ゾイドワイルドエヴォリューション アフターZERO   作:オーガスト・アベラス

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 ゾイド_それは優れた戦闘能力と自らの意思を持つ金属生命体である。  
 新地球暦1245年、人とゾイドの共存が進む中、ネオデスメタル帝国という強大な軍事国家が地球の8割を支配している時代、辺境の村に住むゾイド好きの少年ウィルはライジングライガーに進化した相棒のシーザーとかつてのシーザーの相棒の血を引く少女エマ、伝説のフリーダム団のリーダーの子孫であるストーム率いる同盟軍と共に、ゾイドと人々を帝国の支配からの解放と人とゾイドの共存のための戦いに身を投じていった。
 そして、かつての帝王ギャラガー一世の身体を乗っ取り、その人格と融合し、ギャラガー三世として復活したオリジナルデスザウラーは、自らの力と真の姿になったデスレックス極炎龍形態の力を得て究極進化を遂げたアルティメットゼログライジスを誕生させた。
 ウィルとシーザーは、地球と人々とゾイドを守るために遂にギャラガー三世とアルティメットゼログライジスとの最後の戦いを臨むことになった。


第55話(最終話)「未来を切り拓け、ライガー」

 アルティメットゼログライジスの荷電粒子砲に敗れ、山頂で爆発炎上してしまうシーザー。それを見たギャラガー三世は、

 

 「ふん、実に無様だな。かつて惑星Ziで復活した私はあのライガーと似たライガーの特攻で宿主であった古代ゾイド人と共にゾイドコアを破壊され、本体を失うという屈辱を受けたが、今となっては、もはや過去の過ちを犯すという失態は無くなったようだな。

 さて本来なら、このまま貴様らを喰いたいところだが、先に喰いたい奴がレッドケルベロスにいるのでな。かつて私を封印させたそのライガーに乗る小僧の血を引く者をな。

 そいつを喰ったらゆっくり貴様らを喰ってやろう。それまで楽しみにしておけ!」

 

 その時、アルティメットゼログライジスの胸部から映像で見た巨大なゲートが現れ、そのゲートがアルティメットゼログライジスを包み込み、アルティメットゼログライジスは姿を消した。それを見たストームたちは、

 

 「消えた!? 一体どこに行ったんだ?」

 

 「確か、奴は自分を封印させたシーザーの相棒の血を引く者を吸収するとか言ってたが、」

 

 「シーザーのかつての相棒の子孫って… エマのことか!! だとしたら、まずいぞ!

 奴が向かったのは間違いなくレッドケルベロス本社に向かってやがるんだ!」

 

 「しかし、奴はエマを吸収してどうするというのだ?」

 

 「エマの先祖のレオはかつて完全体になったゼログライジスを倒し、封印した英雄だからな。

 おそらく、かつての因縁に決着をつけると同時に自分が封印される術を完全に根絶やしにするんだろう。」

 

 「そうなったら、完全にあのアルティメットゼログライジスを封印することは二度と出来ないということになります!」

 

 「何としても阻止しなくては! 今すぐレッドケルベロス本社に向かうぞ!!」

 

 「けど、今からじゃ間に合わないのでは?」

 

 「リーダー! コマンダー!」

 

 その時、ジョンの声がした。

 

 「どうした?」

 

 「シーザーがいます!」

 

 「ウィルとシーザーは無事なのか!?」

 

 ストームたちがジョンのいるところに向かった先にはアーマーのほとんどが剥がされて全身がボロボロのシーザーがいて、コクピットには頭が出血し、気絶しているウィルいた。

 

 「ジョン! ウィルとシーザーは大丈夫なのか?」

 

 「重傷ではありますが、命に別状はありません。」

 

 「そうか…」

 

 破壊されたシーザーのEシールド展開装置を見たストームは、

 

 「シーザーが荷電粒子砲に推される前にEシールドの出力を最大に上げてウィルを守ったんだな。 ウィル、お前は本当にいい相棒を持ったな。」

 

 「う…」

 

 その時、ウィルが苦しみながらも目を覚ました。

 

 「ウィル、大丈夫か!?」

 

 「ストームさんに、グラッドや皆さん。俺は一体?」

 

 「シーザーがEシールドでお前を守ったから、助かったんだ。」

 

 「え、じゃあ! シーザーは!? う…」

 

 「大丈夫だ。シーザーもEシールドのおかげで、何とか致命傷は逃れた。最もシールドはもう使い物にならなくなって、身体もボロボロだがな!」

 

 「良かった。 シーザー… 俺を守ってくれたんだな!」

 

 ウィルを見たシーザーはゆっくり頷いた。

 

 「そういえば、アルティメットゼログライジスは!?」

 

 「奴はゲートを抜けて別のところに行った。 おそらく奴はかつて世界を破滅に導き、完全体になった自分を封印したシーザーの相棒との因縁に決着をつけるつもりだ。」

 

 「シーザーのかつての相棒って…」

 

 「まさか、エマを!! エマが危ない! 今すぐ助けないと!」

 

 「落ち着け! 今のお前は戦える状態じゃないんだぞ!! もし、今いけば、間違いなくお前もシーザーも死ぬ。」

 

 「といっても、今の俺たちもウィルやシーザーと同じ状況だ。 今、レッドケルベロス本社に向かっても返り討ちになるだけだ。いや、それどころか、奴の手で完全に消滅させられるかもしれん。」

 

 「頼みの綱が切れてしまったか…」

 

 その時、ウィルはふらつきながらもシーザーの元に行き、

 

 「おい、ウィル、どこに行くんだ!?」

 

 「それでも、俺は行きます。エマを、これ以上皆を悲しませないためにも、例え、負けると知っても、この身がどうなろうとも行かなければ鳴らないんです! 

 この世界とゾイドを、人々を守るために!」

 

 グオォ~!!

 

 ウィルの言葉に賛同するかのように目一杯咆哮を上げるシーザー、それを聞いたストームは、

 

 「そうだな。確かにこのままいてもどうせ奴に滅ぼされてしまう。このまま黙って滅ぼされるより、一億玉砕の覚悟で奴に立ち向かうしかない。 皆、やれるか?」

 

 「行くしかないに決まっているだろ! さっきの仮を倍にして返すまでだ。」

 

 「そうだな。よし、行くぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世界中に暗雲が立ち込め、雷や災害が世界規模に起こっている中、レッドケルベロス本社のある都市では、市民たちが避難の準備をし、新帝国とレッドケルベロスによる兵器ゾイドがアルティメットゼログライジスを迎え撃つ準備をしていた。レッドケルベロス本社のビルの最上階でその様子を見ているブラック社長とカーター大佐は、

 

 「市民の避難はこれで完了ですね。」

 

 「こちらもアルティメットゼログライジスを迎え撃つ準備は整いました。ところでビッグウィングの改造は?」

 

 「後もう少しで終わる。だが、あれが完成しても果たしてあのアルティメットゼログライジスに通用するか…」

 

 「今の我々にはそれしか手はありません。それにアルティメットゼログライジスを倒さねば、帝国はおろかこの世界に未来はありませんから。」

 

 「我々は信じて突き進むしかないのか…」

 

 その時、避難している市民たちが突然ざわめき出し、ブラック社長とカーター大佐が見上げると、レッドケルベロス本社の都市の向こうの山に巨大なゲートが現れ、そのゲートの中からアルティメットゼログライジスが現れた。 それを見て大パニックになって逃げ惑う市民たち、

 

 「アルティメットゼログライジス! まさか、あのゲートにそんな能力があったなんて。」

 

 カーター大佐はコナー少佐とシュバルツ中佐に、

 

 「コナー少佐、シュバルツ中佐! 合同軍を率いて出来るだけアルティメットゼログライジスを引き付けろ。 私はビッグウィングに乗ってアルティメットゼログライジスを迎え撃つ準備をする。」

 

 「はい!」

 

 「ブラック社長、あなたはエマやユリスさんと共にここから避難してください。」

 

 「え、ですが、あなたは?」

 「これも軍人である私の仕事ですから。」

 

 そう言うと、カーター大佐はそのまま立ち去った。

 

 

 アルティメットゼログライジスが周囲を自身の高熱で溶解して火の海に変えながら都市に近付く中、都市の前にいる新帝国とレッドケルベロス社による合同軍がアルティメットゼログライジスに向けて一斉砲撃を開始した。

 

 「ここから先は一歩も近付けさせるな!」

 

 しかし、アルティメットゼログライジスには一切通用せず、アルティメットゼログライジスは火炎放射でレッドケルベロス本社のある都市の前を防衛する合同軍のゾイドを全て溶解させて蹴散らし、そのゾイドコアまでも吸収してしまった。レッドケルベロス本社のビルを見たギャラガー三世は、

 

 「遂に長年の因縁に決着をつけるときが来たぞ。かつて私を封印し、私の野望を阻んだレオ・コンラッドの血を引く小娘よ。

 必ず、貴様をその身に取り込み、更にその力を得、完全にこの宇宙に君臨するのだ!」

 

 ヴオォ~!!

 

 アルティメットゼログライジスは咆哮を上げ、周囲の町を溶解しながら都市に入っていった。まだ残っている新帝国とレッドケルベロスによる合同軍はそうはさせじとアルティメットゼログライジスに一斉砲撃を開始した。

 

 

 レッドケルベロス本社のビルの最上階で都市を破壊しながら近付いていくアルティメットゼログライジスを見たエマはストームが出撃した後にウィルが続いて出撃しようとした時のことを思い出していた。

 

 「(大丈夫だよ! 俺は必ず戻ってくる。レイルもリセルも絶対に取り戻して見せる。 だから、それまで待ってて!)」

 

 「ウィル… 」

 

 エマはレイルと一緒に撮った写真の入ったペンダントを握った。

 アルティメットゼログライジスは新帝国軍のゾイドを装甲から発生させる熱と火炎放射で街もろとも焼き付くしていき、そのゾイドも次々と吸収していった。

 それを見たシーガル中将とアルドリッジ大佐はエマとユリスの元に行き、

 

 「ユリス皇帝陛下、エマ嬢。ここは危険です! 急いで我々と共に逃げましょう!」

 

 しかし、ユリスは、

 

 「嫌です!」

 

 「な、何故です!?」

 

 「皆が戦っているのに私たちだけ逃げるなんてそんなの嫌です。」

 

 「いえ、しかし、陛下は我々新帝国の皇帝というわけでして…」

 

 「シーガル中将、私のファングタイガー改がないです! ビッグウィングも。」

 

 「何!? ならば、複座仕様スナイプテラで脱出するぞ!」

 

 エマとユリスは直ぐにその場を離れ、倉庫に向かった。

 

 「あ、あれ? ユリス陛下とエマ嬢は何処に?」

 

 エマとユリスは倉庫でレイルとリセルがいなくなって落ち込むギルラプターエンペラーとデルに、

 

 「お願い、ギルラプター。私に力を貸して!」

 

 「デルもお願い!」

 

 ビルの中で清掃やら、荷物や戦闘の準備をしているドクタースミスとスレイマーズたちは、

 

 「いいか! お前ら、これが最後の戦いになるだろ。 ここでワシらの力を見せ付けて今度こそ、殿下やエマちゃん、ユリスちゃんにお仕えするようになるのじゃあ!!」

 

 「この状況でもリーダー、大分余裕ですね… 」

 

 「この世の終わりだから、最後にカッコいいところ見せたいだけかも…」

 

 「こら、そこ! 無駄口叩くな! ところで、エマちゃんたちは?」

 

 

 破壊神の如く街を次々と崩壊し、立ち向かうゾイドも蹴散らし、そのゾイドコアも吸収し、更に巨大になっていくアルティメットゼログライジス、

 

 「もはや、誰もこの私を止めることは出来ない。」

 

 その時、アルティメットゼログライジスの目に強烈な一撃を与えた。

 

 「ん?」

 

 現れたのはコナー少佐の乗るステゴゼーゲMk-Ⅱとメカトピア共和国軍から受け継いだ遺産であるインパクトガトリングを背中に乾装させ、シュバルツ中佐の乗るファングタイガー改がアルティメットゼログライジスに攻撃した。

 

 「何としても奴をここで食い止める!」

 

 「ここで奴を倒さねば、地球に未来はない!」

 

 「ふん、所詮ムシケラの分際で、」

 

 ステゴゼーゲMk-Ⅱとファングタイガー改はアルティメットゼログライジスに向けて砲撃するが、アルティメットゼログライジスには一切通用せず、アルティメットゼログライジスは2体に向けて火炎放射を放った。

 ステゴゼーゲMk-Ⅱとファングタイガー改はそれを避けるが、Gグラップクローによる重力操作で浮遊させられ、地面に叩きつけられてしまう。

 

 「ぐわ! なんて奴だ。」

 

 「フフフフフ、では貴様らのゾイド因子も貰うとするか。 ん?」

 

 その時、レッドケルベロス本社のビルの地面が割れ、そこからビッグウィングが現れた。

 

 「カーター大佐!」

 

 「ギャラガー三世! 我がネオデスメタル帝国の正義を踏みにじった罪を償って貰うぞ! 

 制御トリガー解除! ビッグウィング、兵器 解放! マシンブラストー!!」

 

 マシンブラストしたビッグウィングはシートを取り付けた口内からスナイプテラ同様のA-Zスナイパーライフルが出現した。

 

 「喰らえ、アサルトショット!!」

 

 ビッグウィングのA-Zスナイパーライフルがアルティメットゼログライジスに直撃し、大爆発を起こした。それを見たコナー少佐とシュバルツ中佐は、

 

 「やった…のか?」

 

 しかし、煙が晴れるとアルティメットゼログライジスは全くの無傷だった。

 

 「そんな…」

 

 「ふん、中々の威力だ。だが、この私にとっても蚊に刺される程でもない。」

 

 アルティメットゼログライジスは口内を開き、ビッグウィングに向けて荷電粒子砲を放った。ビッグウィングはそれを避けるが、左翼を破壊され、そのまま荷電粒子砲は向こうの山脈に直撃し、全て破壊してしまった。片翼を破壊されたビッグウィングはそのままレッドケルベロス本社のビルの前に倒れてしまう。

 

 「さて、邪魔者はいなくなったな。」

 

 「ウォー!!」

 

 「ん?」 

 

 その時、アルティメットゼログライジスの背後からシーザーが現れ、アルティメットゼログライジスに向けて渾身の一撃を咬まそうとしてきた。

 

 「スピリットバーストブレイク!!」

 

 「はぁ…」 

 

 ギャラガー三世はため息を付き、アルティメットゼログライジスは右腕のGグラップクローを下げ、シーザーはその重力操作で強制的に地面に叩きつけられてしまう。

 

 「今さら、貴様が来てどうにかなるとでも思ったのか?」

 

 更にアルティメットゼログライジスは片足をズシンと押し、同時に紫色の衝撃波が放たれ、シーザーたちは身動き出来ない状態になった。

 駆けつけたキングたちも衝撃波で身動きが取れなくなり、

 

 「な、何なんだ、これは?」

 

 「これは、まさか! ディメパルサーのファイナルマッドオクテットか!?」

 

 「おいおい、その能力まで使えるなんて冗談じゃねぇぜ!」

 

 「先にあの小娘から喰おうと思ったが、そんなに死にたいなら、望み通りにしてやる。」

 

 アルティメットゼログライジスはシーザーに近付き、片足を上げてシーザーを踏み潰そうとしたその時、

 

 「アブソルートショット!!」

 

 現れたのはカティアの乗るカーター大佐仕様のスナイプテラだった。スナイプテラはそのままアルティメットゼログライジスに向けて突進するが、アルティメットゼログライジスは難なくスナイプテラを鷲掴みにし、そのまま握り潰していった。それを見たウィルは、

 

 「や、止めろー!!」 

 

 「おっと、そうだったな。まず貴様らからだったな。」

 アルティメットゼログライジスはシーザーの目の前に来、シーザーを踏み潰そうとし、ストームたちがもはやこれまでかと言わんばかりの表情をしたその時、

 

 「止めてー!!」

 

 その時、エマの声がし、アルティメットゼログライジスの目の前にギルラプターエンペラーとデル、ベティ、レナが立っていて、ギルラプターエンペラーとデルにはエマとユリスが乗っていた。それを見たアルティメットゼログライジスはスナイプテラを落とし、

 

 「遂に現れたか、かつて私を封印したレオ・コンラッドの血を引く小娘よ。しかもかつての真帝国皇帝ハンナ・メルビルの血を引く小娘まで現れるとは、これは嬉しいサービスだな。」

 

 「もう止めてください。これ以上皆を傷付けないで。」

 

 「では、私の軍門に下るということでいいのだな?」

 

 「それでいいです! それで皆が助かるなら。」

 

 それを聞いたウィルは、

 

 「や、止めろ。エマ! 君はレイルの代わりに俺が守るんだ。君が犠牲になる必要なんてないんだ。」

 

 「いいの、ウィル。私は大丈夫よ。」

 

 「いい覚悟だ。だが、その前に目障りなそのライガーを始末してからだ!」

 

 「ウィル、ギルラプター、進化 解放! エヴォブラストー!! 新・音速殺!!」

 

 「デル、進化 解放! エヴォブラストー!! ハウリングショット!!」

 

 エヴォブラストしたエマのギルラプターエンペラーとユリスのデルの攻撃がアルティメットゼログライジスに直撃し、アルティメットゼログライジスはギルラプターエンペラーとデルを鷲掴みにした。

 

 「ほぅ、そんなに死を望むのか。よかろう。では貴様らから喰ってやる!

 かつての真帝国皇帝ハンナ・メルビルの血を引く小娘とかつて私を封印したレオ・コンラッドの血を引く小娘を喰うとどれだけパワーアップするかな?

 

 

「止めろー!!」

 

 アルティメットゼログライジスは先にデルを食い、続けてギルラプターエンペラーも口の中に入れた。

 

 バリバリ!

 

 アルティメットゼログライジスはその味を味わうかのようにギルラプターエンペラーを食ったアルティメットゼログライジスはデスレックスのようにギルラプターエンペラーをエマと共に噛み砕きながら、喰っていった。それを見て絶望したような表情をしたウィルは、

 

 「そんな… エマが、エマが… ウワァー!!」

 

 悲痛の叫びを上げるウィル、エマをギルラプターエンペラーごと食ったアルティメットゼログライジスは全身が紫色に光り、凄まじい衝撃波が走った。

 

 「フフフフフ、ハハハハハ ウワーハッハッハッハッハ!! 遂に、遂に奴を取り込んだ!

 これで私を止める者はいない。今こそ、全てを破壊し、この私が究極の生命体、新たな創造主として全宇宙に君臨するのだ!」

 

 ギャラガー三世の言葉と共に、アルティメットゼログライジスの背中に幾つかのゲートが現れ、アルティメットゼログライジスはそのゲートにドーサルキャノンとインフィニティミサイルを向けて一斉に発射した。

 ゲートを抜け、ドーサルキャノンのビームとインフィニティミサイルは世界中のネオデスメタル帝国の各都市や野生ゾイドたちのいる森まで無差別に刃を向き、オメガレックスの荷電粒子砲に匹敵する程の威力を出して次々と破壊していった。それを見たストームたちは、

 

 「ちくしょう、俺たちは何て無力なんだ!あの化け物を止めることはもはや出来ないのか!!」

 

 アルティメットゼログライジスの凄まじい力を見たウィルは落ち込んだように、

 

 「俺には何も出来ないのか、レイルやリセルを失い、ユリスさんやエマまでも守れなかった。 所詮俺は何も出来ない人間だったのか!」

 

 ガオ~!!

 

 シーザーが咆哮を上げたその時、突然アルティメットゼログライジスの身体がオレンジ色に輝いた。

 

 「なんだ? 何が起こったというのだ!?」

 

 アルティメットゼログライジスの胸部から放たれたオレンジ色の光りがシーザーに直撃した。

 その時、コクピットにいるウィルは光りに包まれ、気が付いたら、白い空間にいて、目の前にはエマとシーザー、そして死んだはずのウィルの父のデイビッドがいた。 

 

 「エマ、シーザー、父さん、どうしてここに? もしかして俺はアルティメットゼログライジスにやられて死んだのか?」

 

 「いいえ、私のゾイド因子の力であなたの心に語りかけているの。」

 

 「エマのゾイド因子が俺の心に?」

 

 シーザーはウィルを見つめ、

 

 「ウィル、俺はお前に出会って本当に良かった。君がいたから、俺は変われた。今こそ、俺と君の力でアルティメットゼログライジスを、いや、デスザウラーを倒すんだ!」

 

 「シーザー…」

 

 「ウィル! お前はこんなところで終わる男じゃない。 お前にはやるべきことがあるだろ!」

 

 「父さん…」

 

 レイルやリセル、ユリスも現れ、

 

 「ウィル、僕は君のおかげで、僕は救われた。ネオデスメタル帝国に縛られた僕を、だから、僕を救ったように世界を救ってくれ!」

 

 「ウィル、お前ならあいつを倒せる!」

 

 「ウィル、あなたならきっと出来る!」

 

 「シーザー、父さん、エマ、レイル、リセル、ユリスさん、皆ありがとう。俺はまだ負けない!! ウォー!!」

 

 その時、シーザーの身体がオレンジ色に輝き、同時にアルティメットゼログライジスの身体の発光も更に激しくなり、アルティメットゼログライジスの口が強制的に開かれ、その口から今まで吸収したゾイド因子がオレンジ色になってシーザーに集まり、シーザーはオレンジ色のゾイド因子の光りに包まれ、段々とボディと装甲が再生していき、オレンジ色に輝く神々しい姿へと変化していった。それを見たギャラガー三世は、

 

 「まさか、あの小娘のゾイド因子の力が再び甦り、吸収した全てのゾイド因子をあのライガーに供給するとは…だが!」

 

 

 アルティメットゼログライジスは強烈な火炎放射をシーザーに向けて放ち、シーザーは炎に包まれた。それを見たストームたちは、

 

 「ウィル! シーザー!!」

 

 「ふん、ん?」

 

 しかし、シーザーはEシールドで火炎放射を防いだ。

 

 「少しはやるようだな。だが、こいつはどうかな?」

 

 アルティメットゼログライジスは再び口を開き、今度は荷電粒子砲を放った。アルティメットゼログライジスの荷電粒子砲でシーザーもろとも周りの建物が破壊されていった。

 

 「今度は木っ端微塵になったかな。」

 

 煙が晴れると、何とシーザーはその荷電粒子砲すらもオレンジ色のEシールドで防ぎ、シーザーは全くの無傷だった。

 

 「何!?」

 

 「俺は負けない。エマや父さん、レイルや皆、そしてこの星に生きるゾイドのためにも負けるわけにはいかない。 お前を倒すために!!」

 

 「ち、よかろう。そこまで死を望むなら、最大出力を持って迎え撃ってやる。」

 

 アルティメットゼログライジスの胸部が紫色に光り出し、それを見たストームたちは、

 

 「まさか、あいつ、ゼロブラストを放つつもりか!?」

 

 「冗談だろ? 太陽を1発で破壊したあのゼロブラストを放たれたら、いくらシーザーだって!」

 

 ゼロブラストを放つ態勢を取るアルティメットゼログライジスを見たシーザーはウィルの方を向き、何か言いたいように頷いた。

 

 「ああ、わかってるさ、シーザー。この一撃に俺たちの全てを込める! 行くぞ、シーザー!!」

 

 ガオ~!! 

 

 すかさず、シーザーもエヴォブラストを放つ態勢を取った。

 

 「アルティメットゼログライジス、原始 解放! ゼロブラストー!! デッドエンド!!」

 

 「シーザー、進化 解放! エヴォブラストー!! スピリットバーストブレイク!!」

 

 アルティメットゼログライジスの胸部のゾイドコアから放たれたビームとエヴォブラストしたシーザーがぶつかり合い、その衝撃で周囲の全てが吹き飛ばされていった。

 シーザーはアルティメットゼログライジスのゼロブラストに耐えるも徐々に押されていく。

 

 「く、うぅ…」

 

 「馬鹿め! いくらゾイド因子の力でパワーアップしたとはいえ、究極体となったこのアルティメットゼログライジスのゼロブラストに敵うはずがない。 今度こそくたばるがいい!!」

 

 「うぅ、駄目か…」

 

 「諦めないで!」

 

 その時、エマの声がし、エマの幻影がウィルの手を優しく握り、

 

 「エマ、」

 

 「そうだ、ウィル、諦めるな。」

 

 その横には幻影となったレイルもいた。

 

 「レイル、」

 

 「そうだ、行け、ウィル!」

 

 ストームや同盟軍の皆や吸収された他の人たちの声がし、ウィルに諦めるなと言わんばかりにシーザーも吠えた。

 

 「そうだな。 行くぞ、皆!! 俺たちの未来のために! 」

 

 シーザーはそのままアルティメットゼログライジスのゼロブラストのビームを貫くように進んでいった。ギャラガー三世は驚愕したような表情をし、

 

 「なんだと!?」

 

 アルティメットゼログライジスのビームを突き進み、シーザーのアーマーが剥がれ、段々と別の姿に変えていった。

 

 「行っけ~!!」

 

 スピードを上げたシーザーのブレードがギャラガー三世と一体化しているアルティメットゼログライジスのゾイドコアを貫いた。

 

 「ぐ…」

 

 「これで終わりだ! デスザウラー!!」

 

 「ぐ、くく、グワァー!!」

 

 シーザーのブレードはそのままアルティメットゼログライジスのゾイドコアを貫通し、アルティメットゼログライジスの背中のアーマーをぶち破って現れた。

 アルティメットゼログライジスは身体とゾイドコアを撃ち抜かれ、大爆発炎上した。 それを見たストームたちは喜び、

 

 「やったー!! 俺たちが勝ったぞ!」

 

 シーザーの身体を包んだオレンジ色のゾイド因子は世界中に降り注ぎ、地球中全てオレンジ色に包まれ、今まで吸収された人々と野生ゾイドやその他のゾイドが石化から逃れ、息を吹き込み、帝都メガロポリスでアルティメットゼログライジスに敗れたジェノスピノとオメガレックスもボディにゾイドコアが戻り、石化が無くなり、コクピットにリセルやレイルも戻った。エマはギルラプターエンペラーと、ユリスはデルと共に戻り、ベティやレナも戻った。

 

 「アルティメットゼログライジスが倒され、皆戻ったのか。」

 

 それと同時に爆発炎上したアルティメットゼログライジスから完全に石化したゼロファントスとボディがボロボロになったデスレックスも現れ、コクピットにいたドクターマイルスやガネストも引きずり出された。

 それを見たドレイクは驚き、

 

 「ちょっと待てよ。何故あいつらまで?」

 

 「もしかして、あいつらはデスザウラーのゾイド因子から解放されたのか?」

 

 光りが消え、シーザーの身体のアーマーが全て剥がれ落ち、シーザーはウィルと初めて出会った時のビーストライガーの姿に戻った。それを見たウィルは驚き、

 

 「シーザー、お前どうしてその姿に?」

 

 ギルラプターエンペラーと共にシーザーの元に立ち寄ったエマは、

 

 「きっと、シーザーが今までの力を出しきったから、その姿になったのよ。」

 

 「エマ…」

 

 「ありがとう、ウィル、シーザー。」

 

 しかし、爆発炎上し、ボディが全て吹き飛び、ゾイドコアだけ残ったアルティメットゼログライジスのゾイドコアからオーガノイド体のギャラガー三世が現れ、エマに襲いかかった。

 

 「許さん、許さんぞ~!!」

 

 「は!」

 

 「死ね~!!」

 

 オーガノイド体のギャラガー三世がエマを捕らえようとしたその時、ウィルとシーザーはすかさず、攻撃の態勢を取り、

 

 

「させない! シーザー!!」

 

 ガオ~!!

 

 「ビーストオブクローブレイク!!」

 

 「うお、」

 

 シーザーのブレードがオーガノイド体のギャラガー三世を切り裂き、ギャラガー三世はアルティメットゼログライジスのゾイドコアにぶつかる。その時、再びゲートが開き、ゲートの中にはブラックホールがあった。

 

 「我は不死身だ。貴様らゾイドと人間がいる限り、私は何度でも復活する… ウォー!!」

 

 ギャラガー三世はそのままゲートの中のブラックホールに吸い込まれ、ゲートも消え、アルティメットゼログライジスのゾイドコアは紫色の輝きを失い、正常な色になった。 それを見たストームとグラッドは、

 

 「これで終わったんだな。」

 

 「ああ、終わった。長き戦いが。」

 

 その時、メガロポリスから駆けつけたジェノスピノ、オメガレックスが現れた。コクピットにはリセルとレイルが乗っていた。

 

 「ユリス!」

 

 「エマ!」

 

 それを見たユリスとエマは涙を浮かべながら2人の元に向かい、優しく抱き締めた。

 

 「レイル、良かった。無事で。」

 

 「僕も嬉しいよ。君が無事で。」

 

 その様子を見たウィルとシーザーは互いに静かに見つめ合った。瓦礫の中からドクタースミスたちスレイマーズたちが現れ、

 

 「お~い、皆。少しはワシらのことも心配してくれ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから1年後、新地球暦1246年、アルティメットゼログライジスによって壊滅したネオデスメタル帝国に代わり、同盟軍主導で新たに連邦制を取るゾイド共和主義国ゾイドオブフリー、通称ゾフ(ZOF)が建国され、元ネオデスメタル帝国の帝都メガロポリスを首都に置き、新帝国、旧共和国はゾフの加盟国となり、かつてのゾイドクライシス後の領域の管轄を許され、互いの自治を認められた。

 レッドケルベロス社は軍事企業からゾフ直轄の企業となり、またゾフ直属の治安組織であるゾイドコマンドフォース(ZCF)の結成にも協力し、ジェノスピノ、オメガレックスはレッドケルベロス社の元で厳重に管理されることとなった。

 ユリスは新帝国皇帝に復位し、カーター大佐はその宰相となった。

 レイルとエマはユリスやリセルと共に新帝国の代表となって新帝国の元で暮らすようになった。

 アルティメットゼログライジスが倒された後、その融合から解放されたデスレックスは倒されたアルティメットゼログライジスにその力を吸収されたため、補食能力を失い、かつてのような脅威は無くなり、レイルによって引き取られ、彼の相棒となった。

 同時にアルティメットゼログライジスから解放されたドクターマイルスとガネストもその力と記憶を失い、レッドケルベロス社に保護され、ガネストはギャラガー一族を正しい方へ導くためにブラック社長の秘書の大空ハナの元で育てられた。

 ゾイドコアの存在だけとなったゼログライジスは2度と復活しないよう、メガロポリスの地下に厳重に保管されることになった。

 

 

 ゾフの首都メガロポリスの議会で、ゾフの大統領に就任したクルーガーと大統領補佐のクリスがレイルやエマユリスやリセル、デルタたち代表たちの前に立ち、演説を行った。

 

 「ネオデスメタル帝国との永き戦いに決着をつけ、我々はかつて完全体ゼログライジスを封印した帝国、共和国の合同軍のように真の平和を勝ち取った。

 だが、これで終わったわけではない。 デスザウラーの脅威は去ったとはいえ、ネオデスメタルの重鎮のようにゼログライジスの力を利用し、再び世界を混乱に招く者が現れるかもしれない!

 しかし、それでも我々は人とゾイドが共に歩み、共に未来を築くために戦わなければならない。

 この先、何があろうとも我々は世界の盾、抑止力として突き進むのです!」

 

 その演説を聞いた代表たちは拍手喝采した。クリスはクルーガーに、

 

 「ところで、大統領。本来ここにいるはずのウィルやリーダー、コマンダーたちはいないですが、これで良いんでしょうか?」 

 

 「彼らはきっとこの場に立つことを拒否するだろう。それにこれで彼らはもうすでに居場所を見つけただろう。」

 

 会場にいるエマはレイルの方を向き、

 

 「ねぇ、レイル。」

 

 「ん?」

 

 「ウィルとシーザーは今でも元気かな?」

 

 「元気さ。あいつはきっとシーザーと一緒に旅に出ているはずだからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 荒野を走るレックス、コクピットのグラッドは、

 

 「総司令も政治もやっぱり俺には性に合わねぇな。かといって密輸業者に戻るわけにもいかねぇし、これから何処に行く相棒?」

 

 グオ~!! 

 

 

 「そうだな。ジョンたちも元の場所に戻ったわけだし、俺たちも自分の居場所を探しに行くか!」

 グラッドの言葉を聞いて目一杯走るレックス、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 別の地域では、ストームのキングとドレイクのジャンが共に歩き、

 

 「ドレイク、お前、会社に戻らなくていいのか?」

 

 「ネオデスメタル帝国の脅威は去ったとはいえ、それでも俺はどうもじっとしていられない性分なんでね。」

 

 「じゃあ、、俺とフリーダム団再結成といこうか?」

 

 「遠慮する。俺はそういう趣味ではないからな。」

 

 「またまた、照れちゃって!」

 

 「なら、代わりに勝負しないか?」

 

 「勝負?」

 

 「まだ、古代秘宝Zは見つかってないんだろ?」

 

 「ああ、そうだ。俺はこの戦いが終わったら、残る全ての古代秘宝Zのゾイドを捜す旅に出かけるつもりだったからな。」

 

 「バーニングライガーとゼノレックス、そしてライガー・ジ・アーサー。」

 

 「ああ、それが残りの古代秘宝Zのゾイド。」

 

 「ある情報によると、ドクターマイルスはそのライオン種とティラノサウルス種を復元してネオデスメタル帝国の戦力に組み込むはずだったが、かつて故郷の惑星でゼログライジスと激しく対立したこともあって、ゼロファントスのマインドホーンやディメパルサーのファイナルマッドオクテットすら抵抗したため、やむなく復元を断念し、俺たち同盟軍の戦力に加えられないよう何処かに封印したそうだ。

 そして、そのバーニングライガーとゼノレックスはかつてゾイドクライシス後に完全体となって復活したゼログライジスを帝国、共和国による合同軍と共闘し、封印させたゾイドでもある。」

 

 「それを聞いただけでもワクワクするぜ!」

 

 「そいつらがどれ程の実力を持っているのか楽しみだな!」

 

 「ああ、それが俺たちの本当の旅の目的だからな。」

 

 「それにしても、ツインドファングは修復されたはいいが、お前、キャノンブルのキャノン砲、まだキングに装備させたままなんだな…」

 

 「いいって、どうせ戦争は終わったし、カーター大佐やシュバルツ中佐だって持っていってもいいって言ってたし、それにお前だってゾイドクライシス後の戦争に活躍したギルラプターLCの武器だって装備したままじゃねぇか!」

 

 「こ、これは… 外し忘れただけだ。」

 

 「ホントかねぇ?」

 

 「いいだろ! 別に。」

 

 「ま、お愛顧様だな。」

 

 「そういや、あいつはいいのか?」

 

 「あいつ?」

 

 「あのライガーのガキだよ!」

 

 「ウィルなら、きっと俺たちみたいな旅をしているはずさ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウィルの故郷のタルト村のウィルの家で新聞を見ている叔父のリチャードは、

 

 「アルティメットゼログライジスを倒し世界を救った英雄、受賞を辞退する……か。

 ウィル、すっかり人気者になったな。 今となっては、世界を救った英雄か。 危険な旅がまさか、あんなことになるなんてね。」

 

 「あのライガーと会ってから、あの子の人生変わったもんね。 ねぇ、」

 

 「ん?」

 

 「もし、あの子がライガーと出会わなかったら、今頃どうしてたと思う?」

 

 「そうだね。村から一歩も出なかっただろうし、もしかしたら今頃、ネオデスメタル帝国に攻められてこの村は滅んでいたかもしれないな。

 それに、天国のデイビッド兄さんはそのために僕にウィルを引き取ったんだろう。 兄さん、天国で喜んでいるかな? ところで、ウィルは?」

 

 「ライガーと一緒に村近くの遺跡に行ったわ。」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 故郷のタルト村の近くの遺跡、1200年の年月が経っていることもあり、少なからずで原型は余り留めていないが、そこはかつてゾイドクライシスによって荒廃した21世紀の街の跡だった。ウィルはシーザーに、

 

 「そうか、ここでお前は復活してエマの先祖のレオと初めて会ったんだな。 偶然だな。俺の故郷の村の近くに初めて最初の相棒と出会った場所があったなんて。

 しかも、ここの近くにあった帝国軍の基地で俺とシーザーは初めて出会ったんだな。なあ、シーザー。」

 

 グルル…

 

 ウィルの言葉を聞いて振り向くシーザー、

 

 「これからもずっと俺の側にいてくれるか? お前の最初の相棒みたいになれるかはわからないけど…」

 

 グルル… 

 

 シーザーはいいよと言うように頷いた。 

 

 「そっか、じゃあ、これからもよろしくな! シーザー。

 そうだ! シーザー、旅に出ないか? ストームさんはまだ見つけていない古代秘宝Zのゾイドを捜すって言ってたし、俺たちも旅に出てこの広い世界を駆け回らないか?」

 

 ガオ~!!

 

 「よし、行くぞ、シーザー! もっと早くもっと高くこの広い世界を突き進め!!」

 コクピットにウィルを乗せたシーザーは天高く丸で空を飛ぶかのように舞い上がり、自由に走り回った。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モザイク都市ボスク、アルティメットゼログライジスの攻撃で崩壊された後、ゾフによって復興され、都市の中心部にはウィルとビーストライガーの姿のシーザーの像が立っていた。それを以前ウィルと出会った少年獣機レイが見つめ、

 

 「シーザー、ビーストライガー。いつか僕もビーストライガーのようなゾイドを相棒にしてみせる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、それから、300年後、新地球暦1548年、かつてゾイドクライシス後にゼログライジスを復活させ、帝国、共和国を混乱に招い入れた古代ゾイド人の生き残りである者が同じ古代ゾイド人であるドクターマイルスの子孫に当たる現ZCF総督のデイビス・マイルスを操り、再びゼログライジスを復活させ、世界は混沌に陥ったが、新たにシーザー(ビーストライガー)の相棒になった獣機カイがZCFを率いり、かつてのレオやウィルのようにゼログライジスを古代ゾイド人と共に宇宙に追いやり、地球を救った英雄になった。

 ZCFの歴史の書類を読み、ウィルとシーザー、レイルとエマ、ユリスとリセルが一緒に撮った記念写真を見た獣機カイの兄の獣機シュウザは、

 

 「そうか、ZCF結成にこんな歴史があったのか。 まさか、カイがかつてのライガーの相棒のように英雄になるとは思わなかったよ。

 それに、俺の先祖まで知ることになるなんてね。」

 

 シュウザはレイルとエマ、ユリスとリセルが一緒に撮っている写真を見た。

 そして、シュウザの後を継いで新たな獣騎士となったカイが乗るライジングライガーはウィルと一緒に旅に出るシーザー(ビーストライガー)の姿に重ねあった。

 

 The End




 最後に
 
 ここまでゾイドワイルドエヴォリューションを御愛読頂きありがとうございました。
 自分でもここまで続けられるか正直不安でしたが、読んで下さった読者さんとTwitterでのフォロワーさんのおかげで、ここまで続けることが出来ました。 本当にありがとうございます。
 今回でゾイドワイルドエヴォリューションは完結を迎えましたが、次作にエヴォリューションの過去の物語として残りの全ての謎を明かし、全てのワイルドシリーズを繋ぐゾイドワイルドZEROのリメイク作、ゾイドワイルドクロス アナザーZEROを新たに展開する予定ですので、楽しみにしててください。
 また、本編ではシナリオの都合上、描けなかったそれぞれのキャラたちのスピンオフ外伝をクロスと同時進行でやりますので、皆さん今後もよろしくお願いいたします。
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