HPに極振りの吟遊詩人になったら、別ゲーになりました。 作:涙姫
また、モンスターの名前は「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 ~らいんうぉーず!~」からです。
「ということで~!参りましたは、西にあるこの森~!
さぁさぁ果たして、どんなモンスターが現れるのか~!
という謎のナレーションっぽいのはここまでにしておいて、とりあえずハープから弓に切り替えて…いざ出陣!初陣じゃ~!」
そう言ってモンスターが潜む森に足を踏み入れる。
「さ~てさて、初めのモンスター出ておっいで~!」
ガサガサ
「お、来たかな~」
「キュン!」
そうして現れたのは兎りんごによく似たモンスター『アルミラージ』である。
「え、かっわいい~!これ本当にモンスター?倒すの勿体ないんだけど!」
「フッフッフッ キュ!」
そういうと『アルミラージ』は跳ねながらこちらに攻撃しようとこちらに向かってくる。
「うわ、避けなきゃ、って無理!間に合わない!
うっ!!AGI0だからやっぱ避けにくい…
これあれだ、低学年くらいの小学生のタックルくらいの衝撃じゃん。
あまり痛くないし耐えられなくはないけど、何度も受けたくないやつ。
それに倒さないとEXP*1は入らないよね。
ウサギさん!お覚悟!」
そして『アルミラージ』が次の攻撃に入るために跳ねているところを狙う。
「おりゃ!」シュ!
「キュウ!」
よく狙って放たれた矢は『アルミラージ』の胴体の中心に突き刺さり、そして『アルミラージ』はいくつもの四角い光となって消えていった。
「ウサギさん…どうか安らかに…」
ピロリン♪
<LEVEL>
レベルが2に上がりました。
「やった~!レベルアップ!
あ、ステータスポイント増えたかな」
ピッ
「あ、5だけ入ってる。
これはどこに振ろうかな…」
・・・
「もうHPに振っておこう。
こんな感じの攻撃なら、痛くてもHPに振っとけばなんとかなりそうだしね。
第一にこんなステータスなら他のパラメータに振っても差ほど変化はないもんね。」
ピピピピピ
「さぁ次のモンスターを見つけなきゃね。」
「グルルルルルル…」
「おっと?見つける前にあっちから来た。」
次の現れたのは狼のような見た目の『ベアウルフ』。
「さっきより目つき悪いけど、また可愛いの来ちゃった。
今度は狼さんか…」
「グルルル…ガァ!!」
すると『ベアウルフ』はこちらを見つけた瞬間飛びかかって来た
「ごめんね、狼さん!はっ!」シュ!
「ガウッ!…ガァ!!」
そうして放った矢は避けられ、攻撃は当たってしまう。
「うぎゃ!!さっきと同じくらいの痛さか!
ていうかやっぱり外れるときは外れるか。
……今度こそ、おりゃあ!」シュ!
「キャウン!……ウヴヴヴ」
「よっしゃ当たった!でも耐えるか。
これで…ちょせい!」シュ!
「キャン!!」
次に放った矢も無事に当たり、無事『ベアウルフ』もいくつもの四角い光となって消えていった。
「何とか倒れた…!
でもレベルアップには至らなかったか。」
ブーーン
「え、まさかの間髪入れずに次のモンスター!?」
そして空から現れたのは青く蜂のような見た目、そして少し大きなモンスター『フォレストクイーンビー』である。
「しかも空からですと!?え、これ狙うのむっず!
しかもそれに一番可愛くないし、おっきいし!
え、ちょっ!こっち来るな~!」
「ウウウウ!」ブーン
ただそんな言葉がモンスターが止まるわけもなく、もちろん攻撃してくる。
「いった!!さっきより痛い!
同い年くらいに思いっきりぶっ叩かれたみたいな感じなんだけど!叩かれたことなんてないけども!!」
思った通りに動けないまま攻撃を受け、思わず尻餅をつくとモンスターは一度止まり、何かを溜め始めた。
「ウウウウウ…キュ!」
「何か吐いた!しかも当たったとこ、痛いというか沁みるだけど!」
フォン
「え、なんか紫マークついた!?まさかこれ毒なの!?
しかも、じわじわHP減っていくし!」
「キュ!キュ!」
「避けれないしVITも0なんだからやめろ~!」
ピロリン♪
<SKILL>
【毒耐性・小】を取得しました。
「は…?耐性…?てかダメージ減った?
待って、てか、小ってことは中とかもあるの?え、それはほしい!
HPにも余裕あるし、もうちょっと受けてみるか!」
「ウウウウウ!」
「でも突進もするよね!効くもんね!」
それを転がって避ける。
「あ、AGI低いならこうやって避ければいいのか」
「ウウウ…キュ!キュ!」
「毒は受けなきゃ!耐性の方は、試さない価値はないもん!」
「キュ!」
ピロリン♪
【毒耐性・小】が【毒耐性・中】に進化しました。
「よっしゃー!やっぱり進化した!
でも、こいつの毒ほぼ効かなくなっちゃった。
耐性のこれ以上の上昇は望めないか…
なら…さっきのこいつの動きのタイミングなら、今度は突進!」
「ウウウウ!」
「で!毒吐きだから、溜めてるこのタイミング!よお狙って……ばん!!」
「キュン!」
『フォレストクイーンビー』の脳天を狙って放たれた矢は、そのままな狙い通りに当たり、『何か』が落ちると同時に四角い光となって消えていった。
「よっしゃ!やっぱ初心者向けのモンスターは単調*2なんだね。
でもまさか耐性がもらえるとは…!こういうスキルはやっぱ集めといたほうがいいよね♪」
ピロリン♪
<SKILL>
【
ピロリン♪
<LEVEL>
レベルが8に上がりました。
「やった!一気にレベルアップしたぞ~!
…そういえば、さっき消えていくときに落ちたけど何だろ?」
そう言うと、落ちた『何か』を拾い上げる。
「これって…『指輪』?」
ピロリン♪
<EQUIP>
【フォレストクインビーの指輪】を取得しました。
「あ、やっぱ指輪だった。
え~っと、内容は…VITの+5と10分で最大HPの一割回復…ってマジ!?
VIT上がるし、自動回復って良いやつドロップ*3した!しかも装飾品!これはつけるしかないね!
あとステータスポイントの方は、15入ってる。
6レべ*4上がって15入って、2レべの時に5入ったから、もしかしてステータスポイントって偶数になると入るのかな?
で、スキルの方は、【大物喰らい】はHP、MP以外のステータスのうち四つ以上が戦闘相手よりも低い値の時にHP、MP以外のステータスが2倍になる…ってことは基本的にはこれ発動するのか。
え~っとこれ発動したら、弓の時はDEXが26で、ハープの時はSTRが10でAGIが6か…!
で、もし対人戦の時は弓の時だけDEXが52…やっと普通になった!ハープの時以外!
ステータスポイント…これもまたHPに振っておこう。
これからのステータスポイントもHPに振っておこっと。
それに【大物喰らい】が発動すれば弓なら結構いけるし。」
ピピピピピピピピピピピピピピピ
「これでよーし!はぁ…ちょっと疲れた。
ちょっと木陰で休もっと。はぁ~…
…そういえばハープって演奏できるってあったけど、どんな感じな音鳴るんだろ。ちょっと試してみよ」
~♪~♪~♪
「普通。特に変わったところもないホントに普通のハープじゃん。
あ~♪あ~♪喉の調子も悪くないし、ちょっと試しにやってみるか。」
~♪~♪~♪
~No side~
西の森の1本の木陰に一人の初期装備の少女。
その手には同じく初期装備のハープ。
「小さな人の子よ 森へ迷い込んだ
大きなこの羽が ぼうやは見えないのね」
優しい声とハープの幻想的な音色が幻想的なハーモニーを生み出す。
「なにも知らない まあるいほっぺよ
ねむれやねむれ しずかな水辺においで
ぼうやの夢は 竜の背に運ばれて
山の向こうへ消える」
白い髪が風が吹くと同時に揺れ、オッドアイの瞳もその儚さを演出していた。
「よろずの子らも ならんでねむる
七つ数えたら 仲良くねむってく」
その音色に思わず立ち止まるプレイヤーが1人現れた。
そして、そんな少女を見つけたモンスターもいつの間にか集まり、彼女の近くでその音色に耳を傾けていた。
「何も見えない 小さなおめめよ
ねむれやねむれ そよぐ草むらへおいで
ぼうやの夢は 母さんを探しては
空の向こうへ帰る
竜の背に 運ばれて
山の向こうへ消える」
~♪~♪
そうして奏でられた音楽が終わると、耳を傾けていたモンスター達も一瞬で元通り。
一気に彼女に牙を剥いた。
「…え!?なんでこんなに集まってんの!?
ちょっと!待って来るな!!ぎゃー!!!」
先程まで人間味のなかった少女もその状況に元通り。
そして手に持っていたハープでモンスターを殴っていた。
「…これは書くしかないだろ」
そんなことを言われているなんて、本人はもちろん知らない。
3/23 誤字訂正
6/3 誤字訂正
『ベアウルフ』の色、アニメだと青なんですけどアプリだとピンクなんですよね。もし別のモンスターだったらごめんなさい。
主人公、【フォレストクインビーの指輪】手に入れましたけど、10分で最大HPの1割って、2445の1割で244くらいなんですよね。10分でそれだけ回復しちゃうの、自分で書いてて怖いんですが…
【今回出てきたセリフの豆知識】
『ちょせい!』は「戦姫絶唱シンフォギア」から「雪音クリス」のセリフです。
彼女の持つ武器が「イチイバル」という弓(見た目は弓より銃に近い)の聖遺物なので、採用しました。
ちなみに彼女は学校に通っていなかったため、ボキャブラリーがとても独特です。「ちょせい」の他にも「やっさいもっさい」など様々な言葉を使用しています。
ちなみに「戦姫絶唱シンフォギア」では「イチイバル」は「狩猟神ウル」という神様が使っていたとされていますが、同名の神様が北欧神話に狩猟、弓術、スキー、決闘の神として存在しています。
戦や弓に関係してるなと思っていたら、そこに混じるまさかのスキー。
『よお狙って……ばん!』は「刀剣乱舞」より「陸奥守吉行」のセリフです。
「陸奥守吉行」は「坂本龍馬」の刀として有名です。
そして彼は刀でありながら銃を持っている描写があります。さらに洋風なものや新しいものが好き。そこを見ると、坂本龍馬に似ているなと思います。
ただ一応彼も刀の付喪神ですから基本は刀での攻撃です。そして実は唯一銃に関する装備である銃兵を彼は装備できないんですよ。ちょっとそこは可哀想ですよね。
まぁ主人公撃ってるの、銃じゃなくて矢ですけど。
【今回使用した楽曲】
「Re:ゼロから始める異世界生活」より、挿入歌「ぼうやの夢よ」