ありふれないエアレイダーで世界最強   作:ALEX4

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地球防衛軍6が楽しみすぎる。
ハードが気になるけどPS5だったら本体買うしか選択肢はない。


第八話

「だああぁぁぁっ!何なんだよあれはっ!?」

「知るか!ヤバい時は俺が盾になるからとにかく走れっ!!」

「ハジメ、ファイト。ついでに武一も」

「俺、オマケ扱い!?って、やらせるかぁっ!」

武一がデプスクロウラーでハジメに最接近した体表が真っ白な小型の恐竜のような生物に体当たりする。

「どんだけいるんだ!?いくら武一がランチャーでミンチにしても減ってる気配がないぞ!」

「数がどんどん増えてる」

「レーダーでも数は増えてる!」

「おかしいだろ!?ってか、なんでこいつら全部頭に花咲かせてるんだ!?」

「知るか!」

「ちょっと可愛い」

「「可愛くねぇよ!?」」

必死に逃げる一同。

「ハジメ!」

「何だ!?」

「最初の1匹目の時の映像が記録されていたから見返してたんだが、その時のこと覚えてるか!?」

「ああっ!?最初の1匹目!?ってか余裕あんな!?」

ハジメは記憶を漁る。

「最初の1匹目は花なんてつけてなかった!」

「ああ、そんでもって、こんな地の底なのにあった花畑を踏んでいる!」

「寄生生物か!?どこかに本体が!?」

「わからん!ハジメ、ここからは二手に分かれるぞ!こいつらは俺が引き受ける!お前はユエと隠れられるところがあったらそこに隠れてこいつらを撒け!」

「ああ、分かった!」

ハジメは逃げる先にあった岩と岩の間に滑り込んで身を隠し、魔物の群れはデプスクロウラーを追いかけ続ける。

 

 

「ふう、行ったか・・・」

「うん、行った」

ハジメとユエがヒョコッと顔を出し、周辺の様子を伺い敵がいないことを確認すると探索を再開する。

「はむっ・・・・」

「本体がいるなら早く見つけねぇとな・・・」

ハジメは気配探知も最大に活用して探すがなかなか見つからない。

そもそも、本体がいるのかも不明だが。

「かぷっ・・・・」

「なぁ、吸血鬼のお姫様?ちょくちょく血を吸うのはやめてくれませんかねぇ?」

「不可抗力じゃ」

「嘘だ、ほとんど消耗してないだろ?」

 

 

「ぬわははははははっ!ヴェロキラプトルもどき達よこっちだ!ついておいで!」

声が聞こえ、見れば遠くの壁面をデプスクロウラーが這っていた。

「蜘蛛みたい」

「脚の数がもっと多けりゃまんま蜘蛛だな」

時々、爆音や発砲音が聞こえる。

「武一の作戦成功?」

「ああ、そうだな」

「ヴェロキ・・・なんとかって何?」

「ああ、ヴェロキラプトルか。大昔に俺のいた世界にいた生き物の名前だよ」

ハジメが周囲を見ると、岩の切れ目に植物が生い茂っている今までとは様子の違う場所を見つける。

「ハジメ、あそこ」

「ああ、怪しいな・・・気配探知には反応はないが、調べてみるか」

ハジメはそこを調べるために近付く。

「なんだ・・・?ハジメ!陽動が通用しなくなった!お前達の方に向かってるぞ!?」

デプスクロウラーから武一の拡大音声が聞こえた。

「ドンピシャか!?」

ハジメの気配探知に周囲に散らばって反応していた他の魔物の気配が接近してくるのを感じた。

周囲から次々と集まってくる魔物を無視し、一直線に岩の切れ目に向かって走る。

ハジメは切れ目を通り抜けると錬成で穴を塞ぐ。

「ふう、これでひとまずは大丈夫だろう」

「ハジメ、武一が置き去り」

「見捨ててねぇから安心しろ。ここの調査が終わったら迎えに行くさ。ついでにそろそろ降りてくれねぇか?」

「むぅ、仕方ない」

ユエはハジメの背負っている荷物入れから降りる。

「さて・・・気配探知には相変わらず反応はねぇが・・・ん?」

奥の方から緑色の光の球体が近付いてくるのに気付く。

それはあっという間にハジメ達の周囲を覆う。

「くそっ!」

錬成で地面を盛り上げ、周囲を覆い攻撃に備える。

「ユエ、本体の攻撃だ!どこにいるか分かるか!?・・・ユエ?」

ユエの返事は無く、ハジメはユエを見る。

ユエは硬直しているように立っていた。

その表情を見て、ハジメは何故か猫みたいだと思った。

そう思っていたのも束の間、ユエがハジメに向かって手を突き出す。

錬成でつくった壁が崩れ、ユエの手に魔力の塊が出来る。

「ハジメ、逃げて!」

ユエの声にハジメは我に帰り、とっさに回避行動をとる。

ユエの攻撃魔法は壁に当たる。

クルッと、ユエはハジメの方向に向き直り再び攻撃の準備に入る。

 

ぴょこんっ、と。

ユエの頭から一本の花が伸びる。

「さっきの光の球か!?くそっ、寄生されたのか!」

ユエの攻撃魔法から逃げ続けるハジメ。

「ったく、無詠唱ってのは敵に回ると厄介だな!」

ハジメは逃げ続けるが、光の球が足に当たり動きを止める。

別の光の球が頭に当たり、花粉のような物を撒き散らす。

ハジメは蹲る。

ユエの背後から奇妙な物が現れた。

二足歩行をし、体付きは人間の女性で豊満な身体付きをしている。

しかし顔は醜悪そのもので、それはユエに近付くとユエを人質にするかの様に自分の方に寄せ、ユエを操り再び攻撃をさせようとする。

「ハジメ、ごめんなさい」

自分の意思とは無関係に身体は攻撃の準備を整え、攻撃魔法の光が集まる。

ハジメは植物の魔物・・・エセアルラウネに向かってドンナーを構える。

ハジメに自身の胞子が通用しない事を悟ったのかユエをさらに自分に寄せる。

ハジメが攻撃してこないのを見たエセアルラウネはユエに攻撃させ、直撃する。

「うぐっ・・・・!」

ハジメの頭に一本の花が生える。

それを見たエセアルラウネは勝ち誇ったかのようにその醜悪な顔に笑みを浮かべる。

だが、ハジメの頭に生えた花は咲く前に枯れ落ちる。

「残念だったなぁ、魔物を喰らい続けたせいか耐性があってなぁ」

エセアルラウネは笑みから一転、憤怒にその表情を歪ませる。

「だめっ!」

ユエに攻撃を続行させ、ハジメを殺そうとする。

「ハジメ、私はいいから撃って」

「ユエ・・・?」

エセアルラウネはハジメが攻撃できないと余裕の笑みを浮かべ、奇妙な笑い声を上げる。

「ハジメ、撃って!」

ユエは目に涙を浮かべながら声を上げた。

「いいのか?マジで助かるわ!」

転がっているドンナーを拾うと躊躇なく発砲し、弾丸はユエの頭に咲いた花を貫きエセアルラウネに直撃する。

ハジメはエセアルラウネに即座に近付くと、ドンナーを突き付ける。

「いやいや、お前がそんな目すんなよ」

躊躇なく引き金を引き、エセアルラウネの頭を吹き飛ばす。

エセアルラウネは絶叫を上げながら燃え上がり、絶命する。

「ユエ、違和感とか残ってないか?」

「撃った」

「あ?撃っていいっていうから」

「躊躇わなかった」

「そりゃあ、最後には撃つつもりだったし狙い撃つ自信はあったけど」

「けど・・・・?」

「いきなり撃ったらヘソ曲げそうだし、気を使ったんだぞ」

「頭皮、削れたかも」

「どうせすぐ再生するから問題ない」

「むぅっ・・・!」

ポカポカと、子供のグルグルパンチをするユエ。

 

「と、言う事があった」

ユエから事の顛末を聞き、思わずドン引きする武一。

「ハジメ、マジ引くわー」

「しょうがないだろ、他に手はなかったし」

「せめてもう少し躊躇ってやれよ・・・。まぁ、無事で良かった。俺はもう少しこの階層でアーマー稼ぎしてデプスクロウラーの中で寝るとするわ」

武一は魔物狩りに再度向かう。

翌朝。

「ハジメ、なんかやつれてねぇか?」

「聞くな」

「ユエ、何かあったのか?」

「特にない。熟成の味、美味しかっただけ。ごちそうさま」

「ハジメ、お前まさか・・・」

「聞くな」

「言っとくが、愛子ちゃんはお前には絶対渡さないからな」

「へいへい。っていうか、そもそもお前のものでもないだろうが」

「言うな」

少し肩を落とす武一。

「ところで、ここの床に作りから見て、下の階層への階段か?」

「ああ、多分な。準備はいいか?」

「うん」

「ああ」

武一はリムペットチューンガンの起爆スイッチを押す。

岩の切れ目のむこうから爆発音がし、その直後に一際大きい爆発音がする。

「デプスクロウラーの爆破処理は終わった。行こうか」

武一の言葉を最後に次の階層へと降りてゆく。

 

 

「次で奈落の底から100階層目か」

ハジメが地図を書きこみながら呟く。

階段を降り終え、通路になっても岩を切ったようなところがありどこか人の手が加えられている気がする。

通路は狭く、デプスクロウラーでは通れないために武一も100階層目は歩き続けている。

しばらく歩き続けると、装飾の施された扉があった。

一行は覚悟を決め、扉を潜る。

 

 




ありふれ二期の情報が欲しい。

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