日輪の子は夜と踊る   作:凡人EX

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ヒロインを夜見さんにしようとしたのはいいけど、この人の設定がよくわからなくて結局オリ設定をぶち込むしかなくなった凡人の作品です。


皐月夜見はかく語りき

──あの子が行ってしまってから、多分1ヶ月。

 

 私は、皐月さんというお家にいます。

 大怪我をしていた私をお医者さんに連れて行ってくれたんです。そしてそのまま、このお家でお世話になっています。

 

 まだこの人達は怖くない。大丈夫。

 

 最初の内は逃げてばっかりでしたが、段々と、逃げなくても大丈夫だとわかりました。この人達は、私を殴らない、と思う。

 

 この人達の家の子になりました。ずっと前から子どもが欲しかったそうです。

 

 

 夜になると、私はあの村の方を見ます。あの子を見つけるために。

 

 ある日、お父さんがそれを見て、私の名前を“夜見”にしたことは、忘れることは無いでしょう。

 

 私とは違って、独りでも生きていける彼。名前のない彼。

 

……私は、彼の傍にいられなくなりました。彼を置いて、自分だけ、幸せになろうとしている。

 

 彼は、今の私を見てどう思うでしょうか。軽蔑? 嫉妬?

 

……嫉妬は無いかもしれませんが、いい感情を持たれないことは確かでしょう。

 

……でも。

 

……彼に許されなかったとしても、私は彼にもう一度、会いたい。

 

 会って、ありがとうと伝えたい。

 

 何様のつもりだろうかと、自分でも思う。

 

 こんなの自己満足でしかないというのに。

 

 それでも、伝えたい。話がしたい。

 

 だから私は、今日も彼を探して夜闇を見るんです。

 

……彼の面影を探して

 

 

 

 

 

 

 数年の月日が経ちました。その間に私は“刀使”となりました。

 

 刀使……正式には“特別祭祀機動隊”。

 

 警視庁の特別刀剣類管理局に所属する機動隊で、御刀の持つ神性を引き出し、荒魂という人を脅かす怪異を祓う神薙の巫女。

 

 そして、私はその中でも折神家親衛隊の第三席として活動しています。

 

 折神家とは、古くより朝廷から荒魂の元となる物質、“ノロ”と御刀の管理を任されてきた一族。全ての刀使の頂点として存在する一族。

 

 親衛隊とは、その折神家の御当主である折神紫様をお守りするために結成されたものです。勿論、腕利きの刀使がこの役を任されます。

 

……私自身、まともな経緯でなったとは言えませんが。

 

 刀使としての適性を見出され、故郷の皆の期待を背負い、刀使の養成学校である鎌府女学院に入学しました。

 

 刀使になれば彼に並べると、今度は彼を守れるだろうと、そう思ったから。

 

 しかし、私がどれほど努力しても、剣術の才能が無かったようで。

 

 刀使になるには御刀に認められなければいけませんが、その点が原因で、私は御刀に認められることがありませんでした。

 

……やはり、私には彼を守ることが出来ないのだろうか。

 

 そう感じていたとき、高津学長が私にある才能を見出しててくださり、そのおかげで今、私はここにいます。

 

 

 

 

 

 

 学院に通っていた頃から、僅かな暇を見つけては、あの村に(今思えば、村と言うにも小さいですが)行っていました。彼を探すために、何度も。

 

 しかし、彼はいなかった。

 

 一瞬、最悪の想像が頭をよぎりました。

 

 すぐに、それは無いと切り捨てました。

 

 何となく感じるんです。彼は生きている。

 

 私と同じように、誰かに拾われたのだろう。そう結論付けました。

 

 証拠なんてありませんが、確信だけはありました。

 

 

……ああ、そういえば。

 

 薄れる意識の中で、彼が怪物を……いえ、荒魂を木の枝で切り捨てていたのを確かに見ました。

 

 私もどこかで見たことがある動きで。

 

 それを応用して、件の村と鎌倉を往復していましたが、刀使となるための教育を受けた今ならわかります。

 

 あの動きは、恐らく剣術に転用できる。

 

 それを覚えている限り我流で練習しても終ぞ御刀に選ばれることはありませんでしたが。

 

 とにかく、彼はそれを使って助けてくれました。

 

……何てことを言ったら、私はいい笑いものでしょう。

 

 御刀も無しに、というか、刀使でもない、なることもできないただの男の子が、何の変哲もない木の枝で、荒魂を斬り祓うなど。

 

 実際、高津学長に私の生い立ちを全て話したとき、そう指摘されました。

 

 正直私もおかしいと思います。しかし事実なのです。

 

 だから余計に、彼がその程度で死んでしまうとは思えない。

 

 

 

 

 

 

 親衛隊となって早いもので、もう半年が経とうとしています。

 

 今日、新しく親衛隊に入る人がいるそうです。

 

 彼に関することを少しでも知りたくて、様々な人に聞いてきましたが、あまり進歩はありませんでした。

 

 唯一、紫様が気になる反応をしていましたが……結局、わからずじまいでした。

 

 

 

 新しく親衛隊第五席になる人にも聞いてみましょう。

 

何故か、今回は何かわかる気がします。




口調とかも安定しないですね。
それでもオリジナル小説より圧倒的に書きやすいですが。
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