現実の分まで仮想世界を走り回りたいと思います。 作:五月時雨
今更だけどハクヨウちゃんの口調が定まらないんですよね……
現実だと人見知り激しい、途切れ途切れに喋る(挙動不審)な感じの子なんですけど、ゲーム内でも今のところそんな感じだし……
もちろん、それがPS特化みたいな演技ってわけでもないんですが、ホントの素のハクヨウちゃんを開放するきっかけが思い浮かばない……楽しい
57名前:名無しの大盾使い
西の森の白い少女とフレンド登録してパーティ組んだw
58名前:名無しの槍使い
は?
59名前:名無しの魔法使い
何をどうしたらそうなる
60名前:名無しの大盾使い
北の森でレベル上げしてたらモンスターに囲まれてな 流石にやべえと思ったら助けてくれた
んであとは……なりゆき?
61名前:名無しの大剣使い
北の森?西の森が拠点のはずだろ?
62名前:名無しの弓使い
別人じゃねーの?
63名前:名無しの大盾使い
まぁ待てまとめる
初日の白い子だってのは見てわかった 間近で顔は見てたからな
んで助けてくれた時木の上をすげえ速さで跳び回ってた 残像しか見えなかったぞ
そんなAGIの白い影っつったら該当者一人だろ
あと軽く聞いたらいつもいる場所じゃ物足りなくなったとか
64名前:名無しの槍使い
ひえ バクハツテントウを標的にでもしたんですかね?
65名前:名無しの大剣使い
経験値美味しくないしそれは無いだろ
66名前:名無しの魔法使い
んでその後は?
67名前:名無しの大盾使い
足と攻撃には自信あるけど 防御力が低いから大盾とパーティ組みたいって言われて
俺も防御力はあるが攻撃はからっきしだからバランスは良いなって同意して
そしたら『組みませんか?』って言われた
68名前:名無しの弓使い
超展開すぎるw
コミュ力たけーなおい
69名前:名無しの大盾使い
マジで良い子だぞ
現状大盾がパーティ組めないって知ったらその風潮ぶった切ったし
無表情だが超素直で戦い方からは信じられんくらい清楚少女
総評
なんだろう……和むわ
70名前:名無しの大剣使い
べた褒めだなw
71名前:名無しの魔法使い
てか白い少女に危機感は無いのか
72名前:名無しの槍使い
それな
会ったばかりの人に警戒心皆無かよ
73名前:名無しの大盾使い
空気感がぽわぽわしててな……すげえ和むんだわ 庇護欲が湧くというか
モンスターの横取りしてごめんなさいとまで言ってきたからな 浄化されかけた
74名前:名無しの大剣使い
それは……まて パーティ組んだんだよな?
まさか
75名前:名無しの槍使い
あ……
76名前:名無しの魔法使い
あ……
77名前:名無しの弓使い
あ……
78名前:名無しの大盾使い
おう 明日一緒にレベリング行ってくるわ!
79名前:名無しの槍使い
くそがっ!
80名前:名無しの魔法使い
くそがっ!
だが情報は期待してやる!
―――
ハクヨウとクロムが遭遇した翌日。
この日はクロムが夜からログインするという事と、九曜が放課後にリハビリを入れていたので、二十一時にパーティを組んでレベリングに行く約束をしていた。
「よう。時間通りだな」
「こん、ばんは。クロムさん」
ログインしたらもう既に噴水広場にいたクロムが、気安い感じで片手を上げていたので、ハクヨウも真似てみる。
……恥ずかしくなった。
「夜のレベリングは初めてだろ?昼間と違って視界は悪いし、安全は確保しながら行こうぜ」
「分かりました」
見た目からして、大人の男性と小柄な少女。
正直、端から見て事案発生である。
そんな好奇の視線に耐えきれず、クロムはなるべく早く行こうと歩みを進める。
後ろからハクヨウは
「夜のこんな時間に出歩くって、なんか、不思議な感じです」
「まぁ、ハクヨウちゃんみたいな子がこの時間に外でたら補導されるわな」
「それもありますけど、単純に、一人では外に出られないので」
「なんだそれ?」
ハクヨウちゃんって、結構お嬢様なのか?と冗談混じりに笑うクロムに、ハクヨウはそんなこと無いですよと笑う。
現実のことなので、ハクヨウが意図的に要の部分を外していたために、深く追求されることはなかった。
「昨日も、思いましたけど。クロムさんって、普通に強い、ですよね?」
「いや、ハクヨウちゃんのサポートがあってこそだな。と言うか、なんでそんな状態異常できるんだよ?【状態異常攻撃】のスキルでも、効果時間は短いだろ?」
「【状態異常攻撃】の他に、もう一つ状態異常に特化したスキルがありまして。攻撃の威力が下がる代わりに、状態異常の効果を重複させられるんです。一回で、状態異常がとっても『重く』なるんです、よ?」
夜の森は、昼とは違うモンスターも数多く出る。火の玉や特定の形がない
「なるほど、そりゃ凄い。が、あんまり言いふらすなよ?レアスキルの類だろうし」
「分かって、ます。今のだって、核心は言ってません」
「まだあるのか……いや、ハクヨウちゃんが分かってるなら、それで良いか」
そんな森の中で、ハクヨウとクロムは初めてとは思えないほど、かなり良い連携が行えていた。
ハクヨウがメインで攻撃する時は、クロムがモンスターを引きつけて背後からハクヨウが倒す。
【辻斬り】がハクヨウへの
クロムが攻撃する時は、ハクヨウは【手裏剣術】で状態異常を入れてサポートする。
夜に出るモンスターは状態異常耐性を持つモンスターも偶にいて、一撃で複数回分の状態異常攻撃ができるハクヨウがいることで、とても簡単だった。
二人で攻撃しなければならない時は、ハクヨウはクロムがここに来る前に店で買ったスキル【カバームーブ】の半径五メートル圏内から外れない程度に跳び回り、クロムが前線を支えている間に背後から状態異常を叩き込み、崩れた所を一気に叩く。
「初めてにしては上出来じゃねえか」
「ですね。【カバームーブ】も、助かります」
「おう、ハクヨウちゃんが速すぎて、呼んでくれなきゃ庇えねえけどな」
「私は、モンスターからの敵対値を下げてるので、あんまり狙われません。だから、前線を支えてくれるクロムさんがいて、戦いやすいです」
―――
【カバームーブⅠ】
AGI値を無視して半径五メートル以内にいるパーティメンバーの元へ移動できる。
使用後三十秒間被ダメージ二倍。
使用可能回数十回。
使用可能回数は一時間毎に回復する。
取得方法
スキルショップで購入すること。
【カバー】
隣にいるパーティメンバーを攻撃からかばう。
発動時VIT値10%増加
取得方法
スキルショップで購入すること。
―――
「ま、【カバー】掛けてもかなりダメージ受けちまう訳だが……」
「そこは横からポーション使ってるんで、頑張ってください」
「……おう、頑張るわ」
周囲にいるモンスターを片付けたので、小休止とばかりに雑談する二人。
胸の前で小さくガッツポーズをして、『頑張ってください』なんて言う
「にしても、ハクヨウちゃんはオバケとか怖くないのか?」
「えっと、大丈夫、です」
クロムの何気ない言葉に、ハクヨウは苦笑する。オバケが苦手な親友がいるなぁと。
「友達が物凄いオバケ苦手で……その様子を見てたら、逆に冷静に、なれたんですよね」
「そりゃ、友達も災難だな」
「あはは……」
「俺も今日やってかなりレベル上がったし、ハクヨウちゃんとならダンジョンも行けそうだな」
「ダンジョン……モンスターが沢山いて、奥にボスもいる所、ですね?」
「そうだ。なんなら行ってみるか?」
時間があればだが……と冗談混じりに提案するクロムだったが、ハクヨウは苦笑を隠せない。
「クロムさん。それ現実だと、『一緒に人の少ない暗がりに行かないか?』ですよ?凄く危ない人の発言、です」
「ち、違う違う、そんなんじゃないっての!と言うかハクヨウちゃんからパーティに誘って、乗った俺も俺だけど危機感はちゃんと有るのな!」
「えへへ……人を見る目は、自信あります」
「褒めてないっての!あぁもうそうじゃなくてだなぁ……」
一頻りクロムと問答を続けながら―ハクヨウだけ楽しんでいた気がするが―町に戻る。
ダンジョンに行くにしろ行かないにしろ、クロムが使うポーションが無くなったので、一旦戦闘はやめたのだ。
そして、ハクヨウは正直眠かったので、今日は落ちることにした。
流石に二時間近くやっていたので、もう二十三時を回っている。
「残念です、けど。今日は、これで落ちます。ダンジョンは、また今度、行きましょう?」
「ん、流石にいきなりだし、都合悪いか」
「明日も、学校なので。それに、もう少しレベルも上げたい、です」
「だな。他にもメンバーいれば良いが、このまま行くなら俺も20は欲しい」
「都合が合わない日もある、ので。週末とか、時間がある時に、またやりましょう」
「おう、また会ったら声かけてくれ。メッセでも良いぞ」
「はい。それでは、おやすみなさい」
「またなー」
それを最後に、ハクヨウはログアウトする。
「クロムさん、良い人だったな……」
今回は次回への繋ぎ的な回なので、次回こそちゃんとやる……と思います。