鬼滅の刃~太陽の化身~   作:怪獣馬鹿

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サンバガラス様とコラボが決定いたしましたが、その話は12月頃になりそうなので今回はまだ幕間とさせていただきます。

かなり短いのでご注意下さい。


幕間 『超おままごと』の裏

栗花落カナヲには実はしのぶがマジで頭を悩ませてる趣味が1つある。

 

それはひなき達の『超おままごと』を楽しむと云う趣味である。元々、悲惨な生活で姉らである胡蝶姉妹に助けられた過去を持つカナヲは最近まで自分の意志を全く出さなかったが炭治郎のお陰で多少は出せるようになった。天元にアオイが連れていかれそうになっても真正面から反抗する事が出来たし、色々と変わりつつある。

そんな中で新しく出来た趣味が『超おままごと』の鑑賞である。元々はしのぶが1度やってボロボロにやつれたので蝶屋敷の皆と一緒に明悟から本を貸して貰って読んだのだが、アオイ達には“少々“刺激が強すぎたのか大変大不評であったが、本以上の過去を持つカナヲには完全に絵空事であり、純粋に楽しんでいた。

 

それどころか、ファンとして好きと公言し、ファン倶楽部の会員第2号の肩書きを持っている。

因みに第1号は義勇だ。

 

しのぶに取ってみれば悪夢であり、そんな本を貸して尚且つ、元凶である明悟にはもう既にスープレックスを初めとした技を浴びせてボコボコにしたがカナヲにとっては初めて自分の意思で“好きだ“と言った物であり、禁書にする事も出来ずに頭を悩ましている。

 

流石にカナヲもしのぶが不機嫌な時には読むつもりは無いので、修行と任務を終わらせて尚且つ1人の時に黙って隠れて読むと云う背徳的な読み方をしており、口には出してないがしのぶにしてみれば余計に頭を悩ます事でしかない。

 

 

 

 

 

 

で、そんな彼女が今何をしてるかと云うと、本をしのぶの目から隠す為に移動しているのだ。

ここ数日、アホの柱2人がしのぶをカンカンに怒らせて今のしのぶは不機嫌の極みにいるのでカナヲも絶対に読むつもりはなかったが、万が一にも見つかったら、絶対に燃やされると思ったのでカナヲは全ての本を包みに入れてどこかに隠そうとしていた。

しかし、この蝶屋敷であまり使ってない所と言ってもそんなに無いので、困り果てて縁側で休むカナヲ。

 

「(・・・どうしよう・・・師範に見つかったら・・・燃やされる・・・)」

 

本を抱き締めるカナヲ。

そんなカナヲの所に頭に花冠をかけた禰豆子と零余子がやってくる。

 

「あれ?あんた・・・・確か・・・」

 

「あ・・・女善逸」

 

「何それ?」

 

「うるさいから」

 

「・・・まぁ良いや・・・何してんの?」

 

尋ねてくるが言わないカナヲ。

あまり仲良くするのもあれな上にやろうとしてる事が本を隠す事だと云うのも恥ずかしくて言えなかった。

 

「な・・に・・してるの?」

 

たどたどしい言葉使いで禰豆子がカナヲに聞く。

カナヲは悪影響を与えない為に笑顔を向けるだけにした。

首を傾げる禰豆子。

 

「あんた、名前は?」

 

「栗花落カナヲ」

 

「カナヲって呼んでも良い?」

 

「・・・別に良いよ」

 

「ねぇ、カナヲは知ってるの?噂の地獄遊び」

 

「???」

 

「いや、ここ最近噂になってて、いわく柱でも叫びヘロヘロになるほど苦しむ遊びってなんか知らない?」

 

「(たぶんあれだ)・・・知らない?」

 

「そう・・・明悟とか炭治郎とかに聞いても顔を青くして頑なに教えてくれない処か・・・凄く嫌がってたし・・・」

 

「・・・嫌がってる・・・」

 

「うん、だから何なのか知りたいんだけどなぁ」

 

「(嫌がってる・・・炭治郎が嫌がってる・・・)」

 

「い・・・や・・・がってたねぇ」

 

禰豆子もそう言うと零余子と共にまた2人は遊びに行った。

 

 

 

 

●●●

零余子からの暴露にカナヲはますます隠そうと躍起になっていた。

 

「(・・・炭治郎は嫌がってる・・・炭治郎は嫌がってる・・・もしも、バレたら・・・)」

 

 

以下妄想

 

「え!?カナヲってこういうのが好きなの!?」

 

「炭治郎・・・これには・・・」

 

「ごめん、俺・・・それだけは無理なんだ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「(炭治郎が離れる!?・・・それは嫌だ・・・)」

 

大変、妄想逞しいが、炭治郎ならそう云う所を含めて好きになると思うがカナヲにはまだわからなかった。

 

「そう言えば、お前って好きな人誰?」

 

突然、耳に入った言葉。

部屋を見るとそこは明悟達の病室だった。

こっそり、中を見ると明悟とまだ寝てる轆轤そして禰豆子といちゃついてる零余子がいた。

 

「なんで?」

 

「いや、この前の鉱山の時に俺は好みじゃないって言ってたじゃん。なら好みは誰?」

 

「教えるわけないでしょ!」

 

「炭治郎君?」

 

「違うわよ・・・ってか何で炭治郎なの?」

 

「仲は悪くないでしょ?」

 

「嫌よ、あんな石頭。私は包括的な人が好き」

 

「・・・・炭治郎君は包括的じゃない?」

 

「いや、そうだけどさぁ・・・」

 

この後の会話はカナヲの耳には入って来なかった。

ショックを受けたのかフラフラとした足取りで歩くカナヲ。

 

「(・・・もしも、炭治郎が好きだったら・・・)」

 

 

 

 

 

以下妄想

 

「カナヲ、俺達、結婚する事になったんだ」

 

炭治郎の隣には白無垢の零余子がいる。

 

「・・・炭治郎、おめでとう・・・」

 

「カナヲも幸せに!友人として幸せを願ってるよ!」

 

「じゃあね、カナヲはその本が好きな人と一緒になれると良いね!」

 

零余子が嫌みっぽく言い、炭治郎は零余子と一緒にカナヲから離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

「(いや!そんなの・・・嫌だ!)」

 

自分の意思がなかった時とは違ってかなり自分の意思を出すカナヲ。

断っておくが、炭治郎と零余子がそう言う展開になるのは2人の性格を考えると絶対に天地がひっくり返ってもあり得ないが、カナヲにはまだそれが分かるほど零余子の性格を知らなかった。

 

「(絶対にバレちゃダメ!)」

 

ますます、決意を固めるカナヲ。だが何処にも隠せない状況なので悩む。

 

「(そうだ!)」

 

カナヲはとある事を思い出したので、急いで戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?これを俺に返すって?」

 

「・・・・」

 

笑顔のカナヲは明悟の病室に戻って零余子と禰豆子が出ているのを確認してから、明悟に本を渡す。

元々は明悟の所有物で借りてただけなので返すのだ。

欲しければまた理由を言って1冊だけ借りてずっと持ってる方が良いと判断したのだ。

 

「いや、でも、これ・・・・もう写してるから要らないんだけど・・・」

 

「もう全部、読んだから」

 

「・・・こんなキツいのを!?早!?」

 

頷くカナヲ。

明悟はカナヲの読む早さに少し引く。

 

「分かったよ・・・・楽しんだみたいだし、じゃあ持って帰るね」

 

ニコニコ顔のカナヲ。

明悟は立ち上がり、この本を家に戻しに行くために部屋から出ようとする。

そしたら、禰豆子と遊び終わった零余子が入ってきて、明悟とぶつかる。

本がばら蒔かれる。

カナヲは無視しとけば関係ないのでニコニコとしたままそれを見ていた。

 

「前見て歩きなさいよ!・・・なにこれ・・・」

 

「あぁ!?教育に悪いのに!」

 

「私は大人だ!」

 

零余子は適当に落ちてた本を1冊読む。

カナヲはさっさと帰ろうと思ったが、常人以上の視力を持つカナヲは零余子の目がキラキラしてるのを見逃さなかった。

 

「何これ!?面白い!」

 

「えぇ!?こんなキツいのを!?」

 

「面白くない?」

 

明悟にしてみれば毎回疲れるので面白いわけがなく、苦痛の元である。

首を傾げる零余子にカナヲは近づき、手を握る。

 

「え?どうしたの?」

 

「私も好き・・・」

 

「そうなの?」

 

「うん」

 

意気投合した2人は後日、また明悟が悪役の『超おままごと』を義勇と一緒に笑顔で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●

『超おままごとの製作』

 

超おままごとの脚本を作成する時のひなき達の様子を覗いて見よう。

脚本とは映画や演劇などにおいて役者に渡して動いて貰う為の設計図のような物である。

 

書き方には主に二種類あり、演繹法と帰納法に分かれる。簡単に云うと最後の結末を決めて書くか、それとも行き当たりばったりで書くかの違いであり、一概にどちらの方が良いかとかと云う話ではない。

 

そして脚本作りになると大体は帰納法で作られる。

これはまず簡単に云うと小説と違って製作期間が更に細かく決められており、脇道に反れると行き当たりばったり過ぎて話の話の筋を見失うからである。

 

と云う条件と演繹法の問題点から脚本は基本的にこの作り方で作られる。

 

『超おままごと』でも作り方はそんなに変わらないが、前と今では変わった事が1つある。

前まではひなき達が個人個人で1本作って、それを順番にやってたのだが、『戦国愛憎劇シリーズ』が終わり、変化を着けたかったので、5人で1つの脚本を作るとなったのだが、

 

「だから、そこは奥方をドン底に落とさないとダメ!」

 

「いいや!絶対に亭主をドン底に!」

 

「ここまで来ると結末を変えるのは?」

 

「ダメです。話が散らかりますし、何よりも時間が無いです」

 

「奥方や亭主の場面も大事だけど、他の人物の描写もおざなりになるよ」

 

こんな風に大揉めになりやすい。

こだわりたい性格の5人なので絶対に互いに譲る気がないのと5人にしてみれば大好きな明悟と遊ぶ貴重な機会なのでどうせなら自分好みの作品にしたいのである。

 

因みに脚本にもこの5人の個性が出ていて、

 

ひなきは『最終的に全滅』

 

にちかは『善良な人間は救われる』

 

くいなは『生きてる方が地獄』

 

かなたは『一見幸せそうに見えて地獄』

 

輝利哉は『悪党だけが天国』

 

と云う風に作風が別れてる。

 

そしてこの子達が言い争うと終わりが見えて来なくなるので、最終的に・・・

 

「ではくじを引いて」

 

くじ引きになる。

勿論、ただのくじ引きではない。

 

「「「「「はい」」」」」

 

チーム分け

ひなきとにちか

 

くいなと輝利哉

 

かなた

 

と、まず分かれる。

次にその場面を各々書いてきて、良い方をかなたが審査すると云う状況になる。

5人で書くようになってから、子供達はほぼ毎回この方法を取るようになった。

 

そして1週間かけて第1稿を作り、後は明悟が暇になるまでひたすら手直しである。

 

5人が各々書いてた時も選ばれた本も毎回手直ししており、これまでの手直しの最高記録は『戦国愛憎劇 第45幕 純愛』の200回である。

 

こうして子供達の純粋な気持ちが詰め込まれた不純な物語が明悟達の精神をすり減らして、一部のファンを熱狂させるのである。

 

 

 




と云うわけで今回は超おままごとの裏側を書いて見ました。

カナヲファンの皆様、申し訳ありませんでした!


次回はちょっとシリアスな話にします。
元々は書く気が全くなかった明悟の記憶喪失そのものの話です。
ここ2、3話と温度差が激しくなると思いますが頑張ります!
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