東方魔導伝   作:宵闇の魔神ゼノン

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魔導王と依姫と親父さん

 

 ~アヴェル~

 

 

 ルーミアが都市を襲撃して二日が立った。

 

 

 あれから何事もなく目を覚ました俺は、目に涙いっぱい流していた環奈に抱きつかれた。

 

 

 永琳はとてもいい笑顔(黒いって意味)で怒られた。両手に注射器を持って。

 

 

 後なんか知らんけど、環奈を泣かせたということで依姫というらしい少女が刀を構えてぶんぶん振り回してきた。

 

 

 あれは結構怖かった。だって下手したら俺刀で斬られて死んでる可能性あるし、いくら魔導を極めた者だとしても一度死んだ奴を蘇らす事なんて不可能だ。

 

 

 そんなのが出来るとしたら神か天使ぐらいだよ、まったく⋯⋯⋯⋯いたわ、この都市に神様が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ま、そんなこんなで俺が今どこにいるかといえば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、話は分かったかね?」

 

 

「全っ然わっかりません!」

 

 

 依姫の親父さんによって防衛兵の訓練場に連行されました。

 

 

 なぜか、それは数時間前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ~数時間前~

 

 

 

 刀をぶんぶん振り回してくる依姫から逃げ切った俺は、偶然通りかかった図書館に来ていた。

 

 

 なんでもここには月詠自ら集めた本が貯蔵されているらしく、一般人でも読めるようにいつでもオープン状態らしいです。

 

 

 何気なく気になった俺は中に入って適当に本を選ぶ。

 

 

 月をつかさどる女神が選んだだけはあってなかなか面白い本がたくさんあって、俺は何気にはまっていた。

 

 

 やることが無いときはここに通うのもいいかもしれない。といってもいつもやることないけど。

 

 

 その時、俺の隣に誰かが座った。

 

 

「随分と勉強熱心だな、少年」

 

 

 髪を後ろになでつけた髪型をした50近い男性が話しかけてくる。

 

 

 袖のないコートを着ていて、右腕に黒いドラゴンの刺繍を入れた男性がニカっと笑う。どうやら豪快な人のようだ。

 

 

「最近の若者は自分の好きなことばかりしているっていうのに、月詠様の集めた本を読んで勉強ったぁ、熱い男だねぇ」

 

 

「いや、別にそういうわけじゃないけどな。確かにこの本たちは月詠が集めただけはあってなかなか面白いけど、勉強の為ではないさ」

 

 

「月詠様を呼び捨てするのはやめた方がいいぜ? この都市には月詠様の配下がかなりいるからな。相手が俺だからいいものを、月詠様の配下が聞いてたら打ち首だけじゃすまないぜぇ?」

 

 

 そう言って豪快に「がははは」と笑っている。

 

 

「心配はいらない。俺は強いから」

 

 

「ほぉ? お前さん、名はなんと言う」

 

 

「アヴェルダ・ラフォード」

 

 

「なるほどねぇ」

 

 

 俺の名前を聞いて何かを考えこんだ男は

 

 

「なぁ、悪いんだが、ちょっとばかし家に来てくれねぇか?」

 

 

「はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、俺の了承完全無視で家に連行されました☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 んで、今に至るってわけ。

 

 

 わかったか? 今これを読んでいるかもしれないそこの読者様。

 

 

 何言ってんだろうか俺は。

 

 

「もう一回言うぜ? 話を聞く限りお前さんは二日前に襲撃してきた妖怪を撃退した。そんな強さを持つお前さんを見込んで、俺と依姫が鍛えている防衛兵たちを鍛え上げてほしいんだ」

 

 

「はぁ⋯⋯⋯まぁ、やるだけやってみるけどさぁ、期待だけはしないでくれよ?」

 

 

「ガハハハハハハッ! お前さんはホント面白いなぁ」

 

 

 話は変わるが、今俺の目の前にいるこの人は綿月(わたつきの)依神(よりがみ)と言うらしい。

 

 

 防衛兵の隊長でもあり、綿月依姫の父親だそうだ。依姫以外にももう一人娘がいるそうだが、その子はかなりのサボり癖があるらしく普段から訓練に参加しないから依神もかなり心配していて、なおかつ頭が痛いことみたいだ。

 

 

 「だいたいわかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして俺は、その訓練指導を受ける事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 体もつかな俺⋯⋯⋯⋯。

 

 

 

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