キャラ崩壊度は過去最高レベルですのでご注意を
もしも全てが違ったらどうなった?
例えばカナエは鉱山の後も生きて明悟も最終決戦の後、生きていたならどんな生活をしていたのだろうか?
○○○
明悟の妻、カナエの朝は早い。
朝早くに起きて、顔を洗い、着替えて家族の朝食の準備の為に井戸から水を汲んできて米を洗う。
洗い終わると釜戸で炊き上げ、その間にたくわんを切って梅干しも出し、干物を焼く。
良い匂いが台所に満ちてると誰かが起きてくる音が聴こえてきた。足音がゆっくりと近づいて行き、台所の扉を開く。
「相変わらず早いね」
それは明悟だった。戦いが終わり、鬼殺の服ではなく寝間着用の浴衣を着ていたが寝起きだった為に着崩れていた。
「おはよう、もうまた着崩れてますよ」
「あぁ、ごめん」
明悟はカナエに言われて気付いたのか気崩れていた服を正そうとするが少しもたつく。カナエは調理を止めて明悟の前に行き、服を正してあげる。すると明悟はカナエを突然抱きしめた。
「きゃ、ちょっとあなた!」
寝惚けてるのかそれともわざとやってるのか明悟は抱きしめたままカナエの近くで鼻を鳴らし始めた。カナエは流石に恥ずかしくなり明悟の両頬を引っ張る。
「い、痛い」
「ならやめて!」
「はい」
「全く、いつもそうなんだから」
「君だって昨日の夜に俺に抱き着いて暖かいって」
明悟の指摘にカナエが顔を真っ赤にする。
恥ずかしくて表立って出来ないので寝てる時に明悟の寝顔を見てやるのがカナエの日課だったがそれが知られていたとなればもう色々と恥ずかしくて出来ない。
「起きてたの?」
「うん」
「〜〜〜恥ずかしい〜」
「可愛らしくて良いと思うけどね」
「知りません!」
そのまま明悟から顔を背けるカナエ。明悟はそんなカナエの肩を揉み始める。
「ごめんごめん、いつまで頑張ってて辛そうに思えたからちょっとね」
「確かに辛くないとは言いませんが、大丈夫ですよ!だって貴方が近くに居るんですもの」
「カナエ・・・」
笑顔を明悟に向けるカナエ。明悟も微笑み返す。感極まった2人はそのまま顔を近づけて・・・
「何やってんの?」
「「だァァァァ!」」
突然来た声に驚き、そのままデコ同士をぶつけた。頭を抑えて座り込む2人は声を出した元を見る。
出したのは少年だった。
ただの少年ではない。明悟とカナエの息子、津上真司だ。5歳だ。
「・・・まだ眠いからごゆっくり〜」
「そんな事、どこで覚えたの!?」
非常にませた事を言って去ろうとする真司にカナエが声を出す。真司はあくびをしながら明を指差した。
「父ちゃんから」
「あなた!!」
「俺、教えてない!」
カナエは明悟の腕を極める。
明悟はそのまま離そうともがくが生身ならカナエの方が強いので離せなかった。
「母ちゃん、お腹すいた」
「待ってて、今作ってるから」
カナエは明悟を放すと台所で再び朝食を作り始める。腕を極められてた明悟は腕を抑えて蹲ってた。
「父ちゃん、生きてる?」
「生きてるけど痛い。さっきの言葉、誰に教えてもらったの?」
「父ちゃんの“手下の輝利哉兄ちゃん”から」
「あのガキ!!」
明悟は抑えながら余計な一言を教えた輝利哉に対して沸々と怒りが出てきた。
「ほら、邪魔だからさっさと顔を洗ってきて」
カナエは何時までも台所にいる明悟と真司の2人にそう言って追い出した。結婚して子供が生まれてから妙に自分に対して当たりがキツくなったと多少は思いながらも明悟は真司を連れて井戸に行く。
「ほら、顔を洗いなさい」
「えぇ~、オラの綺麗な顔が削ぎ落とされるからやだ」
「綺麗な顔をより綺麗にする為にやるんだ」
明悟はそう言ってさっさと先に洗うが何時までも洗わない真司に業を煮やして担ぎ、無理矢理洗って顔を拭く。
「もうちょっと丁寧にしてよね」
「なら自分で洗え!」
どこまでもマイペースな真司にマイペースな筈の明悟すら振り回される。家族の記憶が無い明悟には毎日が新しく良い体験であると思ってるが疲れるのが難点だった。
「父ちゃん」
「なんだよ・・・ギャャャャャャ!!!」
明悟が真司の方を向くとそこには巨大なゴキブリがいた。そしてそのゴキブリが立ち上がるがそれは巨大ゴキブリではなく真司がゴキブリの着ぐるみを着ていただけだった。
鬼との過酷な日々を過ごしていた明悟は久しぶりに悲鳴を上げてすっ転んだ。
「よ」
「よ、じゃない!なんて物を作ってんだ!!」
「前に母ちゃんに見せたら、お尻叩かれた」
「ならやめろ!もうちょっと違うのを着ろ!やるんだったら!」
「例えば?」
「狼とか猫とか色々あるだろ」
「オラそんな在り来りな物に興味ない〜」
「せめてゴキブリは止めなさい、心臓に悪いから」
「ほーい」
明悟がそう言うと真司は縁側に座って明悟が片付けるのを待った。
○○○
カナエは朝食を今の卓袱台の上に置いてまだ来ない2人を予防と窓を開けるとそこには大ミノムシがいた。
「でぇぇぇ!!?」
驚いたカナエは引いて倒れかけるもなんとかそのまま転ばずに済んだ。カナエはかの大ミノムシの正体が一発でわかった。真司である。
「真司!!またそんな事やって!ミノムシごっこは禁止したでしょ!」
「ただのミノムシごっこじゃないもん」
ミノムシがモゾモゾ蠢くとヒビ割れ、そして中から蛾の羽を付けた真司が出てきた。
「ミノムシから蛾になるごっこだもん!」
真司はそのまま綺麗に地面に脚と手をつけて怪我なく着地した。予想外の行動にカナエは驚きが一周回って手を叩く。
「おぉ、すごい!・・・って手をもう一度洗って来なさい!」
「えぇ~」
「えぇ〜じゃない!汚いでしょ!」
カナエに言われた真司は渋々ともう1度手を洗いに行った。明悟が厠から出て来て2人とも居間の卓袱台につく。真司は綺麗に洗ってきた手をカナエに見せてた。カナエは真司のそういう所に愛おしさを感じで笑い、明悟も心から穏やかな気分に溢れてた。
「「「いただきます」」」
3人はそんな幸せ気分に浸りながら朝食を食べた。
○○○
朝食が終わると3人は食器を片付ける。家事はだいたい平日の時は明悟は仕事に行くのでカナエになる。カナエも真司が生まれるまでは仕事をしていたが辞めた。明悟は子育てでやりたい事が潰されたのではと心配したがカナエに違うと言われ、大事に子供を育てたいとカナエに怒られた。曰く私をナメるな(意訳)と言うことだ。
明悟が休日の時は明悟もカナエを休ませようと色々と頑張る。朝食は今日はカナエだが晩飯は明悟の担当である。そして今日の食器洗いも明悟だ。
カナエもその間に色々とやって真司が昼寝をする。
そんなこんなで3時間ぐらいが経って漸く一息付ける2人。
2人でゆっくりと茶菓子を食べてるとぐっすり寝ていた真司が起きて3人でほのぼのする。
「ごめんくださーい」
玄関から声が聞こえてきた。
明悟とカナエには久しぶりの声で真司にはあまり聞き覚えの無い声だった。
「オラが行く〜」
興味が出たのか真司が率先と玄関に行って扉を開けると前に居たのはしのぶだった。
鬼との激戦が終わり、藤の毒で死にかけていたしのぶだったがドイツで治療も兼ねた医療留学を終えて無事に完全回復した。代償で以前ほど体力は無くなったがそれでもあまり問題は無かった。
「久しぶりね真司」
笑顔を真司に向けるしのぶだが真司は扉に体を隠しながら見た。
「あんた誰?」
しのぶは去年どころか結構会ってるはずなのに忘れてる真司に脱力してしまうがまだ笑顔を向ける。
「お母さんの妹のしのぶ!この前も会ったでしょ」
「おぉ、オラの叔母さんで婚期がそろそろ永遠に来ないって言われてるしのぶおばさん!お久しぶりです」
しのぶは挑発してくる真司の前にかがみ込み、真司の両頬を引っ張る。
「婚期と年齢で人をおちょくるのは危ないですよ〜」
笑顔のまま言ってるのが更に不気味だった。
そんな一悶着があったがしのぶはそのまま卓袱台について茶を飲む。
「それで今日はどうしたの?」
「どうしたの?じゃなくて・・・忘れたの?」
「今日、なんかあったっけ?」
「皆で餅つきをする約束じゃない?」
「年末までまだ半年もあるのに?」
「しのぶ、気が早いわね」
何処までもマイペースにボケ続ける津上一家。
しのぶは勝手に餅つきの約束をされてるのに遂に声を荒げる。
「違います!!押入れの整理の約束!・・・この前、姉さんが押入れが酷いって行ってたから片付けに来たの!姉さん達だけだと大変だと思って!」
そう言われると納得したのか明悟とカナエの2人は相槌をするがしのぶはいつもの2人に対して早速疲れていた。
疲れながらもしのぶはその問題の押入れを見に行くと腰を抜かしてしまった。
「な、何よこれ~!!」
その押入れは中身のあまりの量に襖がギシギシと音を出して壊れる寸前だった。
「開けたら雪崩が起きるんだよなぁ」
「危なくてあまり出来なくて」
「中身はなんなのよ!」
しのぶの言葉にカナエは明悟を見て、明悟は気まずそうに目を逸らし、カナエも目を俯ける。
「本類が8割」
「すみません」
明悟は本を良く読む。買っては貯めてを繰り返すタイプであまり捨てない。下手な本屋よりも本が充実してるのにまだ本を集めるタイプだ。
そこまでならカナエが捨てれば良いのだがカナエもカナエで読む方なので2人して読みまくり一向に捨てられないのだ。
「ちょっと、本当に大事な本だけにしてよ」
「「すみません」」
こうして津上家の押入れ大片付け大作戦が始まった。
まず、しのぶは手っ取り早く押し入れの襖を開けると本当に大量の本が雪崩れを起こした。
「「うわぁ、凄い」」
「ボサッとしてないで片付ける!」
しのぶに言われて片付けを始める3人で真司も手伝うと言って手伝う物の・・・
「父ちゃん、これは?」
「あ、それは!ドイツから取り寄せた植物学の本!止めて!それ高かったんだから!」
「姉さん、これ捨てるわよ」
「止めてそれ私が人生で4番目に完走した小説なんだから!」
「父ちゃん、これいる?」
「いるよ!ドフトエフスキーだぞ!?ロシアの時に頑張って取り寄せたんだよ!?高いし面白いんだから!」
「姉さん、これ・・・・・」
「せっかく、イギリスから取り寄せた本になにするの!?」
「「これじゃ終わんないよ!!」」
全く捨てようとしない夫婦にしのぶと真司が怒るが2人は片付けるどころか本を読み始める始末だった。
呆れたしのぶは帰ろうかと思ったが、このまま散らかしてると気分が悪いので片付け始める。
すると真司がとある本をしのぶに見せてきた。
「ねぇこれも捨てる?」
「どれどれ・・・あっ!?それは!」
それはかつてしのぶが死ぬほど疲れる羽目になった超おままごとの小説版だった。あれから何年か経ち、明悟とカナエも子作りや他の事に専念しなければいけなくなったので過去の超おままごとの台本を今度は小説にしたのだ。
因みにいくつかの話は界隈でもネタになってる。人間蔑視の究極系の形として悪い意味で、
「真司、それは確実に燃やしますので」
「ほーい」
「止めてそれひなちゃん達が頑張って書いてくれたやつだよ!?燃やさないで」
「お願いしのぶ!止めてあげて!」
「姉さんはあの苦しみを知らないでしょ!」
自分を親しくしてくれてるひなき達の本なので捨てたくない明悟とカナエは交渉するもしのぶはそんな2人を睨みながら叫ぶ。
「でも私、あれ結構やってるよ」
「うそ!?」
「かなたちゃんの回限定だけどね」
そうカナエも超おままごとに関しては何回も既にやってるのだ。カナエが生きて実は耀哉に頼まれた最初の事がひなき達のこの趣味を何とかする方法だったが、ひなき達からすると更に獲物がやってきただけであるので洗礼を受けた。
それが久しぶりの単独作『大江戸夫婦』というかなた脚本の回だった。
内容は掻い摘んで云うと・・・
まず新婚の夫婦がいて仲睦まじいと近所で噂になるが実は夫の方は子供の事から好きな幼馴染がいて、その子と浮気をずっとしていた。
妻はそんな夫の浮気を知りながらも知らないふりをしようとしたが軈て我慢が出来ないようになって遂に自分も他の男と交わるがそれは近所で疎まれてる孤児の自分よりと一回り年下の男の子だった。
男の子を襲うような形で浮気した妻でそれをわざと家でやり、匂いと音を夫に突きつけるようにしたが夫は何一つ顔色を変えずに不貞を続ける。
妻は更に男の子を交わり続けると男の子が変わってくるどんどん快楽を求め、どんどん周りよりも早く大人になっていくため、粗暴になっていく。
そして遂に男の子は男になり、夫から妻を奪おうと計画を立てる。
それは夜中に忍び込んで夫を殺し、妻を誘拐する事だった。決行する時に男は夫を殺そうとするがそれを止められる。止めたのは妻だった。
男は妻に愛してるといったが妻は愛してないと言った。妻は夫にただ嫉妬して欲しいかっただけなのだ。相手は誰でも良いしどうでも良い。ただ自分は子供にすら負けるのかとより悔しさが出るように選んだのが男と云うだけだった。
打ち拉がれる男に対して今度は夫も起きて男を殺そうとする男は妻の浮気ややった理由を叫ぶが夫には何一つ響かなかった。何故ならそれは夫の理想だった。
夫がずっと浮気をして愛してる幼馴染ともくっつかずにいるのは妻と幼馴染の2人が嫉妬に塗れる程に自分を愛してくれてるかと感じる為だったのだ。
だから妻が誰と浮気しても構わない。何故ならそれは自分への愛情表現だと本気で信じてるから、夫の正気を疑うようなやり方に男は心の底から恐怖を感じた。
男は妻に助けを求めるが彼女は何もしない。何故なら男に対しては夫に嫉妬させる為の手駒以外何も価値を感じてないから。
男は妻を罵り殺してやると言った。
そんな男に夫は俺の妻に手を出すなと大声で叫んだ。それこそ近所に響くように叫んだ。そして夫は男を殺した。
後日、奉行所が詳しく事情を聴いたが夫婦はこう言った。妻を強姦しようとした悪漢を夫が身を呈して守った。こうしてこの夫婦によって人生を狂わされた少年の物語は夫婦の絆を証明する為の美談の悪役となった。
妻はまた後日、家で男と交わる。
今度こそ夫の全てを手に入れる為に・・・
これがカナエが最初にやったひなき達の超おままごとだ。かなたの『一見幸せに見えるが実は地獄』と言う彼女の作家性が色濃く出ている。
因みにカナエは妻役で明悟は夫役、そして輝利哉が男役でやって明悟はカナエにこんな趣味を受け付けてしまった元凶として捨てられるのではとビクビクしたがこの今でいうとメリーバッドエンドな結末が新鮮だったのかカナエはかなた脚本限定で参加するようになった。
明悟は捨てられなかった事を嬉しく思ったが、なんだか悲しい気持ちで溢れた。
因みにカナエのお気に入りはヤンデレな女が男を監禁して永遠に管理し続け最後は男もそれを受け入れるかなた脚本の最高傑作『円満』である。
理由は実生活で使えそうだったからだが、明悟はカナエだったら良いやと受け止めた。
完全にもう末期である。
話を戻して・・・
「そんな、一体いつの間に!」
「しのぶが任務をしてる時にね!話すと絶対に止めさせると思ったし」
「当たり前よ!あぁ、私の中の姉さんが壊れる!」
頭を抑えるしのぶ。その後、しのぶはもう片付けるのを止めて雑談と言うか以下にこの超おままごと関係のを燃やす為に明悟とカナエを言い負かそうとしていた。
既に時間が経って夜になっていた。
「やれやれ、大人は大変ですな」
真司は月を見ながら、まだやってる大人達を見て笑った。
後日、家に輝利哉達とカナヲが炭治郎と子供達を連れて来たのでカナエはノリノリでそれをやった。
明悟と炭治郎は疲れ果てたがカナエとカナヲ、そして子供達は笑っていて明悟と炭治郎は心を強く持とうと誓いあった。
「おしまい・・・んじゃ」
はい、明悟とカナエに子供が出来たらしんちゃんが出来ました。これは超おままごとをやってた時にカナエが生き残るルートも考えていた名残から来てます。
ではまた次回がありましたらやります。
読んでみたい話がありましたら受け付けますのでアンケートをやりたいと思います。
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