何とか1週間以内に投稿できて良かったです!
思ったより難産なのが辛かったですが吉原編も後2回ですので頑張ります!
津上明悟19歳は、とある物を渡そうと悩んでいた。恋人のカナエともう11ヶ月は付き合っている。最初は互いにガチガチに緊張していたが、今ではすっかりそう言うのは殆ど無くなった。
殆どと言うのは今でもこういった時にはガチガチに緊張してしまい、理想通りには行かない。
そして今回は本当に今では珍しく明悟とカナエは一緒の任務に着いた。
それも終わって藤の家で休もうとする。
カナエは蝶屋敷に戻って良いが、珍しく一緒に任務をやったのだから、せめて朝まではいたいと考えて藤の家に行く。
藤の家に着いて明悟は渡したい物をもう一度確認する。
それはペンダントだった。
蝶の形をしたペンダントでカナエの為に手に入れた物だ。輸入品でその店に一点限りだったのを手に入れたのは良いが、この男はいざ渡そうにもタイミングをミスりまくって今のこの状態である。
藤の家で風呂に入って夕食を一緒に食べるがどことなしに会話をしても中々言い出せなかった。
因みに相手のカナエからは、
(何か言いたいなら、早く言って!)
と内心、明悟の行動にイライラしていた。
結局、夕食の時も渡せずに、もう寝る直前まで渡せず仕舞いだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明悟は部屋で報告書を書き終えるとどうしようかと迷いながら縁側に出る。
するとそこには、カナエが夜空の月を見ながら座っていた。
「居たんだ」
「私は何処にでも居ますよ」
「そう」
カナエの隣に座る明悟。
明悟はカナエにペンダントを渡そうとするが、緊張して月を見て落ち着く。
明悟は朝日も好きであるが月も好きだ。
そして、2人とも静かに月を見てる。
「君に渡したい物がある」
「何ですか?」
明悟はそう言ってペンダントを包みから出す。
「君に似合うと思って」
蝶型のペンダントを受けとるカナエ。
「着けてください」
明悟はカナエにペンダントを着ける。
似合ってた。
明悟はただ単純にそう思った。
見つめ合い、接吻する2人。
ただ、軽くではなくかなりディープな物だった。
息が荒くなるほどやる2人。
互いに実を言うとやった事はこれまで1度もない。ただいつ死ぬかわからない生き方でこれだけムードが盛り上がった状態なのでこれで何もするなとは無理である。
互いに好きだし、もっと相手を感じたい。
鬼殺隊とか柱とか人とか関係なく、そこに居たのは2匹の雄と雌であり、互いにそのまま剥き出しの欲情で一晩中共に寝た。
そして翌朝、冷静になった2人はその事実に無表情になり、そして別れて一時間位した所で悶絶する羽目になった。
1ヶ月後、カナエに子供が出来た。
・・・胡蝶カナエ死亡まで後、3ヶ月・・・
●●●
吉原の夕方で明悟はとある屋根の上に炭治郎と伊之助と天元と共に居た。
善逸は昨晩から連絡が途絶えていた。
「善逸君は・・・連絡が途絶えたのか・・・」
「俺の問題にお前らを捲き込んだのはすまないと思ってる」
「良いよ・・・善逸君はああ見えて頑丈だから一先ずは問題ないと思う・・・問題は何処にいるかだけど・・・」
「おい、だから俺の所にこんなヤツが居るんだって!」
変なポーズをする伊之助。
多分鬼を表してると思うが分けが分からなかった。
「とにかく、天元君の奥さん達じゃなくて善逸君も心配だから、動くなら今晩。伊之助君はそのまま荻本屋で鬼を捜索して、途中まで気配を探れてたなら痕跡がある筈。炭治郎君と俺は京極屋へ、天元君は・・・」
「言われるまでもねぇ」
天元はそう言うと屋根から飛び降りて去っていった。
多分、京極屋から直接問い質すのだろうと明悟は直感した。と言うか自分も同じ立場なら同じ事をする。
残された3人はそれぞれの準備の為にその場を後にした。
●●●
明悟はときと屋の主人と話していた。
ここを出るので諸々の金額を払った後に轆轤と零余子の借金を払おうとしたら、主人が渋り始めたのだ。
ときと屋の主人は正直に言うと轆轤と零余子を手離したくない。轆轤は男衆であるが、いつの間にか部屋番を覚えていたりと様々な事で他の男衆よりも早く、2ヶ月の間で解決した揉め事は何回もある。
零余子は普通に別嬪で、男衆からの人気もあり、遊郭になれば絶対に売れると思ってる。
故に渋る。
「だから、この2人の借金はきっぱり全額御用意してるじゃありませんか」
「ですから、どこの馬の骨かもわからない人がこれまた空腹で倒れたどこの馬の骨かもわからない2人の借金を払おうとしてるのが普通に考えておかしいと言ってるのでございます。貴方様の身分や普段のお仕事が分かれば問題ないと言ってるではありませんか」
明悟は本気で困った。
遊びすぎたから金は大量に出て、2人の借金分の金も現金で用意してる為、怪しすぎる。
また鬼殺隊なんて非公式の組織の名前を出したところで意味はない。
ますます怪しくなる。
実は表よりも裏の世界の方が金にはシビアである。
命がいくつあっても足りない世界で安全に金を持つには出所を明確にするのが鉄則である。
せめて非合法か合法のどちらかの判断はしないといけない。
天元とかならば表の職業も設定し、用意した上でやるが明悟は何分、こういった事をやるのが初めてなのでよく知らないでやった。
故にこうなってるのだが・・・
「そう言わずにまずは此方でも・・・」
明悟は粗品を差し出す。
受けとる主人は中身を見ると中は札束だらけだった。
明悟は最早めんどくさいので大金を出しまくる大金作戦に移ったのだ。
粗品が1つ・・・2つ・・・3つとどんどん出てくる。
「で、こちらが・・・」
「わかりましたから、受けとりますから、もう勘弁してください!」
「ありがとうございます」
主人は大金をポンポン出しまくる明悟に完全に怯えて、轆轤と零余子の件を認めた。
・・・後日、明悟は耀哉から金関係で怒られるが明悟にとっては何処吹く風だった。
●●●
ときと屋の前で炭治郎を待つ零余子。
明悟と轆轤は既に京極屋に向かっている。
零余子も一緒に行っても良かったのだが・・・
・・・10分前・・・
「それじゃ、京極屋に行こうか」
轆轤と零余子に言う明悟。
「ちょっと待って・・・膝が笑って無理!」
善逸みたいな事を言う零余子にずっこける明悟。轆轤は眉間に指を当てる。
「何言ってんの、元十二鬼月でしょ!?」
「生きてたらなっただけで、なりたくなかったわよ、あんなの!」
「あんなの扱いなの?」
「うるさい!いいか、私は弱いの!戦いなんてこれっぽっちも出来ないの!」
「十二鬼月じゃなかったの?」
「そんなの食べて逃げての繰り返しよ!文句ある!?」
「何でそんなに自信たっぷりなのか・・・だったら炭治郎君がもうすぐ出てくると思うから道案内は出来るよね?」
「勿論、伊達に2ヶ月もこの街に居ないわよ」
自信たっぷりに言う零余子に明悟は本気で殺意が出てきたが抑えて、轆轤と一緒に京極屋に向かった。
ここで10分後に戻る。
すると突然、ときと屋の2階から轟音が聴こえる。零余子がそっちを見ると、炭治郎が上弦の鬼の陸の堕姫相手に吹き飛ばされていた。
肩紐が切れた禰豆子の入ってる箱を置く。
そのまま戦闘を再開する炭治郎と堕姫。
(禰豆子があそこに・・・)
零余子は禰豆子を安全な場所に避難させようと箱を取りに行く。
●●●
明悟と轆轤にも戦闘の轟音が耳に入る。
「始まったか!」
「どうする!?このまま京極屋に行くか!?」
「いや、戻って加勢の方が良い!」
「わかった!」
来た道を戻ろうとする明悟と轆轤。
その時、2人のアギトの超能力が新たな十二鬼月の力を感じとる。
(この感じは・・・)
明悟の足が止まる。
「おい、どうした!?新しい上弦が来るなら急いで戻らねぇと!」
「いや、こいつの相手は俺がする」
「はぁ!?お前、この前の戦いで上弦の1人相手に2人がかりでやっとだったろ!」
「頼む」
普通じゃない明悟の行動に轆轤は慌ててしまうが、その一言で何かあると感じた轆轤は明悟と離れて戻る。
明悟は無言で変身する。
そしてトリニティフォームになり、新しい上弦が現れた方に向かっていく。
●●●
伊之助は吉原の地下で堕姫の一部である帯と戦っていた。
「気持ち悪いんだよ、蚯蚓帯が!」
帯に捕まっていた人間を解放しながら戦う。
前までの伊之助ならば完全に他人の事なんかは考えてないと思うが、度重なる戦闘や明悟や杏寿郎の戦い方を見て変わりつつあった。
自身の五感も敏感な伊之助には帯の攻撃など当たらなかった。
しかし、帯もぐねぐねと柔らかく伊之助の斬撃など効かなかった。柔らかすぎて
「獣の呼吸 陸の牙 乱杭咬み」
「アタシを斬ったって意味無いわよ本体じゃないし、それよりせっかく救えた奴ら疎かだけどいいのかい?」
帯は攻撃に集中していた伊之助の隙をついて伊之助が助けた人を食べようと向かうが、飛んで来たクナイが帯に刺さる。
投げたのは天元の妻の須磨とまきをだった。
「蚯蚓帯とは上手いこと言うねぇ!」
「ほんとそのとおりです。ほんと気持ち悪いです!天元様に言いつけてやる」
3人で帯と闘うが、腐っても上弦の陸の堕姫の一部。3人相手でも互角に闘う。
「あたし達も加勢するから頑張りな、猪頭!」
「誰だ、てめぇら!」
「宇髄の妻です。あたしあんまり戦えないから期待しないで下さいね!」
「須磨!弱気な事、言うんじゃない!」
弱音を吐いた須磨にまきをが怒る。伊之助はその行動に少しビックリするが直ぐ様戦闘に戻る。
「だってだって、まきをさん。あたしが味噌っかすなの知ってますよね!?すぐ捕まったし、無理ですよ捕まってる人皆守りきるのは!!あたし一番死にそうですもん!」
「そうさ、よくわかってるね。さてどれから食おうか」
帯は3人相手に次第に優位になってくる。永遠に斬っても斬っても大した効果がない帯と体力に限りある3人では手数が次第に変わってきた。
「もう一度取り込んでやる!」
帯は3人の中で一番弱気な須磨から狙った。
伊之助もまきをも自分を襲ってくる帯の相手に手が一杯で間に合わない。
須磨もクナイを投げてるが、お構い無しに突っ込んでくる。ただでやられないようにクナイを構えるが、腰が引けていて確実にやられるだけだった。
(天元様、ごめんなさい)
やられるかと思われた次の瞬間、上から降ってきた者が帯を斧で切り落とす。
それはサクスムフォームに変身した轆轤だった。
戦闘音が聴こえた轆轤は炭治郎の方に向かうが似たような気配を下から感じ、上に行くか下に行くかで迷ったが、上は炭治郎が1人でなんとか戦っていて、下は何人者、気配を感じたので下に黒幕がいると感じ、サクスムフォームになって地面を“泳いで“やって来た。
明悟のフレイムフォームやストームのようにサクスムフォームやアクアフォームにも固有の能力がある。
サクスムフォームはフレイムの超感覚の代わりに圧倒的な防御力を誇るがそれだけではない。
このフォームの最大の特徴は地面を泳ぐ事ができる。地面をまるで海で泳ぐ魚のように泳げる。因みにアクアフォームだと超人的な泳ぎをする。
またフレイムフォームは火の中でも平然と動くことが出来て、ストームフォームは風のように速く動ける。
こうして地面の中を泳いできた轆轤はアックスで須磨に近づいていた帯を切り落としたのだ。
「大丈夫か、須磨花魁」
「その声は芦原さん?」
須磨はときと屋で働いていた轆轤を知っていたので声で気づく。
「無事でなによりだ」
轆轤は帯に向かって須磨の前に立つ。
須磨はその姿を天元と重ねて安堵したのか・・・
「天元様!」
轆轤の背中に抱きついた。
「いや、違う!俺は芦原だって、旦那じゃない!」
「おい、足柄ろめろ!久しぶりだな!!」
「誰だ、そいつは!?名前くらい覚えろ!」
須磨にツッコミを入れるが、ここでも名前を間違った伊之助の方に先にツッコむ。
帯が迫ってくるなかでいい根性である。
「バカ須磨と変なのに猪頭!来るよ!!」
帯が隙をついて4人に迫ってくるが、全て瞬時に切り落とされる。
切り落としたのは、捕まって連絡の途絶えてた善逸だった。
あまりの速業に呆気を取られる。
「お前ずっと寝てた方がいいんじゃねぇか・・・・?」
伊之助が最もな事を呟くと、上が突然爆発する。
大穴が空き、爆風と共に天元が降りてくる。
天元は降りると同時に帯に捕まっていた残りの人間を全て助ける。
それが終わるとバカデカイ日輪刀を持って須磨が抱きついたままな轆轤に斬りかかる。
轆轤はたまらずアックスで受ける。
「何しやがる!?」
「お前が津上が言ってた元十二鬼月だな?俺の嫁に何しやがった?」
「何もしてねぇよ!」
須磨は天元が来た事で轆轤から離れるが時既に遅しであり、天元と轆轤はつばぜり合いをしていた。
これには須磨も問題あるが、そもそも轆轤も須磨も互いに愛してる人を裏切るつもりは微塵の欠片もない。
また須磨は轆轤には天元について何も話してないが、須磨とて花魁となって潜入してた為、男衆からもそんな目で見られていたが轆轤だけは違っていたので、聞いたら轆轤は「俺が愛する人は死んだ妻1人だけです」とドン引きをするほどに真剣に妻への愛を語ったので須磨はこの人なら安全と判断した。
最初に鬼に捕まっていた不安などもあり、轆轤に天元の姿を重ねてしまって本能的にやってしまったのである。
「おい、おっさんども、帯が逃げたぞ!」
「「喧しい!この状況を良く見ろ!」」
轆轤と天元がハモって伊之助にキレる。
「天元様、落ち着いて下さい!」
「ってバカ須磨、あんたのせいでしょうが!」
「まきをさん、痛いです!」
須磨にツッコミを入れたまきをが冷静につばぜり合いをしてる2人に言う。
「天元様、急がないと町の人が・・・」
嫁>他の人間>自分の命と順位を決めてる天元はまきをの一言を聞き、つばぜり合いを止める。
轆轤も殺したくなるほど腹が立ってるが実力的に柱であると直感し、攻撃しないでおく。負けるつもりは更々ないが鬼殺隊の本部に行く約束なので、やらない。
「これが終わったら、“素手“でボコボコにしてやる」
「奇遇だな。俺もそう思ってた」
互いに素手で決着をつけると言い合う2人。
素手なのは殺さない為だと思うが、この2人ならうっかり殺したとやりそうな程に信用も信頼もないので、まきをは頭を抱える羽目になった。
●●●
堕姫の本体と戦っていた炭治郎は苦戦していた。
逃げてきた帯を取り込み、より凶悪になった堕姫。
周りの店にいる人間に甚大な被害を出し、ぶちギレた炭治郎が“ヒノカミ神楽“で応戦するが自力とそしてヒノカミ神楽を無理矢理使った事による弊害で、ボロボロになっていた。
辺りから傷を負った人間の悲鳴が聴こえる。
炭治郎に怒りがまだまだ混み上がって来るがそれで何とかなるほど甘くはない。
堕姫が炭治郎の頚を切り落とそうとした瞬間、箱から飛んで来た禰豆子に頭を吹き飛ばされる。
零余子はその様子を見ていた。
やっぱり強い。
禰豆子を見て零余子はそう思った。
列車の時からずっとそう感じていた。
頭を吹き飛ばされた堕姫は回復すると、蹴りに来た禰豆子の右足を切断。
鮮血が飛び散り、そして禰豆子の胴体を左腕事、切断した。
えげつない光景に零余子は目をそらす。
見たくなかった。
あまりにも惨く残酷な行い。
腰が完全に引けてしまって、その場から逃げられなかった。
「あら、あんたは・・・そうか、無惨様が言ってた裏切り者ね」
「ひっ!?」
堕姫が禰豆子の箱の近くでへっぴり腰になってる零余子を見て、帯で殺そうと飛ばす。
逃げられない零余子。
しかし、帯が零余子に届くことはなかった。
何故なら、回復した禰豆子が帯を掴んでいたからだ。
しかも姿がかなり変わっていた。
口枷が取れて、身長も伸び、何よりの特徴が角と体に浮かび上がってる文様が不気味だった。
「禰、禰豆子?」
禰豆子は零余子を見ない。
そのまま堕姫に向かって攻撃する。
また足が切断されかけるが瞬時に回復してその足で堕姫の背中を刺して圧倒していたが、“怪物“にしか見えなかった。
堕姫も負けずに攻撃しまくる。
今は何とか圧倒出来てるが、上弦はそんなに甘くないのは零余子だって知っている。
それに禰豆子もこれ以上強くなってしまったら、本当の“怪物“になってしまう。
(どうしよう!?このままじゃ禰豆子が怪物に!)
何とかしようと考えるが、零余子は強くない。
弱い。
自他共に認めるほどに弱い!
その事実がその足を止める。
戦っても勝てない。
負けるだけ。
足手まとい。
生き長られてる命を粗末に出来ない。
泥を啜ってでも生き残りたい。
体を売ってそれで痛め付けられても生き残りたい。
死にたくない。
そんな事が頭を駆け巡る。
しかし、それと同時にとある事も駆け巡った。
列車で轆轤が助けてくれた事、一緒に旅した事、禰豆子と善逸が守ってくれた事、そして禰豆子と友達になった事。
1人だけでは絶対に今まで生きれなかった。
轆轤が助けてくれなければ無惨に殺されてた。
一緒に旅してくれなければ心細くて辛かった。
善逸と禰豆子が助けてくれなければ死んでいた。
禰豆子がいなければ“遊ぶ約束“なんて出来なかった。
その事が駆け巡ると零余子は飛び出していた。
先には堕姫が禰豆子に反撃して全身をバラバラにしようと帯を振るう。
禰豆子も耐えるように構えるが零余子にはそれが耐えられる物ではないとアギトの超能力でわかった。
あれから、守るには滅する程の強力な光しかない。
(力が無くても、弱くても、友達1人守れないなら、“生きる意味“がない!)
その決意にアギトの力が反応し零余子にベルトを与える。
「ウォォォォォォォ!!!」
叫びながら、向かっていき、光を放ちながら体が徐々にアギトの姿になり、そして禰豆子に向かってきた帯を変身の光で消滅させる。
その光で堕姫は勿論、禰豆子も火傷を負ってしまう。
アギトになった零余子は禰豆子の方を見る。
禰豆子は自身を攻撃した零余子を敵と思い、攻撃する。
獣のように怯えて攻撃する。
得意の蹴りではなく爪で、蹴りではないのはまだ彼女の中にある理性が零余子を友達として認識してるからであるが、このままだといつそれが無くなるのか分からない。
禰豆子の攻撃に零余子は火花を散らしながらも禰豆子に近づき抱き締めた。
禰豆子の血鬼術の爆血で2人は炎に包まれる。
アギトである零余子には暖かく、禰豆子には自身の血鬼術な為、効かなかった。
零余子のオルタリングが光る。
そして2人ともまとめて光に包まれる。
鬼に取って禰豆子に取っても猛毒でしかないアギトの光。しかし、友達を助けたいと言う零余子の意志が自身のアギトの力を“進化“させる。
その光は鬼を人間に戻すことも出来なければ、鬼を殺す事も出来ない。
その光はせいぜい鬼の理性を呼び戻すしか出来ない。
それは鋼鉄の精神と呼ぶに相応しい強靭な禰豆子の精神を鬼にさせないのにうってつけの能力だった。
禰豆子はその優しい光に包まれて静かに寝た。
明悟や轆轤の光に比べて遥かに“弱く優しい光“。それはたった1人の友達を助ける為に進化した零余子の力だった。
グランドフォームから姿は変わってない。フレイムやストームやアクアやサクスムのような特化的な能力でなく、零余子だけのグランドだけの力。
「あんた何者よ!?そこを退きなさいよ、その雑魚鬼を殺すんだから!!」
堕姫の言葉に零余子は勇気を出して堕姫と向き合う。
「私の友達に手を出すな、女狐!」
禰豆子を守る為に零余子は堕姫と戦う。
そこには以前のように怯えていた彼女は居なかった。
●●●
一方、その頃。
1人離れた明悟は新しく現れた十二鬼月と対面した。
そいつは、以前にボコボコにされた童磨であるが、それまでと変わってあるものを身に付けていた。
明悟がカナエに渡した“蝶のペンダント“を身に付けていた。
「お前、それを何処で!?」
激昂する明悟。
普段とは明らかに違い、明確な敵視を童磨に向けていた。
「これかい?俺が唯一食べれなかった女性の柱の物でねぇ。いやぁ、食べたかったよ。彼女とそしてお腹の中にいた子供は・・・きっと美味しかっただろうなぁ」
明悟はセイバーとハルバートを持って斬りかかるがそれを童磨は余裕で受け止める。
「どうしたんだい?・・・もしかして君の奥さんだったかな?」
「黙れ!」
「図星みたいだね。良かったよ、だってこれのお陰で俺はまた君に会えた!君と戦って今までにない初めての感情が出たんだ!君に会いたかった君に会いたかった君に会いたかった君に会いたかった君に会いたかった君に会いたかった君に会いたかった・・・それがたかがこんな事で会えるなんて思いもしなかった!」
常軌を逸した執着を見せてカナエと子供を殺した事をこんな事扱いする童磨に明悟は攻撃を何回もするが、童磨はかなり余裕で受け流していた。
明悟はこのままでは埒が明かないのを感じて、一先ず離れて体勢を立て直す。
童磨はそれを分かってて見逃していた。
「もっとだ、もっと俺を“笑顔“にしてくれ、あの刹那の快感をもっとくれ!」
「お前を殺す・・・カナエの敵だ」
怒りの明悟の言葉に童磨は頚を傾げる。
「おいおい、こんな事扱いして怒ってるのかい?まぁ分かるよ、けど殺しじゃないよ、俺のは全て救済だ・・・それに彼女を殺したのは“君“じゃないか」
「何?」
今、胡蝶カナエ死亡の真実が明らかになる。
零余子、遂に変身!
と言うわけで第3のライダーは零余子です。
いや、多分殆どの読者の皆様が予想してたと思いますが・・・これ以上アギトを増やす気はありません。3人もしくは4人のライダー=アギトと認識してるのでやる気が欠片もございません。
あくまでも仮面ライダーアギトはこれ以上出す気はございませんので悪しからず。
零余子と禰豆子の関係はまだまだ考えてますので楽しみにしてください。
そして童磨襲来です。
感情を全く持たない怪物として描かれた童磨が執着心と快感を得たけど、これ大丈夫なのかなと思いながらやります。
・・・かなりの変態キャラになりそう。
そして次回はカナエ死亡の秘密が明らかになります。
今まで引っ張りすぎたせいか期待されてる方もいると思いますが、次回解き明かされた真実に肩透かしを喰らうかも知れません。
批判感想質問は気軽に送って下さい!
励ましになります。
またメッセージボックスの方でも受け付けてますので!
本当は吉原編が終わってからと思いましたがやりたくなったのでやります。
予告2
もしも、死んだ愛する人が甦ったら貴方はどうしますか?
「久しぶりですね。明悟さん」
「そんな何で!?」
甦った胡蝶カナエが鬼殺隊を襲う。
「そんな姉さんは死んだのよ!」
そして現れる異次元の仮面ライダー。
「君は?」
「俺は門矢士・・・世界の破壊者だ。俺はとある2人を追ってる。地獄から甦った怪物だ」
そして彼らの前に史上最悪最凶の仮面ライダーが現れた!
「ここが祭りの場所か?」
最凶ライダーの前に絶対絶命のピンチ。
「どうして、人なのに人を殺すんだ!」
「なんか理由が必要なのか?」
何故彼らは現れたのかそして甦ったカナエは何故襲うのか、戦いは鬼をも捲き込む激戦へ。
「貴様ら、一体何者だ!?」
「通りすがりの仮面ライダーだ!」
「なら俺は、アギト。仮面ライダーアギトだ!」
仮面ライダーアギト&ディケイド 大正ビギンズ
「君を愛してる。だから君を止める!」
刀を交わらせる明悟とカナエ。
この2人の結末をみよ!
近日本格始動!