薬です。少なくとも、覚悟してないと一週間は(特に下腹部が)痛い目に遭います。(ニューマ談)
覚悟して服用すると決めてから打ちましょう。それなりのリスクが必要ですからね。
そして、まだこの時点では生殖機能はありません。カリキュラム上性教育とかしてないかもしれませんし…申し訳ないですがこの設定だけは譲れない。(授業で教えている内容が気になるが、多分性教育は無いんじゃないかな?と考えています。戦闘において要るの?という点とか……どうなんでしょうね?)
(一応鍵はニューマが持っている。『管理人』だから。理由?そうだね…彼女の中身が原因かな。彼女、合鍵そのものとも言えるし…)
結論
…いくら愉快犯でも流石にそこは考える。
こちら側の終わりにも影響が出るし。
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