はじまりの罪を背負う者達は…魔王達と共にあり 作:五月雨☆。.:*・゜
次のアンケートは活動報告に書きましたのでそちらでお願い致します。
誠に申し訳ございませんでした。
「ん……」
楓は体全体が何か温かで柔らかな物に包まれているのを感じた。
随分と懐かしい感触だ。
これは、そうベッドの感触である。
「やっと、起きたか。楓」
「ハジメ…此処は…」
ハジメが言うには…俺が気絶した後にアイリスが現れてヒュドラを倒したら扉が開いてこの反逆者の住処に辿り着いたらしいが俺の身体の怪我はアイリスが治したが右目は元に戻らなかったらしい。
「そうか、此処の探索はしたのか?」
「まだだ。楓が起きてからにすることにしたんだ。」
「そうか、行くか…」
楓は立ち上がるとハジメが持って来た服を来てハジメの後を追う。
「マジか…」
なんと地下なのに太陽があるのだ。
それも人工的な冷たさのない正に太陽とも言える物があった。
「夜になると月になる」
「そうか…」
部屋の奥の壁は一面が滝になっていた。
天井近くの壁から大量の水が流れ落ち、川に合流して奥の洞窟へと流れ込んでいく。
よく見れば魚も泳いでいるようだ。
川から少し離れたところには大きな畑もある。
その周囲に広がっているのは、もしかしなくても家畜小屋である。
4人は隣接した建築物の方へ歩を勧めたが岩壁をそのまま加工して住居にした感じだ。
「……少し調べたけど、開かない部屋も多かった……」
「そうか……皆、油断せずに行くぞ」
「うん!」
「わかった…」
全体的に清潔感があり、エントランスには、温かみのある光球が天井から突き出す台座の先端に灯っていた。
どうやら三階建てらしく、上まで吹き抜けになっている。
取り敢えず一階から見て回る。
暖炉や柔らかな絨毯、ソファのあるリビングらしき場所、台所、トイレを発見した。
どれも長年放置されていたような気配はないとても綺麗だ。
「まるで、誰かが使っているようだ。」
「そんな感じがするな…」
それから4人は警戒しながら探索しているとお風呂場を見つけた。
「まんま、風呂だな。こりゃいいや。何ヶ月ぶりの風呂だか」
「確かにな(ライオンの口からお湯って…貴族だよな?)」
しかし楓、ハジメ、、香織は日本人だ。
例に漏れず風呂は大好き人間である。
安全確認が終わったら堪能しようと頬を緩めてしまうのは仕方ないことだ。
此処でユエが爆弾発言をして香織もそれに反応したがハジメは断りを入れて一同は風呂場を後にした。
それから、二階で書斎や工房らしき部屋を発見した。
しかし、書棚も工房の中の扉も封印がされているらしく開けることはできなかったので諦めて探索を続ける。
4人は三階の奥の部屋に向かった。
三階は一部屋しかないようだ。
奥の扉を開けると、そこには今まで見たこともないほど精緻で繊細な魔法陣が部屋の中央の床に刻まれていた。
しかし、それよりも注目すべきなのは、その魔法陣の向こう側、豪奢な椅子に座った人影である。
既に白骨化しており黒に金の刺繍が施された見事なローブを羽織っている。
薄汚れた印象はなく、お化け屋敷などにあるそういうオブジェと言われれば納得してしまいそうだ。
その骸は椅子にもたれかかりながら俯いている。
魔法陣しかないこの部屋で骸は何を思っていたのか。
寝室やリビングではなく、この場所を選んで果てた意図はなんなのか……
「怪しいな…」
ハジメ達のこの骸に疑問を抱いたようだ。
おそらく反逆者と言われる者達の一人なのだろうが、苦しんだ様子もなく座ったまま果てたその姿は、まるで誰かを待っているようだった。
「まぁ、地上への道を調べるには、この部屋がカギなんだろうしな。俺の錬成も受け付けない書庫と工房の封印……調べるしかないだろう。皆は待っててくれ。何かあったら頼む。」
ハジメが魔法陣の中央に足を踏み込んだ瞬間、カッと純白の光が爆ぜ部屋を真っ白に染め上げる。
直後、何かが頭の中に侵入し、まるで走馬灯のように奈落に落ちてからのことが駆け巡った。
やがて光が収まり、目を開けたハジメ達の目の前には、黒衣の青年が立っていた。
後ろから誰かに見られてるとも知らずに…。
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