HPに極振りの吟遊詩人になったら、別ゲーになりました。   作:涙姫

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1週間も経たない間にお気に入り登録者が100人を超えた事実に驚きを禁じ得ないです。
あと気づかない間に従妹を晒し者にしてしまったクロムさん、どんまい
(そんなシナリオにした本人より)


HP極振りの遭遇

「よし、今日の分の宿題も終わったし、思いっきり楽しむぞ~!」

 

翌日、またゲームを開き、始まりの街に着くと周りを見渡しながら様子を見る。

 

「こういうゲームって、みんな装備おしゃれだね~。

お兄ちゃんもなかなかに良さそうなの着てたし。

それに対して私の装備は…初期装備なんだよね。

やっぱ、昨日の指輪みたいにドロップなのかな」

 

眺めながら、様々な見解を述べていく。

 

「それに弓も楽器も一緒になった道具ないかな?

楽器の時のスキルは手に入ったけど、やっぱり弱点多いしな。

それに矢の攻撃力も上がったけど切り替えに時間かかるのも嫌だし」

 

そうして歩いていくと、とある場所に辿り着く。

 

「何か看板立ってる。…えっと、『イズ工房』?」

 

 

「んじゃ、俺ももう失礼するわ。」

 

「えぇ、今度は通報するようなことがなけれなければいいわね♪」

 

「んなこと、何度もあってたまるかよ…って、ん?」

 

 

「あ、えっと、こんにちは…?」

 

「あら、初めてのお客様ね?何か御用かしら?」

 

「その装備ってことは、初心者か……ってお前、昨日の

 

「ほぇ?ていうか、その姿は…もしやお兄ちゃん!?」

 

「は?」

 

「一応確認です!ユザネ*1『クロム』で合ってます?」

 

「あ、あぁ合ってるが…」

 

「じゃあ、やっぱりお兄ちゃんだ~!」ギュ

そういうと、エテルノはクロムに抱き着いた。

 

 

「は!?いきなり何だ!?」

 

「クロム~?今度こそ通報すべきかしら?」

 

「ちょ、お前もやめろって!

つかお前もしかして、とw_ムグ」

 

本名を出されかけて、抱き着くをやめ、即座に手でクロムの口を塞ぐ。

 

 

「お兄ちゃ~ん?ゲームでリアル*2の名前を言おうとするのはいただけないぞ~?

しかも、他のプレイヤーさんの目の前で!」

 

「わ、わりぃ…」

 

「反省してるならよ~し!」

 

「でもまさか掲示板に書き込んだ楽器使いが従妹とか思わねぇだろ…」

「ん?何か言った?」

 

「いや、何も」

 

「それでクロム、その子は?」

 

「コイツは俺のリアルでの知り合いで__」

 

「エテルノと言います!よろしくお願いします!」

 

「エテルノちゃんね?私の名前は『イズ』よ。

この格好からわかる通り生産職をしているわ。主に鍛冶を専門としているけど、調合もできるのよ?」

 

「あ、だからイズ工房…で、生産職…鍛冶…調合…」

 

「こういう装備はドロップするのもあるが、生産職にお金を払ってオーダーメイドで作ってもらうこともできるんだ。

俺の装備もイズに作ってもらったものだぞ。」

 

「ほぉ~!」

 

「エテルノちゃんは楽器を持ってるのを見ると、楽器使いかしら?」

 

「あ、はい。死なないようにするならHPは多めの方がいいかなと思って。

あと演奏楽しそうだったので。」

 

「なるほどな。お前にしては珍しいなと思ったらそういうことだったのか。」

 

 

「そういえばイズさんに質問なんですけど」

 

「あら、何かしら?」

 

「楽器と弓が合わさった武器って作れますか?

今は弓と楽器が切り替えなんですけど、そうするとタイムラグが発生するので、それを抑えるために一緒になった武器あるならほしいなと思って。」

 

「そうなのね。

う~ん…作れなくはないと思うけれど、その場合はすごく難しくなるから結構お金をいただくことになるわ。」

 

「ちなみにおいくらくらいでしょうか…?」

 

「そうね…その武器だけでも、ある程度の素材持ち込みで200万ゴールドとかになるかしら。」

 

「ひぇ、そんなにするんですか。しかも素材持ち込み…」

 

「今の所持金は?」

 

「まだ3000ゴールドくらいしかない…」

 

「あらら~、それじゃ足らないわね。

まぁ、意識しなくてもいつの間にか貯まってるものよ?」

 

「うぅ…お金が貯まるまでこのままで頑張ります。」

 

「頑張って!あ、じゃあ先に素材を集めてみてもいいかもしれないわね。

楽器関連の素材が集めやすいのは、南にある「玲瓏の神殿」っていうダンジョンね。素材の他にもたくさんのお宝があったりするわ。」

 

「ダンジョン…!なにそれラブ~い!」

 

「運が良ければ何か装備も手に入るかもな。そのうち行ってみたらどうだ?」

 

「行く!絶対行く!ありがとうございます!」

 

「一応フレンド登録しとくか。何かあったら連絡できるしな。」

 

「する!イズさんも、もし良ければフレンド登録お願いします!」

 

「えぇ、もちろん」

 

「やった~!ありがとう!

じゃあイズさん、またお金と素材集まったら連絡しますね!

お兄ちゃんもまたね~!」

 

「あぁ、またな。」

 

 

 

 

「可愛らしい妹さんね。」

 

「妹じゃないんだがな。」

 

「じゃあ彼女さん?」

 

「それはない(即答)」

 

「あらそうなの。

でもあの子に教えたダンジョン、メイプルちゃんに教えたものと同じくらい難しいのだけれど大丈夫かしら。」

 

「アイツなら行きかねないな…」

 

「「………」」

 

 

 

 

 

「いくぜ!メテオレンジャー 全身全霊!

メテオレンジャー ヒーロー戦隊!

悪を許さず正義を歌う Five☆Star

メテオレンジャー 奇想天外!

メテオレンジャー 戦え!

いざ!ゆけ!平和のため!立ち向かえ!

進め進め 天下無敵☆ヒーロー!」

 

当の本人はそんなことも知らず、教えてもらったダンジョンに向かっていた。

楽しそうに戦隊ヒーロー風の曲を歌いながら向かうその姿は遠足に向かう幼児のようだったと、見かけた者は語る。

*1
プレイヤーの名前のこと。ユーザーネームの略称。

*2
ここでは現実世界のこと。




前の話の感想にスキル【吟遊詩人】を発動させ、マーチングバンドのように移動したら移動速度はどうなるかという質問がありましたが、この場合は移動速度に変化はありません。【吟遊詩人】の行動速度無視は音楽関係を目的としたもので、移動速度は移動が目的となってしまうので適応外となっています。
なので、周りから見ると「あれだけ早く動いてるのに、あまり進んでないな」という状態になります。



【今回出てきたセリフの豆知識】
『ラブ~い!』は「あんさんぶるスターズ!!」より「白鳥藍良」のセリフです。「ラブい」は「大好き」などの意味があるそうですよ。
「白鳥藍良」はアイドルが大好きでそれ故にアイドルになったキャラなので、多分彼の一番「ラブい」対象は「アイドル」なのでしょう。ちなみに主人公の「ラブい」対象は「楽しいこと」です。



【今回使用した楽曲】
「あんさんぶるスターズ!」より「天下無敵☆メテオレンジャー!」
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