HPに極振りの吟遊詩人になったら、別ゲーになりました。   作:涙姫

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こんなに更新が遅れてしまい大変申し訳ございません!!!!!
実は通っている学校はゲーム製作の専門学校でして、ゲーム製作の時間が特に必要で、他にもバイトや推し事、運転免許取得に他の趣味と一気に忙しく、書く時間が一気に減ってしまいました。
ホントにすみません。
もっと遅くなる場合もありますのでご注意ください。


HP極振りと館の主

「行くよ!【開演】!」

 

そういってエテルノは【銀鱗の鍵盤】を展開する。

 

 

~♪~♪

 

(まずはある程度、音を広げて__)

 

 

~♪~♪

 

エテルノが演奏を始めると、いきなり部屋の大きなパイプオルガンが鳴り響きだす。

 

すると__

 

「え…音が消えていってる…?

まさか…逆位相の音が出てるの…?」

 

 

『逆位相の音』

音とは一種の波であり、それの真逆の波の音のこと。

これを同時に流すと音が打ち消し合い、一部の音が消えてしまう。

これを利用したものがよく聞く、ノイズキャンセリングである。

 

 

「これじゃ、曲にならない…」

 

「ふふふ、面白いでしょ?

私のお気に入りなのよ?」

 

「エテルノー?ダイジョウブ?」

 

「大丈夫、ある程度の演奏はできるから。

…でもこれじゃ【エレメンタルハーモニー】はできないね」

 

「アリャー…」

 

 

 

「さぁ、どうする?」

 

「なら、【詠唱水晶】で削りきる…!」

 

装備していた【銀鱗の鍵盤】を【弾奏のギター】に切り替え、演奏を再開する。

 

 

「【詠唱水晶】…!」

 

「可愛らしい攻撃ね!でも…」

 

 

「なっ…!空中で止まってる!?何もないのに!?」

 

エテルノが操作して攻撃を向けた【詠唱水晶】は館の主の前で不自然に止まってしまったのだ。

 

「なんで…」

 

「ふふふ、よく見てみてぇ!」

 

「……あれは…糸?」

 

よく見るとキラリと光る糸。

その糸に【詠唱水晶】よって、止まっていた。

 

「ふふふ、私の使ってる糸よ。

これも面白いでしょ?」

 

 

 

「エテルノ!」

 

「あなたの相手はぁ……ボク(・・)ですよぉ!」

 

「スオーノ!」

 

「アブナ!」

 

そう言ってエテルノを気にしたスオーノにケルが体当たりをする。

エテルノの声掛けによって、スオーノが身を翻し、その体当たりを避ける。

 

「ナンデ…」

 

「さっきまでの『アイツ』に比べて、『ボク』は君に容赦はしないもぉん」

 

そう言うと何度もスオーノに向かってケルが何度も体当たりを繰り出し、スオーノは何度もそれを避ける。

 

「ボク…?」

 

 

 

「不味い。

音が一部消えるから演奏の出来が最悪だし、これで【詠唱水晶】まで使いにくいなんて。

スキルの大概が演奏の出来に左右されてるのに…」

 

「冷静に考えている暇があって?」

 

「ないのは察してますよ…!」

 

そう言ってエテルノは糸の間を通り抜け、【弾奏のギター】を屋敷の主にハンマーの様に振りかざす。

しかし__

 

「察してるでしょ?」

 

その振りかざしたギターも幾多もの糸に阻まれて、止まってしまう。

 

「やっぱ、止まりますよねぇ…!」

 

「もちろんよぉ?

さぁどうする、お客様?」




今回出た「逆位相」。
私がこれを学んだのは、私が小学生の頃によく見ていた「マリー&ガリー」というNHKで放送されている「すイエんサー」と一緒に放送されていたアニメで、ギャグ要素がとても多かったのですが、これで一部の簡単な科学を学ぶことができ、個人的には好きなアニメでした。
これは音楽関係を使う主人公の小説を書くなら、絶対使いたいと思っていた科学だったりします。
ちなみに未だにこの作品の1話はYouTubeで見ることができたり、一部の動画配信サービスでは全話見れたりします。

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