いぬの生活 作:アスラン
ほかの話の構想をしていたら
こっちの改修点と「人」のマイルド化と
やっぱ彩ちゃん可愛い♪
になっていました。
ご意見ご感想、誤字報告も宜しくお願い致します。
私は目の前の事が信じられなかった…いや、信じたくなかった
いつから付き合ってるの?
彩ちゃんが忘れ物をしたらしく、事務所での練習帰りに彩ちゃんのバイト先によることになった、
ついでに先日販売終了したベリーパイの在庫をこっそりだしてくれると言うことでついてきてしまった
実は食べ損なって、少し興味があったから甘えることにした。
そして店に入り、いつも使う席が若干賑やかな感じがするのを気にしつつ向かうと…
そこには、なんと形容すればいいのか…例えるなら付き合いたてみたいなカップルが「私が払う」「払わせない」と言い合っていた…
微笑ましいわね…
うん、微笑ましい
そのカップルが、花咲川の鬼の風紀と名高い紗夜ちゃんと
私の想い人である柴田さんでなければ…
どうしてこうなった?
どうなった?
私は遅すぎた?
何時から?
なにこれ?
なんで?
考えがまとまらない
なにが起きているの?
これは悪夢かしら、悪夢よね
悪夢にしたい…
リアリストな一面が現実逃避を許してくれない、このまま倒れてしまえば場も混乱して良いかもしれないと
後ろ向きで打算的な考えが浮かんだ
「千聖ちゃんおまたせ、ごめん…ね?どうしたの?」
番号札の乗ったトレーを持った彩ちゃんが状況に流石に戸惑いを見せている。
忘れ物はやはりここにあったみたいね、良かったわね♪
彩ちゃん、私は現在最高に最低な気分よ
「やっぱり!」
気づくと目下いちゃつき?中のバカップルに同席者がいた、全く目に入らなかった…
それだけ衝撃的だったのよ
「あの、白鷺千聖さんでは?」
声をかけてきた女性は落ち込ませてもくれないらしい
それ以前にこの店での
そこのバカップルちゃんと教えておきなさい!
…カップルと認めてしまったわ…カップル…はぁ…カップル…
ドラマだとこんな時どうしていたかしら、柴田さんの横っ面でも叩いて…って付き合ってもいないわよ
「あの」
なによこの…大きいわね薫より背が高いわよね?
赤の入った茶髪をベリーショートにしている、切れ長の目に相まってすごく似合っている。
すごい美人ではないけど、美人さんだ、系統的には…リサちゃんを思い浮かべた。
それより…柴田さんと一緒にいたわよね?彼女?この人も紗夜ちゃんも…身長かしら?背が高いのが良いのね!?
私なんか、もう伸びないかもしれないものね…ふふ…
「あ、あのですね」
なおも言い募りたそうにしている女性との間に彩ちゃんが割って入ってくれる
いつもなら、羨ましそうな目を向けて来るだけなのに…そうね、私やっぱりおかしいみたい、笑っちゃうわ
「ちょ、千聖ちゃん??」
「えぇぇぇぇ!!」
彩ちゃんと女の人が慌てる
わらっちゃうわ
なのに視界がゆがむ
「ど、とうしたの??」
彩ちゃんはパニックしてるし
「し、シバケン!なんかちょっと…まさと!?」
「呼んだ?」
女の人も慌てて、柴田さんを…
そこで紗夜ちゃんといちゃついていたわよね?なんで後ろから声がするのよ?
「千聖さんもポテト食べる?」
場の空気を読まない発言、確かに柴田さんだ…あれ?紗夜ちゃん
あれ?女性と席を代わっている?すごい心配顔されてる??
やっぱりさっきのは夢?
…じゃないわよね?
「彩ちゃんも食べるよね?追加頼んできたから」
トレーを机に置きながら
彩ちゃんを奥に私が通路側に座る
先ほどの女性が対面になる、女性は「また追加したの?」って少し引きつっている
柴田さんは「食べなよ?」と紙ナプキンとプラスチックフォークを渡してくれる
普段柴田さんこんなにポテト食べたかしら?
…少し考える…
彩ちゃんは「いただきます♪」ってしっかり食べ始めてる
「彩ちゃん?柴田さんて…?」
「千聖ちゃんはあまり見てないかな?柴田さんうちのポテト大好きだよ?」
どうやら私が知らなかっただけみたい…花音を送り迎えに来るついで?に食べるのがお約束だったみたい
「だって『ウルトラ盛』テイクアウトしない個人なんて柴田さんと紗夜ちゃん・日菜ちゃんくらいだよ?」
…このトレーに山盛りに見える(正確にはトレーより若干小さめの容器に盛られている)ポテトってパーティサイズよね?
それを囲んでいるという不思議な空間…
さっきまでのあれはなんだったのかしら?
空気読まない柴田さんというより…私が勝手に勘違いして…でもあれは絶対そう見えるわよね?
「それで、そちらは?」
先程から私の対面でずーと私の一挙手一投足を観察している女性
絶対柴田さんの知り合いだとは思うのだけど…なんというか…怖い
「三藤杏子です!三つの藤に杏の子できょうこです!パスパレラジオも『
ファンだった…というか…常連さんね…何回か読んだことがある、漢字で白い杏でプラムって当て字だったような?
「あ…思い出した、杏子、千聖さん推しだったや」
納得しました…私推しの方でしたか
「忘れてたの!!だからこんな天国教えてくれなかったの??それともわざと??」
それはないわね、紗夜ちゃんも同じ意見みたい
「リスナーさんがここ来ちゃったのかぁ」
彩ちゃんが複雑な顔をしている…でも実はみんな不干渉をしてるだけで結構来ているのよね?
私が推してる人は斜め前にいるけど
この人推しってあるのかしら?
私を推しなさいよ!本当…
そして、
正直怖い
オタクさんは慣れたけど、この女性はなんというかそれを越えている気がする、パスパレ前からの生粋なファンとは本人の弁だけど…
握手会とかお渡し会で見かけた記憶がないのよね
これだけインパクトがあれば忘れないと思うし…
何かしらこの人?
「うん、杏子が千聖さん超絶好きなの忘れてたや、子供の頃から大好きとか言ってた気がする?」
え、そっち方面はちょっと…
私はその目の前の男性が好きなのよ?目の前の女性ではなくて
そうしたら、件の女性が変な顔をしている、いえ、顔は整ってますよ本人の名誉のために
「どうした?」
「シバケン?私が千聖ちゃん推しになったのアンタだよ?原因は」
え?…柴田さんがその場の空気を読んだ…女性の表情に違和感を覚えた??
衝撃のあまり逆に席が沈静化した
山火事消すのに爆弾使ったりするのと一緒よね…すごい衝撃だった
「おれ?」
柴田さんが僕じゃなくて俺って…
レアだわ
紗夜ちゃんもやっぱりびっくりしてるし
「え?覚えてないの??」
女性が少し呆れている、気持ち少しだけわかります
「なにを?」
やはり柴田さんよねと会話を聞いているけど
女性が気の毒なものを見る目をしてため息をついていた
え?私も見られてないかしら?
「まぁ、紗夜ちゃんもいるし贔屓はできないか」
なんてぼそっと、わざと聞こえるように言うし
事情通ね、どうしようこの人味方につけた方がいいわよね
どうしよう…私…自分から連絡先交換するのってしたことないのよ
「杏子さんってバンドしてるんですね♪」
え、彩ちゃん?彩ちゃんがスマホを…もしかしてまたエゴサ(エゴサーチ)してたのかしら?
「ひまりちゃんから、柴田さんの連れの女性すごいファンだからバイト終わるまで引き止めてって頼まれちゃったんだ♪」
それ…バカ正直に言っていいのかしら?
まぁそういう隠し事が下手なのが彩ちゃんといえば彩ちゃんだし
「折角だし私も繋がっていいですか?ほら千聖ちゃんも」
あれ…え、彩ちゃん??あなた…私あなたと友達で、メンバーで本当に良かったと改めて思うわ!
「え?いいの!!??千聖ちゃんと繋がっちゃうなんて…あ、でも恐れ多くて送信できない…でも…あぁ」
あ…でもちょっと怖いかも
結果…
柴田さんの電話番号以外の連絡先を入手できた。
え?電話番号知っていますよ、花音をダシにしましたけど…
それと…彩ちゃんは私が柴田さんを好きなのを知らずにの行動だったわ
「その、彩ちゃん?あ…」
お礼を言おうとしたら…
「ごめんね千聖ちゃん、あぁでもしないと間が持たなくて、時間稼げなかったんだよ」
謝られた
「柴田さんの知り合いだし悪い人じゃないと思うし」
…私の感謝を返して欲しい
ここで打ち明けさせてくれない周りも問題があったか…