代理人の異常な愛情、または如何にして私は心配するのを止め戦闘を愛するようになったのか。   作:イエローケーキ兵器設計局

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後半、トラウマボイス注意。

サブタイトル
『十字路作戦』

 後半、原子爆弾に忌避感しかないとか、核兵器が出てくる作品は作者ごと消えてしまえとか思う人は読まずにスルーしてください。


Operation Crossroads Able-3,Baker-3

『Ⅲ号代理人、IFFが、IFFに感あり!』

 これはIFFの偽装なのか?それともなのか?ただ…一つ、言えることがある。奴らは…殺すべきだろう。撃ってきたのだから。

 

『タオルを!タオルを左腕に!』

ある日、妹が言ってたのを思い出す。

「かつてイッター城の戦いという戦闘があったらしくてね。いがみ合ってた筈のアメリカ軍とドイツ軍が共闘してドイツの親衛隊を撃退した話があったんだけど…」

赤色のタオルを左腕に巻いてたっけ?まあ目印になればそれで構わない。

 私達は殺す事を躊躇ってはいけない。躊躇った瞬間に死は確定する。私達は死んではならない。代理人が望んだ事だから。

 

 

 私がすべきコト…敵の殲滅…殲滅?この小部隊で?あり得ない。なら…偵察か?脇役…それがお前にはふさわしいってこと?

『ふざけるな。たかがDOLLS、人間より優れているはずが無い。優れているのなら…あいつは…あいつは…』

代理人(エージェント)、大丈夫ですか?」

『大丈夫だよ…』

「なら何故泣いているのです?」

『だから大丈夫だって!』

「…わかりました。大丈夫だと言うのなら大丈夫なのでしょう。」

「…ほら、命令を。」

『…偵察兵(リーコン)として戦場を偵察する。』

「了解。それでいいんですよ。簡単な指示を出して考えさせるという姿勢も。」

『脇役…』

「脇役…本当に脇役ですかね?偵察によって得られる情報は使い方によっては主力部隊よりも貴重ですよ?そちらに主力(混成部隊)ならいらっしゃることですし。」

 

 

極東方面防衛基地(プルトニングラード)よりⅧ号戦闘工兵車(Ⅷ号戦車の改造型)、只今到着。』

 サイドカー付きバイクでやってくるなり『戦闘工兵車』と名乗る妾を見て目が丸くなっておるのう。(毎度の架空機である)

「戦闘工兵車?Ⅷ号?」

T-34-85が目を丸くしておる。

『久しぶりじゃのう、元気にしておったか?T-34よ。』

「お久しぶりです。」

『…そなたが『人間』の代理人か。のうT-34、コヤツは信用に値するか?』

「…値します。少なくとも私は信頼しています。」

『そうか。ならそれでよい。さて、ホルニッセ代理人、先程はすまなかった。本来説教をするべきではない立場であるのだが…申し訳ない。』

これは本当である。

「…Ⅷ号戦闘工兵車さん、なぜ謝るのです?」

『妾は失礼を働いた。それだけの事。』

「あれは必要だったと思います…私は…9年前から成長していません。」

『そうか…そろそろ行くか?』

 液体金属製ARMSの携行型主砲(王立白薔薇学連製L9A1のデッドコピー)を展開する。もっとも弾薬はまだ入れていないが。

「そちらも突撃思考は変わりませんね。」

『ああ…そうじゃ。変わらぬ事も必要じゃ。…それに気がつけたのかのう?』

音を立てることなく液体金属は私の右手の中に戻った。自由に整形できるのは便利じゃな。(妾は謙譲語である以上会話以外では使えない?)

『さて…情報は…うん?』

 

以下、原子爆弾について耐性のある方のみお読みください。

なお、私、イエローケーキ兵器設計局はここから下を読んで得た影響等に関して一切責任を持ちません。被害としては軽いかもしれませんがこれには理由がありますので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

極東の方で何かが光ったような………目が見えなくなる程の光量……………まずい!

(只者ではない大爆発音)

携行していたDOLLS用の通信機が戦場の今を伝えてくる。

「敵でも誰でもいい!助けてくれ!おい、リベ(B-24?)!しっかりしろ!リベ!」

ちょっとしてから爆発音が聞こえた。墜落したのか?

いや、燃える! 熱い! 熱いよおおおお!(原作のBT-5の断末魔の声そのもの)

転げまわっているのか地面と擦れ合う音が聞こえる。

「おい!あいつの片腕を見てないか!」

「こいつは…首が無い。こいつは…脚しかねえや。」

ああ、三途の川が見えたよ…(原作の九五式軽戦車の戦闘不能時のセリフ)

……。何が起きている?

「こちら極東方面防衛基地、上空にて特殊爆弾が爆発!誰か市街地に消防機を連れてきてくれ!」

特殊爆弾…特殊…

(以下、マウスの貴重な回想シーン)

「核戦争モード?核戦争とは一体?」

『うーん…一言で言えば人類同士における超特大威力の兵器をぶつけ合う戦争といった感じ?』

「すごいのか?」

『このゲームでは威力は小さく描かれてるけれど…本来は…』

2枚の写真をニューマが見せてくる。

『これはあくまでシュミレーターで計算されたものなんだけど…』

「これは…」

賑わっていた平地の街が破壊され焼け野原となっていた。

『あくまでシュミレーションだから本来の威力は伝えきれてないけれど本当はここに熱と放射性降下物の影響が出てくるから…』

「阿鼻叫喚どころではない…ましてや人間なら…」

『そう。極東のある研究員が出した計算結果なんだけどね。』

(以上、マウスの貴重な回想シーンでした。)

何キロトンクラスだったのだろうか?

 極東の方ではきのこ雲(原子雲)がモクモクと立ち上るだけであった。

 




 後悔?していませんよ。棲み分けはしたつもりです。できていなかったら…少し変形させるかもですが。


07/11午前1時 オイ車到着。ようやく本作戦に出すことができます…

新しく着任してほしい架空DOLLS募集

  • オイ車(極東重鋼)
  • T-95GMC(星屑連邦)
  • T-35(赤色10月同盟)
  • それ以外で…

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