HPに極振りの吟遊詩人になったら、別ゲーになりました。   作:涙姫

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今月より更新が3日に1回になります。
(これはエイプリルフールではありません)


HP極振りとイベント中間地点

「ふぅ…やっぱり演奏楽しい!」

 

近くに現れたプレイヤーを一掃して、落ち着いて【旋律のヘッドホン】を外し、一息つく。

 

 

『がお~!』

 

「あ!ドラぞうだ!」

 

『さぁ、残りは1時間!』

(もう2時間たっちゃったんだ…)

 

『現在1位はペインさん!2位はドレッドさん!3位は同率でメイプルさん、エテルノさんどら~!

これからは上位4名を倒した際、得点の3割が譲渡されるよ。

4人の位置はマップに表示されるどら!』

 

「1位のペインさんって、最高レベルの人じゃ!さすがだな…!

ドレッドさんもなかなかのプレイヤーって聞いたことある。

で、同率のメイプルさん……メイプルさん!?初日にあったあの初心者さん!?

ひぇ…まさかそんなに、すごいプレイヤーさんだったんだ!

アドバイスなんておこがましかったかもな…

…………?いま同率でエテルノさんって言った?

え、私同率3位なの!?え、どうしよ!

しかも、マップに表示ってことは__」

 

「見つけたぜ!」

 

「!!」

 

「俺がもらった~!」「俺が先だ!」「私のものよ!」

 

「これ、休憩終わりかな?」

 

 

「それどころか、お前の終わりだよっ!」

 

そう言ってコッソリと近づいていた、大剣使いが剣を振り下ろす

 

(これ…避けれない…!)

「【魅惑の旋律】!」

 

【魅惑の旋律】を発動させ、相手のAGIを遅くし何とかかすり傷で済んだ。

 

「おにいさん、いったいんだけど…!

しかも今回できるだけ受けるダメージ0でいたかったのにな~!」

 

「は?なんで耐えて…!大体のやつはこれで死ぬのに!!

特に楽器使いなんてもってのほかだろ!」

 

そう文句を言いながら【旋律のヘッドホン】を装着し、【独奏夜想曲】を発動させる。

 

「こうなれば全力で魅せようか…!【開演】!」

 

「!?始まったか…!!」

 

 

 

~♪~♪

 

(私がついさっきダメージを受けたから、現状維持できても同率で入れる可能性はないかもしれない、なら…!)

 

そうして紡ぎだしたのは怪しげなメロディー。

 

「何が始まったんだよwこんなのまだ倒せなくはな__」

「いや!この曲は!」

 

「『ようこそ!ワタシの音楽工場へへへへへへへへへへへへへへ』」

 

「「Sadistic.Music∞Factory」だ!!!」

 

 

「ここに貴方達を連れてきたのは他でもない

ワタシに新鮮な「音楽」を絶え間なく届けて欲しい

幾千幾万の歌を消費して 摂取して

この体躯(からだ)を保つために ずっとずっとたくさんの人にそばにいてほしい」

 

放つ言葉の1つ1つのスピードに【調魔楽聖】をのせ、【詠唱水晶】を使って攻撃を繰り返す。

そして音楽を紡ぎながら猛スピードで移動していく。

 

(多分これじゃまだまだ足りない。

現状維持できても、ダメージを受けてるから同率は狙えないかもしれない

なら、今まで動かなかったけど、移動しながら他の人も一気に倒していくしかない…!)

 

「一気に攻撃のスピードが上がった!?」

「あんなの無理だって…!」

「あれのどこが倒せそうな楽器使いだよっ!」

グサッグサッグサッ

 

「だから とっととワタシに音楽(たべもの)を作ってください 作りやがれ さあ

きっともっとずっと かわいい笑顔でせがめる自信があります!

『こら!そこ!手を休めるんじゃない!見ていないとでも思ったのか?

次に手を抜いたら 生きてここを出られなくなるから そのつもりで……ね?』」

 

「ひっ!無理絶対逃げなきゃ__」

逃げようとするプレイヤーはもちろん現れる。

しかし、そんなことをしようとしたプレイヤーは歌詞のごとく_

グサッ

__消されていった。

 

「逃げようとしたって無駄なこと そんなことわかりきってるでしょ

どこまでも どこまでも 追いかけて 追い詰めて 甚振り捕まえ

「ワタシ」という大きな枷を一生背負ってもらうからね

死ぬまで満たされない苦しみを共にしよう?」

 

隠れて難を逃れようとするプレイヤーもいたが【独奏夜想曲】の状況判断機能により、隠れても意味がなかった。

「ぎゃぁああああ」

「なんで隠れてたのにバレてんだよっ!」

 

「食べても食べてもお腹が減るの 貴方達にはわからないでしょうけど

どんなに言葉を紡いだところで 糧になるものが何一つ無い

食べても食べてもお腹が減るの 貴方達にはわからないでしょうけど

常時アグレシヴ焦燥感 お願い これ以上 怒らせないで」

 

(多分まだ足りない。

こうなったら同位か上位のプレイヤーを狙うか…!

メイプルさんはさっきマップを見た時に狙えない位置にいたから無理。なら誰を狙うべきだ…)

「『命知らずな脱走者だこと。一体どこにいったのー?』

「あんなのと戦ってたまるかよ~!!!!」

「『みーつけたー』」

グサッ

 

「決して拭いきれない すべて無へと還る恐怖

死とは無縁なはずなのに 常によぎる最期の時

音が途絶えそのまま 過去に置き去りにされると

思うだけでヒステリック 思考回路軋み疼き」

 

(ペインさんは狙えなくない位置にはいたけど、まずレベル差とかも考えて却下。)

 

「仮初の物語を 浴びるほど飲み込み噛み砕き

つぎはぎだらけの音楽(ものがたり)で出来てる(こころ)に怒りを覚え

蒙昧な迷事を 大量に吐き戻しぶちまけ

永劫誰でもない何モノでもない虚無の衝動が「飢え」へと変わる

 

(そして、一番近いのはドレッドさん。実力は未知数だけど、狙えるのは彼しかいない。

__やるしかない…!)

 

「『絶対逃ガサナイカラ』

「×××××××××××××××!」」




4/1訂正 誤字と歌詞の訂正、文章の位置変更
8/8訂正 誤字の訂正

【今回出てきたセリフの豆知識】
『こうなれば全力で魅せようか…!』は「刀剣乱舞」より「篭手切江」の真剣必殺という必殺技のセリフです。
彼が目指しているのが「歌って踊れる付喪神」なので、採用しました。
刀の付喪神が歌って踊れる…一体彼はなにがしたいのでしょう…?

【今回使用した楽曲】
cosMo(暴走P)「Sadistic.Music∞Factory」
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