その迷宮にハクスラ民は何を求めるか   作:乗っ取られ

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一方そのころロキ・ファミリア。戦闘続きだったので今回も平和です


55話 報告と考察

 3人が24階層から帰還した翌日、場所はロキ・ファミリアのホームである黄昏の館。無傷で生還したリヴェリアとは違って小傷が目立ったアイズも昨日の夜間に治療を受け傷を治し、ひと眠りしたことでマインドの大半を回復した。

 流石に今日はベルとの鍛錬は行われず、朝から1日かけて静養という名の仕事に徹することとなる。流石に暇を極めたために、珍しく一人なリヴェリアの事務仕事を背中から覗き込むも、僅か数秒で頭痛が発生して戦線離脱。この時ばかりは、耐異常という名の発展アビリティは仕事をしないらしい。

 

 それでも、状況の報告程度は行える。昼過ぎに、当事者であるリヴェリアと共にフィンの執務室に呼び出され、ガレス、ロキの5人で報告会が行われた。

 執務椅子に座るフィン、執務“机”に座るロキ。壁に寄りかかるリヴェリア、その横で両手を前にして立つアイズ。部屋の真ん中付近でしゃがんで両腕を膝に乗せているガレスと、普段と変わりない様相だ。

 

 他の幹部が居ない点については、内容が内容であるがため。アイズの事をアリアと呼ぶ赤髪のテイマーであるレヴィス、モンスターに寄生する謎の宝玉など、同じファミリアの者が相手でも公に出来ないことばかりであるためだ。

 アイズが抱えている秘密については知っている3人+主神だが、逆に、それ以外の者は誰も、かつ何も知らない。アリアとはアイズの母の名前であるのだが、既に“死別となっている”。つまりレヴィスはアイズの過去を知る者であるために、何者なのだと全員が警戒を抱いているのだ。

 

 そして、何故か24階層に駆り出されていたヘルメス・ファミリアにも配慮がなされている。こちらはアイズが説明をしており、ランクアップ隠しが露呈してしまい半ば強制的なミッションだったというのだから災難だろう。

 どこぞのペアが来なければ、間違いなく死者が出ていた状況だ。もっとも今の段階で、秘密を知ったならばアレコレ使う神に秘密を知られてしまったのだが、ヘルメスの運命やいかに。

 

 そんな24階層においてレヴィスが口にしていたこと、オリヴァスが口にしていたことは漏れなく場の全員に伝えられ、オラリオの崩壊を目論む者がいる事実が明るみになる。ロキは珍しく陽気な姿を捨て薄目を開き、考え事に(ふけ)る様相を見せている。

 

 

「オラリオの破壊、死の世界の再来やと?今度は何処の阿呆や、ナメとんなぁ……」

 

 

 あからさまだが、稀に見るほどの非常に不機嫌な様相だ。そして集った全員が同じ心境であり、口にこそ出さないが(いきどお)りを感じている。

 

 

「ああ。7年前と同じようにオラリオの破壊を目論む者が居るなら、絶対に阻止しなきゃいけない。それもあるけども……」

 

 

 ロキの表情につられるように、フィンは意味ありげに目を閉じて腕を組んだ。やがてその片方をパッと開くと視線をリヴェリアに向け、子供のような口調で抗議する。

 

 

「抜け駆けなんてズルいじゃないか、リヴェリア」

「ああ、まったくじゃ。知っていたら、地下水道など放り出して向かっていたわい」

 

 

 報告に対し、返されたのは予想外の反応であった。少しだけ大きく目を開き、いつも口にしている「なにっ?」との言葉で反応してしまうリヴェリアだが、同期の二人からは物言いたげな目線が向けられている。

 ロキも表情が戻っており、アイズと共に疑問符を浮かべて二人して目を合わせている。いったい何がズルいのかと、ロキは普段の調子で言葉を掛けたが、反応は予想外のモノだった。

 

 フィンとガレスの二人とも24階層での騒動については大変だったなと思っているし、地下水道の調査も(ないがし)ろにする気は無い。かつての鍛錬場で目にした狡猾さを間近で見ることができたリヴェリアに対し、単純に羨ましいと拗ねているのだ。

 ベル・クラネルを招待した時にすら一度しか見せてくれなかった、彼が持ち得る強さの神髄、と思える程に高いレベルの小手先の技術。それを連続で使った戦いが見れるなど、文字通り“特等席”にも程があるのだから無理もないだろう。

 

 

「お前さんらホント、タカヒロはんのこと気に入っとんな……」

「一回りも二回りも強くなれそうな参考書が目の前にあるんだ、必死にもなるよ」

「まったくじゃ。嗚呼、しかし魔導士には関係のない技術じゃの」

「なんだと?」

「いちいち喧嘩すんなや、まったく!」

 

 

 3人ほぼ同じタイミングでレベル6になり、早数年。団長・副団長・実質的な副団長の立場にある3名は、ランクアップの壁にぶつかっていたのも事実である。

 加入時期においては後発組である、アイズに追い付かれているという現状も知らずと焦りとして出ているのだろう。特に、同胞の道標となるべく藻掻くフィンとしては、その気が強い傾向にある。

 

 追いつく前にレベル8の領域へと行ってしまった、フレイヤ・ファミリアの猪人にも影響されているはずだ。事実、フィンはオッタルと秘密裏に出会って、どうやってレベル8になることができたのかを聞いている程。

 結果としては、「上を見ることができた」と非常にはぐらかされた格好だ。非公式ながらどこかの階層主でも倒したのだろうかと推察するも、具体的なビジョンは何も見えない。

 

 

「彼……レベル、いくつなんだろうね」

「赤髪の、テイマーは……レベル8って、言ってたよ」

「まぁ、模擬戦とはいえフィンがあしらわれる程じゃしの。妥当じゃな」

 

 

 自然と、そのような言葉が漏れてしまう。この疑問についてはアイズも同意しており、助けられた光景が脳裏に蘇った。

 自分が放つ突進による攻撃よりも強い、赤髪のテイマーによる突進攻撃。その一撃に対して、突進によって逆方向へと弾き飛ばせる程の戦闘能力。レヴィスが青年の事をレベル8と叫んだ点についても、あまり違和感がないのが現状だ。

 

 

「推定レベル8かー。ホンマなら、オラリオの勢力図が一変するで」

 

 

 ロキが言うように、もしも本当にそうならば、猛者オッタルと並ぶオラリオにおける最強格。実際に打ちあったワケではないアイズとリヴェリアだが、レベル7、レベル8でも不思議ではないとの感想を残している。

 ロキから見た青年の印象は疑問だらけなものの、俗に言う悪人とは思えない。それでも、ここ最近において立て続けに発生しているイレギュラー群と同時期に出てきたタカヒロという存在に対し、やはり警戒心を抱いてしまう。

 

 トロイの木馬というわけではないが、内部の情報を得たりするために、ロキ・ファミリアに近づいたとも読み取れるからだ。そこまで考えて、彼がヘスティア・ファミリアの所属だったことを思い出す。

 ならば、一連の騒動の首謀として彼が絡んでいることはあり得ない。ヘスティアとは仲が良くないロキだが、ヘスティアが善神であることは、ロキ自身が誰よりもよく知っている。

 

 故に、謎が深まっただけだった。悩むような動作が一際強くなり、立ったままながらも、背中は弓のようにしなって柔軟さを求めている。

 地上へと降りてきたのはごく最近であるヘスティアが、どのようなルートで、そのような眷属を得ているのか。また、彼は何故、零細であるヘスティア・ファミリアに所属しているのか。文字通り、謎はまだまだ沢山ある。

 

 

 

 

「で、その時にだな……」

 

 

 一方の眷属たちは、タカヒロが初めて見せた本格的な戦いについて検証していた。少しでも参考になるところがあるならばと、フィンとガレスは、何故か少し誇らしげなリヴェリアから細部にわたって聞き出している。

 群れて襲ってきた食人花(ヴィオラス)の一部を倒しきらず、その巨体を利用して他の食人花(ヴィオラス)の進路を邪魔し時間を稼ぐ手法。フィンの槍の時のように相手の突進の進路を変えてしまい、自身が攻撃する範囲を限定する手法。自爆特攻を見せる死兵に対しても、盾を使って冷静な処理ができていた。

 

 盾と呼ばれる武具は、基本として防御に使われる。相手の攻撃を盾に直撃させ防ぐ運用を行っている者が100パーセントであるオラリオにおいて、リヴェリアが目にした運用、つまるところ攻撃方法は異端と言っていいだろう。

 2枚の盾を使い攻撃も防御も行う光景を耳にし、同じ盾職であるガレスは疑問符しか浮かばない。盾に直撃させず受け流しのような運用をすることならばまだわかるが、盾を構えると自然と視界が遮られるために、それもまた非常に難易度の高い技術だ。

 

 

 そしてリヴェリアにとって最も大きな印象は、やはりオリヴァスの一撃を防いだ時だろう。昨夜も就寝の際に光景が脳裏に浮かび、自然と薄笑みが漏れた程だ。

 己が抱いた信頼に対して見事に応えてくれたことが一番に嬉しいのだが、その事が口に出されることは無い。詠唱そっちのけで視線で追いたくなるような気持が芽生えた程ながらも、当時においては自分の仕事をこなしている。

 

 そんな彼女は、目の前で起こった一瞬の光景を説明する。ベート程の攻撃力による打撃を容易く防ぎ、破綻する様子は欠片もない。

 そして怪物祭において対峙した食人花(ヴィオラス)の時と同じく、相手に明らかなダメージが見受けられる。此度の場合は、盾を攻撃したオリヴァスの右肩から先が消し飛んだ状況だ。

 

 

「彼が持っている盾を攻撃した敵、その腕が吹き飛ぶ、か……。理屈は不明だけれど、以前、怪物祭の時にアイズが口にしていた内容とも合致するね」

「うん……私は見てないけど、たぶん、同じかな」

「それも持ち得る技の一つじゃろうか。便利なものじゃ、ワシも使いたいわい」

 

 

 それって呪詛(カース)の類なんかなと呟き疑問符を浮かべているロキだが、呪詛(カース)を使える者など極一部であるために答えが出ることは無いだろう。そのために、あの盾そのものが呪詛(カース)を帯びていると仮定した。

 しかしながら盾そのものが呪詛(カース)を持っているならば、怪物祭の時においてアイズが叩いた際に、最低でもダメージが発生していなければならない。確率による発動だとしても相当な回数を殴っていたアイズに対して不発となると、呪詛(カース)とも考えにくい。

 

 更には遠目に見ていたリヴェリアが発した言葉で、疑問符は輪をかけて大きくなる。盾ではない場所に突撃した食人花(ヴィオラス)も、また似たような結果となっていたために、盾以外の被弾でも発動していた可能性が高まったのだ。

 全員揃って、かつてのベート事件を思い出す。あの時も“殴りかかった”ベートが吹き飛び、青年は殴ったような姿勢でもなければ盾を持っていなかった。随分と威力が異なるが、同じものではないかとリヴェリアは推察し口にしている。

 

 

 実のところ、この場合は前者が“物理をメインとした報復ダメージ”(近接攻撃者に対する強制ダメージ)。一方のベート事件は“カウンター ストライク”(確率発動のカウンター攻撃)がメインであるために、厳密には別物となる。別物であるために同時に発動することもあるのだが、その点はご愛敬だ。

 もっとも、事情を知らない者が傍から見れば同じモノに見えたとしても仕方がない。どちらもタカヒロに対する攻撃において発動し盾の有無は関係が無いために、リヴェリアの推察は正解と言って良いだろう。

 

 とはいえ、謎々大好きなロキからすれば、突破口のない、というよりは文字通り訳の分からない謎などストレスでしかない。そのために、無茶を承知でリヴェリアに無理難題をふっかける。

 

 

「せやリヴェリア、いっそ答えを聞いてみてくれへん?」

「そうだね、リヴェリアなら教えてくれるかもしれない」

「かつての様々な迷惑、救ってもらった団員の命、財務処理の手伝い。そのような者を相手に、“秘密を教えろ”とせがめと?」

 

 

 ですよねー。と言わんばかりに、アイズを除く三人が一斉に溜息を吐いた。まさに彼女の言う通り失礼に値してしまう内容であるが、彼女自身が二度にわたって背中から魔法をぶっ放している点については語られておらず、その点に関する評価は青年のみぞ知るところである。

 そしてアイズは、リヴェリアを見つめて少し首を傾げている。何か言いたいのかとリヴェリアが尋ねると、いつもの調子で言葉を発した。

 

 

「タカヒロさんなら……フィン達が教わりたがっている、技術も含めて……教えて、くれそうだけど」

 

 

 意外な内容に、全員がキョトンとした表情を示した。

 

 

「本当かい、アイズ」

「アイズたん、なんでそう思うんや?」

「あの人、優しいから」

 

 

 非常に珍しい薄笑みを浮かべて、アイズが答える。アイズが他人のことを褒めることもまた珍しいために、「ほー」と言わんばかりに、ロキは少し驚いた表情を見せた。

 そしてタカヒロ即ち仏頂面で生真面目極まりないと思っていたロキからすれば、予想外の感想だ。アイズが何かしら優しさを感じたことがあったのだろうと思うも、そこについてが口に出されることは無かった。

 

 18階層から帰る際、頭部に受けた優しい右手の感覚。一日経ってからも思い返せる心地良かった感触、リヴェリアやベルとはまた違った優しさを持つ手は、アイズに対してしっかりと伝わっていたのである。

 そしてロキとしては、アイズがそのような感想を抱くならば、いつも一緒に居るリヴェリアがどう思っているかが気にかかって仕方がない。此度は一泊とはならなかったものの、道中は二人きりだったために、興味本位で問いを投げた。

 

 

「にしてもリヴェリアぁ~。道中、そんなタカヒロはんと二人で動いとったんやろ~、なんか起こったんとちゃうん~?」

「あったぞ」

「あったんか!?」

 

 

 いつもの悪ノリでクネクネしながら問いを投げたロキだが、まさかの返答で素に逆戻り。何があったんやと言いながら詰め寄るが、デコピン一発で距離を取られている。

 ピクリとしてフィンも反応し、体勢はそのままなれど聞く耳を向けていた。なお、二人が考えている内容とは全くの別ものである。

 

 リヴェリアの口から出されたのは、18階層の酒場における内容だ。ロキ・ファミリアに対して罵倒の言葉が出された時、青年がとった行動と言葉の中身である。

 あの場で言葉を交わしたどちらが悪いではなく、18階層の酒場に居たのは、戦った者と戦いに挑む者。優劣なき事実を示しリヴェリアを罵倒から守った言葉の重みは、戦士ならば唸ってしまうものがある。

 

 知らなかったとはいえ、24階層で起こっていたモンスターの大移動。知っていたならば駆け付けたかったと、誰もが心に同じ気持ちを抱いた。

 それによる被害が如何なる程か少しずつ明るみに出ているために、思わず全員の表情が暗くなる。判明している犠牲者だけでも果たして最終的に何名になるか想像し、ガレスは苦虫を噛み潰し言葉を吐き捨てた。

 

 

 最低でも。ロキ・ファミリアにおいて、その結末は迎えてはならない。

 

 

 フィン、ガレス、リヴェリア、アイズ、ロキ。誰もが同じ答えに辿り着き、表情に力を入れ、各々の仕事へと戻っていく。

 

====

 

 ダンジョン、50階層。黒を基調とした棘のある特徴的なフルアーマーに身を包む青年は、珍しく少し息が上がっており、全身に薄っすらと汗をかいている。

 ベルも知らない、彼が行っている密かな鍛錬。その相手をしていた“2体のガーディアン”も既に送還されており、現在はタカヒロ一人だけが残っている状況だ。スキルも使用せず、報復がどうこうではなく単純な“攻撃能力”と“防御能力”を鍛えるその鍛錬は、非常に集中力を要するモノである。

 

 相手は二体。受けた攻撃が地面に直撃したならば、軽く(えぐ)ってしまう程の威力がある一撃であり、現に、地面のそこかしこが抉れている。

 それを、半径一歩程度の円形内部にてのみ動き処理する狡猾さ。捌ききれずに被打となる場合でもヘビーアーマーを装備する部位に当てることに徹しており、それらを非常に厳しい制限のなかでやってのけるという、密度の高い鍛錬だ。

 

 

 帰還前に一息つくかと、岩場に腰かけ目を瞑る。しばらく休むつもりだったのだが、昨日において行われた戦いが、脳裏に浮かんで離れない。

 青年にとっては、不思議な気持ちを抱いた戦い。当時においても相変わらず全力は示しておらず、程度としては今までと同じく欠伸をしながらでも勝てる相手だったが、いかんせん、己が抱いた心構えが雲泥だ。

 

 

 具体的に表現するならば、まるで、かつての装備の為に戦っていたかのよう。装備に関連しない戦い、鍛錬を除いた戦闘において、ここまで真面目に戦ったことなど本当に久々である。

 

 何故だろうかと、原因を考える。すると一か月ほど前に答えを貰った光景が思い浮かびあがり、今まで共に過ごした光景も脳裏に流れた。

 

 

 ダンジョン、24階層。リヴェリアとヘルメス・ファミリアを守るために、武器を掲げたこと。最後にはアイズへの一撃も防いだが、その点が影響されていることは無いだろう。

 先の2つ、果たしてどちらが優先だったかと言えば答えを取り出すことは容易く、当時の戦闘を思い出すだけで、フードの下に隠れる瞳に力がこもる。答えをくれた彼女のためならば、持ち得る技術を出すことは惜しくないと思えてしまうのだから不思議なものだ。

 

 

「……これも一つの、戦う理由か」

 

 

 なんともまぁ新しい感情だとフッと鼻で笑い、戦いを強いられる者は、新たに持ち得た理由を歓迎する。タカヒロはリフトを開くと、いつものオラリオの西区へと帰還するのであった。




■なんでヘビーアーマーの部位に当ててるの?
 ⇒51話の後書きにあるダメージ計算のうち、影響項目“装甲”について詳しく解説。

 51話では計算式を分かりやすくするために“ステータスに表示されているの装甲値”としたが、実際は一定の割合で下記の部位のいずれかにヒットする。
 計算には各部位の装甲値が用いられ、そして各部位には“吸収率”というものがあり、例えば胴の装甲値が1,000で吸収率が80%だった場合、削減できる物理ダメージは800となる。

 部位:被打率:装甲値とすると、装備キチの場合は
・頭 : 15 %:5316
・肩 : 15 %:4533
・胴 : 26 %:5884
・腕 : 12 %:3894
・脚 : 20 %:5884
・足 : 12 %:4550
 となり、スキルによって全部位の吸収率は100%を確保している。ステータス画面においては、これら数値の被打率を含めた期待値“5197”が、“装甲値”として表示されている。(16話比較で少し値が変わっていますがご了承ください)
 なお、ベルトについては攻撃を受けることはない。ベルトの装甲値はその他部位の装甲値に加算され、ベルトに装着する“コンポーネント”の“実数値”も含めて加算される。
 また、各種アクセサリー、スキルや非装備品(増強剤・コンポーネントなど)による装甲強化ボーナスは、全ての防具スロットに適応される。


 つまり、“エンチャント内容がいいから”という理由で“装甲値が低い防具”を付けていると、そこに攻撃がヒットした際には大ダメージを負う。
 ご覧の通り装備キチの場合は腕が弱点であり、ヘファイストスに依頼していたガントレットが“ヘビーアーマー”指定だったのも、この点が主な理由となる。
 ちなみに、今の装備では手と肩が“ライトアーマー”、特に手は基本装甲1061であり装甲値が低め。肩の装甲値は1333であるためにまだマシ。オリジナルとは違ってVRであるために、立ち回りでカバーしているという裏設定。

 なお、装甲値で削減できるのは“物理ダメージ”だけであり、持続ダメージの物理版である体内損傷ダメージは減らせない。物理耐性の場合はどちらも減衰できるが、この解説はまたいずれ。
 (51話後書きの一般ボスダメージ1.5万が流石に高すぎるためにスーパーボスに修正しました)



 ところで前話にて装備キチの回復スキルを紹介しましたが、GrimDawnにおける隠れスーパーボスの神様キャラガドラ君(敵)は、こんなパッシブスキルを持っています。
 あくまでパッシブだけですが、なんやこの厨スキル。

・常に発動(1つ除いて全部プラスです)
1090-1448 物理ダメージ
15% の確率で +10% 物理ダメージ
68% 全ダメージ
18% 物理ダメージ
-15% 物理ダメージ ←?
82% ヘルス
3092 装甲
35% ライフ吸収耐性
500% 睡眠耐性
500% マナ燃焼耐性
75% 反射ダメージ削減
98% ヘルス減少耐性
500% 気絶時間短縮
500% ノックダウン時間短縮
500% 凍結時間短縮
500% 石化時間短縮
500% 捕縛時間短縮
500% 精神支配時間短縮
500% 恐怖時間短縮
500% 混乱耐性
500% スキル妨害耐性
75% 挑発からの保護
100% 減速耐性
500 ヘルス再生 / 秒
ヘルス再生量増加 3000%
50% 総合速度(=攻撃・詠唱・移動速度)

・以下、ヘルスが50%を下回ったときに発動
60 秒 スキルリチャージ
500 秒 持続時間
+20% ダメージ修正総計(最終与ダメージ)
+40% ダメージ吸収(最終被ダメージ)
+20% 総合速度
+10% 攻撃速度
+15% スキルクールダウン短縮

これらに加えて強力なアクティブスキルを所持し、かつ各種属性の耐性はだいたい100%、物理耐性90%という、まさに隠しボス神様の名に相応しい程の“ぶっ壊れ”。
ちなみにですが、耐性を下げる攻撃もいくつかあるので、ダメージは(一応)与えることが出来ます。

なお、これらの各種耐性とダメージ吸収を突破して、棒立ちの回避行動無し、かつ5分かからず(ナーフ前の全盛期は3分かかりませんでした)葬り去る報復WLマジ報復WL。

こんなのが眷属となっているヘスティア様の胃や如何に。

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