HPに極振りの吟遊詩人になったら、別ゲーになりました。   作:涙姫

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楽しんでいただければ幸いです。


HP極振りのはじまり

それはあるお日柄もよいある日のことでした。

 

 

 

 

とある街の一軒家の一室

 

 

大人しい見た目の中にも可愛さが混じった普通の部屋_

 

__ではなく、所々に万人受けや女子向けのグッズやたくさんの本が混じる部屋

 

 

 

 

「ふへへ…」

 

 

 

 

そんな部屋の中で過ごす少女

 

藍坂(あいさか) 十和(とわ)

 

言わずもがな、この小説の主人公である。

 

 

 

その容姿は髪はロングでふわふわとしたクセ毛の茶髪に、頭の上で1本のアホ毛が揺れている。 

 

瞳は右目は青、左目は黒。 

虹彩異色症(こうさいいしょくしょう)、別名オッドアイの少女なのだ。

オッドアイと聞くと「目が悪い」などの異常がある場合もあるが、彼女の場合はただ遺伝によって右を母親、左を父親の瞳の色を持って生まれただけである。

 

 

ここまでの容姿に身にまとうのが可愛らしい洋服なら、きっと誰も放っておかないだろう。

だが残念ながら彼女のまとうのは、ジャージにTシャツ、その上に彼女が好きなキャラクターのパーカーである。

ついでに言うと、ブルーライトカットの黒縁メガネも装着済みである。

 

 

 

 

ピロリロリン♪

 

 

「………ほへ?誰だろ?」

 

 

 

この1本の電話から物語は始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーっと…あ、お兄ちゃんだ」

 

彼女の言うお兄ちゃんは少し年上の従兄のことである。

 

「もっしもし~?」

 

『お、十和か?』 

 

「うん、十和だよ~?いきなり電話なんて珍しいね、どうかしたの?」 

 

『この間お前 VRMMO*1向けのハード*2とゲーム買おうと思ってるんだけど、何かおすすめ知ってる~? って言ってただろ?』

 

(そういえばお兄ちゃんにはそんな話、お正月にしたっけ…)

「あ~言ったかも?それがどうかした?」

 

『俺がβテスト*3の頃からやってたゲームあってな、なかなか面白かったからお前にも勧めようと思ってな。』

 

「へ~!なんてゲーム?」

 

『《New World Online》っていうんだが知ってるか?』

 

「あ、聞いたことあるかも!そんなに面白かったんだ?」

 

『まぁな。やってみる価値はあると思うぞ。』

 

「お~!やってみる~!……あ、ポチっとかなきゃ。おすすめのハード教えて~」

 

『その必要はないぞ?』

 

「へ?なにゆえ?」

 

『それは_』

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

『__もう送ったからだ。多分今届いたぞ?』

 

「わお…なんてタイミング。あ、お金どうしたらいい?」

 

『別にいいって、俺からのプレゼントだ。』

 

「マジですかい?!え、流石に悪いって!」

 

『俺が勝手にやったことだから気にすんなって。気に入らなかったら返してくれればいいしな。』

 

「なんと…お兄ちゃんありがとう!」 

 

『じゃあ、今度はゲームの中でな。』

 

「うん!またね~」

 

 

 

 

ピッ

 

 

 

 

「十和ー、何か届いてるよー?」 

 

「は~い!」

 

 

 

 

「送られちゃったら、やるしかないよね~!」

 

 

 

ということで藍坂 十和、VRMMO《New World Online》はじめようと思います!

*1
仮想現実大規模多人数オンライン(Virtual Reality Massively Multiplayer Online)の略称。

*2
ハードウェアの略称。ここでの意味はゲームをプレイするための機械。

*3
開発中のベータ版製品を調整する目的で実施されるテストのうち、特定の団体やユーザーに限って提供され、試用してもらうテストのこと。




なお、この従兄のお兄さん、リアルでの名前を出す予定はございません()
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