はじまりの罪を背負う者達は…魔王達と共にあり 作:五月雨☆。.:*・゜
月曜日の朝。
小走りで通学路を走る一人の少年がいた。
「現在の時刻は……。もう少し急いだ方が良いか」
少年は、スマホや時計を見る事無く
今の時間を認識すると、ペースを早めた。
その少年は、黒い髪のショートヘアと赤のメッシュ、黒い瞳を持っていた。
傍目から見れば普通の学生のようがしかし、彼は違う。
彼の名は、闇野(やみの)楓(かえで)。
とある高校に通う高校2年生の少年だ。
しかし、それは彼の表の顔にしか過ぎない。
彼の本当の名前は、闇の王子。
遥かなる昔、天空に浮かぶ「白の王国」。
その真下に存在する「黒の王国」。
そう彼は、黒の王国の王子だった。
「大崩壊」を光の王アイリスが引き起こした時にと共に数万年の眠りについたはずの彼はいま学校へ通っていた。
普段より少しばかり遅い時間に学校へと登校した。
「おはようございます」
教室の扉を開け、中に入りながら挨拶をする。
一瞬、クラスメイト達が俺の方へ視線を向けるが、すぐにそれを逸らした。
しかしその態度には既に慣れた物。
俺は自分の席に腰を下ろすと、ノートと筆箱を取り出して、メモを取り始めた。
その様子を、クラスメイト達は訝しむような視線で見ていた。
その時…。
「おはよう、闇野くん!」
一人の女生徒が、私に声を掛けた。
彼女の名前は、白崎香織。
この学園にて二大女神と呼ばれる女生徒の一人だ。
黒く長い髪と、常に笑みを浮かべている
様子は、正しく女神と呼べる物だろうが彼女には敵わないだろう。
「おはようございます、白崎さん」
そして、彼女はよく、俺と俺の友人にこうして話をしている。
「ガラッ…」
あと少しで始業のチャイムが鳴るかも、と言う所で一人の男子生徒が
入ってきた。
彼を見た男子生徒は舌打ちや敵意を向け、女子も侮蔑的な視線を向ける。
更に檜山とか言う男子とその取り巻きが彼の事を嘲笑う。
しかし彼は何ら気にした様子も無く、俺のすぐ後ろの席に腰を下ろした。
そう、彼こそが白崎さんと同じ俺の友人、南雲ハジメだ。
「おはようございます、ハジメ」
「あぁ、おはよう楓。」
「おはよう南雲くん、今日も遅いね」
「あ、あぁ。おはよう白崎さん」
しかし、それだけで男子からのハジメに対する視線が濃密な殺気を帯びる。
全く、男子たちには呆れた物だ。
女子の方も、似たり寄ったりだ。ハジメは普段から居眠り常習犯で、白崎さんがその事を気に掛け声を掛ける。
しかし、一行に生活態度を変えない彼に苛立ちのような物を覚えているのだ。
そこに二人の男子と一人の女子が近づいてきた。
ハジメに声を掛ける女子と、男子二人。
しかし男子二人の方は余りハジメに良い印象を持っていないようだ。
女子の名前は『八重樫雫』。
香織の親友であると同時に、凜とした佇まいの女性だ。
端から見ても、彼女は美しい。
しかし故に、ハジメと雫が声を交わすだけで再びハジメへの殺気が増していく。
男子の一人は、『天之河光輝』。
雫の実家が営む剣道の道場の門下生であり
彼女の幼なじみだ。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。と、端から見れば天才だ。
まぁ、本来の力が戻ったら俺の足下にも及ばんが。
……こいつは何か嫌いだ。
正義感はある。しかしそれが、とても歪な物に見えてしまうのだ。
そして、もう一人が『坂上龍太郎』。
光輝の親友であり、脳筋だ。
二人は、普段からやる気の無いハジメに呆れ、嫌悪しているようだ。
今もハジメの言葉に光輝が生活について忠告を発する。
しかし、俺自身龍太郎と光輝の言い分には苛立つ物があった。
ハジメとて、成績が悪い訳ではない。
俺が空いている時間に彼の勉強を手伝っている。
おかげでハジメはクラスの中で第3位の成績だ。
(2位は天之河光輝。1位は俺だ)
また、彼はご両親の仕事を手伝い、既に素人の域を超えたスキルを身につけている。
学校の印象だけでハジメを語る二人には、内心苛立ちを募らせていた。
そんなこんながありお昼休み時間に変化、いや、運命は唐突に訪れた。
突如として教室の床に白い魔法陣のような物が現れたのだ。
皆が皆、金縛りにあったように動けない。
「(これは、光魔法?だけど彼女じゃない……)」
「皆!教室から出て!」
その時、教室に居た教師、『畑山愛子』が叫ぶのと、魔法陣の光が爆発的に増し、彼らを飲み込んだのは殆ど同タイミングだった。
そして、まるで神隠しにあったかのように、ついさっきまで人の居た気配を残す教室から、生徒たちの姿が消えた。
しかし、彼らを異世界へと引きずり込んだ存在は、知らなかった。
決して触れてはならぬ、
パンドラの箱、闇の王子を異世界に呼び出したことを…。
闇野楓君の追加して欲しい技能
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夜目
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バッドステータスを受け付けない(呪い等)
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戦い度に少しずつ攻撃力が上がる
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闇の憤怒、掌に赤黒い炎で全て灰にする力