あれから何かがあったというわけもなく、今は永琳の家にお邪魔している。一晩泊まってみたけど、なんとも住みにくい。
いや、ほら。あれだよ。お金持ちは金銭感覚がくるっていると聞くけど、本当みたいだったよ。
何かあったら買えばいいって、永琳よ。君はお金に困っている人たちの考えを考えたことがあるのかね?
これに対する永琳の回答はこう。
「そんなの考える必要があるの?」
ヒャッハーーーーー! 戦争だぜえいりいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!
とか言ってたら家から追い出された。
当たり前だけどな。
環奈にもとても呆れられた目で見られた。
理不尽な!!
ビーーーーー! ビーーーーー! ビーーーーー!
突然都市の中でけたましい音が鳴り響く。これが何を意味するのか昨日来たばかりの俺でもわかる。
『侵入者』
つまりはこの都市に攻め入った輩がいるということだ。
俺は力の強い場所を感知するとすぐさまそこに向かって
意味が分からない? そのままの意味だよ。
つまり、
俺だからこそできる芸当だが、失敗したら確実に死にますねはい。
そして着きました。
腰まで届く金髪に赤い瞳の美人さんがいました。なんか黒くてでっかな大剣を振り回してます。
現実逃避はもうやめよ。
いや、そりゃあね。16歳くらいの美人さんが笑顔で大剣を振り回して都市の兵隊を薙ぎ倒しているのは結構やばい光景だよ? そんなの現実逃避したくなるよ? みんなもわかるでしょ。
誰に問いかけているんだ俺は?
「あ、ようやく来たようね。待っていたわ。アヴェル」
「なぜ、俺の名前を知っている? お前は何者だ」
「あら、私の事を忘れてしまったの? まあ、いいわ。私は常闇の妖怪ルーミア。またの名を常闇ノ神」
忘れてしまった。彼女は確かにそう言った。俺が何を忘れているのかはわからない。
だけど、今はそんなことはどうでもいい。すごくどうでもいい。
「お前、ここの人たちを殺したのか? それとも、妖怪らしく喰らったのか?」
彼女の周りに散らばる死体と血を見て問う。
返答次第ではこいつは殺す。
「ちょっとだけ味見はしたわ。すごくまずいのね。この都市の人間は。穢れが無いのだから仕方ないと思うけれどね」
その瞬間、俺の中でとてつもない闇が放出された。
闇は俺を飲み込んだ。
「殺す。お前は殺す。この世に生きることが嫌になるまで」
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