雷の剣士、時間も世界も超越す 作:かーねーごーん
オリキャラ紹介
歳は24歳、桑島治五郎の継子であり、師の引退後に鳴柱を引き継いだ。彼が14歳の時、彼のみが外出中に家にいた両親は鬼に殺され、妹がその光景を見てしまった事でトラウマになってしまい目が見えない状態になってしまった。駆けつけた鬼殺隊によって鬼は討伐されたが妹の目が見えるようにはならなかった。
鬼殺隊には両親を鬼に殺された恨みと怒り、妹の生活と保護をお願いするために入隊した。
藤襲山の麓から、少し離れた小屋の中でに2人の男が正座で向かい合う。姿格好はよく似た二人だが片方の男は黄色の髪がやけに目立つから気になり、片方の男は狐目が気になった。
「改めて自己紹介としましょう。先にも言いましたが私の名前は小金井 修。鳴柱を拝命しております」
「あ、と。善逸と言います」
それだけの言葉を発しただけで、しん、、とした空気が流れる。コホン、と小金井が咳払いをして善逸に言葉をかける。
「善逸さん、私は麓での隠達との会話を聞いていました。その上で貴方には幾つか聞きたい事がありますし、貴方にも聞きたい事があるでしょう。この場は人払いもしています。心置きなく聞いてください」
「ア、ハイ」
小金井は安心させるような素振りでそう口にするが、善逸は小金井が此方に対してかなり警戒している事を音と雰囲気で察していた為に割と緊張していた。
「では、最初は私からの質問です。善逸さん、今の元号は何年かと聞いていましたね?貴方はざっと見た感想になりますが二十歳かそこらのように見えます。それに隠達に対しての態度や言動から見ても教養があると感じました。それを踏まえて聞きましょう」
そこで口を止め、細めた瞼を少し開き善逸を見つめる。少しの動きも逃さないように。
「なぜ、今の元号を知らないのですか?」
善逸はゴクリと唾を飲み込む。
善逸自身、鬼殺隊で最後まで戦い抜いた一人だが柱と一対一で話す事がなかった事、話す事があってもその時には自分自身が柱だったこともあり、現状のような事にあった事が無いために余計に緊張をしていた。
「(どうする!?何て言えばいいんだよ!実は未来からきたんで分からなかったんですぅとか言うのか?アホか!頭おかしい奴に思われておしまいだろ!かと言って嘘をついたところですぐにバレそう、というか絶対バレる!俺の馬鹿!何で不用意に元号聞いてんだよ!言い訳出来ないじゃん!てかさっき二十歳そこらに見えるって言った?やっぱり若返ってんじゃねえか!くっそー!何か頭がこんがらがってきた!誰か助けてぇーー!)えーと、ですねぇ、それはーそのー…ひえ!」
答えに窮する善逸にそれを観察する小金井。しどろもどろしている善逸の横で、キン!と刀を納刀する音が響いた。
「今のは…?」
「……………」
二人は座っており、刀を腰から抜いて自身の横に置いた状態だ。もちろん、二人は刀を手にしてすらいないので、納刀する音がする筈も聞こえる筈もない。
小金井が辺りを見回すなか、善逸は音が鳴った刀をじっ…と見つめた。音が鳴ったのは自分の刀ではない、親友の刀だ。
信じろと、言われてる気がした。
「ふぅ…そうだな炭治郎。お前は情けない俺を信じてくれたもんな」
「善逸さん?」
一度、息を深く吸い込みゆっくりと吐き出す。
しっかりとした覚悟を決めた善逸の眼差しに、小金井は彼の中で何かが変わった事を察した。
「小金井さん。柱である貴方を、鬼殺隊である貴方を信じて、今から全てをお話します。貴方が今から聞く話は荒唐無稽と断じられてもおかしくない話です。ですがこれは俺が経験した全てです。それを信じられないと言うのであれば、残念ですが、どうしようも無いことです。その時は俺を見逃して下さい。俺にはやらなければならない事があります。どうしても、やらなければいけない事があるんです」
その場で頭を床につけ、土下座をする善逸。
覚悟を決めたその姿勢に、その心に小金井は迷いと疑いを覚えてしまう。
話を聞いて駄目なら見逃せと言われて、はい分かりましたと納得は出来ない。だが、彼の経験した全ては気になる。あたかも長年の経験を話す、と言っているように感じたからだ。そして善逸のやらなければいけない事とは何か?それ程の覚悟を見せる理由とは何だろうか?
「…分かりました、お話を聞きましょう。ですが、見逃すかどうかは聞いてからです。貴方がやらなければいけない事も、内容次第ですが人の為になると言うのであれば私も微力ながら力添えしましょう」
「…ありがとうございます」
小金井はとりあえずは善逸の話を聞く事にした。
人に仇なすならば、お館様を通して警察に突き出してやればいいと考えていた。
善逸も疑われている事は分かっているが話を聞いてくれるならば、とりあえずよしと考えた。
だが、小金井は知らない。これから善逸が話す内容は自身の度肝を抜く事になる上に、とても自分だけで処理出来る問題では無いことを。
「小金井さん、話す前にお聞きしたい事があります。これを聞かないとそもそもの話が進められないからです。教えてください。いまの元号を」
善逸も元号を聞いて驚く事になる。
鬼殺隊は歴史が長く、冨岡義勇とおぼしき子供には会ったが本人かどうかの確証が無かったので今の年代が判別出来なかったからだ。だが、あれが本当に冨岡義勇であれば、いろいろと出来る事が広がる可能性があった。
「フム…分かりました。お答えしましょう、今の元号は…」
小金井から年号を聞いた善逸は思うだろう。
もしかしたら、
最愛の人の家族を助けられるかもしれないと。
散って逝った仲間達を、多くの人達を助けられるかもしれないと。
自分の師匠が死ななくていいかもしれないと。
親友を、失わずにすむかもしれないと。
「明治、ですよ。明治40年です」
その全ての可能性が生まれた瞬間だった。
感想貰えるとにやついてしまうのと同時に誤字報告が怖い( ´-ω-)