いぬの生活   作:アスラン

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ルーター壊れるアクシデントから

なぜかルーター壊してもノートPCがネットにつながらないとか
内心焦っていましたが

なんとかなりました( ̄▽ ̄;)


またよろしくお願いいたします。


十五話:練習以上本番未満

 

合同文化祭は、気付いたら終わっていた

 

何気に色々あったみたいだけど

私はどうも蚊帳の外感が強いのよね?仕方ないけど

 

なんだか少しいらっとしたのはいくつか覚えているわね

 

 

スケジュールがなんとか空いて

みんなのステージを見に行ったのよね

彩ちゃんが頑張っていた

観客側から見てみると彩ちゃんのアイドル性がよくわかって今後の参考になったわ

パスパレ(うち)じゃないのに楽しそうなのに少し嫉妬じみたものを感じたのはそれだけ私も更にパスパレを大事に思っている証拠よね?

【StarWind 】練習組が柴田さんに労われてたのが面白くなかっただけじゃないと思いたいわ…

花音はともかく、彩ちゃんはなぜそんなに柴田さんに近いのかしら?

その後の時間稼ぎ?の一人MCをさせられて、いつも以上にパニックしてる彩ちゃんを見て少し溜飲が下がったのは内緒よ?

 

「…たえちゃんや紗夜ちゃんより?…いえそんな、上手い?こんな子どこに」

一人の少女がギターソロで場を更に繋ごうとしている、どうも何かあったのは確かだけどどうしてあげることも出来なくステージを見ていたら

「何かしら、何故かすごく嫌な予感がする」

ステージ上の子のプレイは本当すごくて、

(…やっぱり)

案の定、ステージ端で柴田さんがかなり興味を持っていた…あの人の自分に出来ないことが出来る人への敬愛にも近い好奇心は対象を選ばないから

(更に、あの子、髪解いたのよね)

ステージに上がって眼鏡と髪をまとめていたシュシュを取った瞬間に雰囲気が変わった、あれでオンオフ切り替えているのね

そして、それを見てなぜか嬉しそうな柴田さん…

あの嗜好は子供の頃から変わってないのね、私も何回か髪を結ったりほどいたりをやった記憶がある

(あの髪フェチ…)

なんかまたイライラしてきた

更にいうならあの子のギター…ヘッドレスなのよ。柴田さんのベースも多分同じメーカー…ストラディバリウスみたいな名前のところよね確か、私も変えようかしら…なんて考えていたら、ステージ上のギターソロが終わり、間がもたなくなりそうなところで、いくつかある出入り口のひとつが騒がしくなる

友希那ちゃん?

紗夜ちゃんを伴って入ってきたかと思ったらステージに上がってしまう、気がつくとRoselia全員が上がっていた、Roseliaも時間をのばすために繋ぎをするなんて…正直驚いたわ。パスパレ(うち)もしたかったかも

 

紗夜ちゃんがギターを誰か(日菜ちゃんか柴田さんなのはわかりきっているけど)に貸してくれと声かけをしていた、日菜ちゃんがすぐに動いていたのは流石おねーちゃん子だと思ったけど…あの子は仕事しすぎよ

渡したのは黒いM-Ⅱ、星と羽が入ってるあれよね…柴田さんのよね

自分の貸しなさいよ!

紗夜ちゃんも驚きながらも満更じゃない顔してるし…面白くないわ

と、かなりイライラしてたらマネージャーから連絡がきた、時間切れね

後ろ髪はありがたいことに引かれることなく仕事に向かえた

 

 

「どうしたの?そんな怒った顔して」

講堂を出て、校門に足早に向かっていると黒づくめの人物に声をかけられる、噛みつきそうなのをこらえて返事をする

「みんなが演奏をしてるのを見て、パスパレ(うち)でもしたくなっただけよ」

全くの嘘でもない、学校行事に全く縁の無かった私だ、彩ちゃんの言うことに少しは賛同もできた

 

でも、やはり仕事が大事なのも私だと思っている

「そんな千聖さんにほいっ」

コンビニ袋を渡された、中にはたい焼きリンゴ飴杏飴にクレープ、お祭りの食べ物セットだった

「あと、たこ焼きお好み焼きと焼きそばタコスとケバブもあるよ」

まだコンビニ袋をもっている

「こんなに出店していたの?」

流石に種類に驚く

「学生だけじゃなく、店舗や企業も混じっていたよ」

流石は羽丘というべきか、花咲川ではありえない事ね

デザート系だけ渡されて、後の温かい系?の数袋は渡されないままマネージャーの待つ車に向かう

珍しく車まで送ってくれるのかと少し機嫌が直っている自分のチョロさに少し呆れる

 

機嫌が直るどころじゃなかった…

 

「え?柴田さん?」

何故か車の外で待っていたマネージャーに柴田さんがお土産?差し入れ?の袋を渡すと、マネージャー後部座席じゃなくて助手席を開けて、袋を置く?目につく感じで鞄なども置いている?

私がいつも通り運転席側の後部座席に座ると、何故か助手席側の後部ドアを開き柴田さんが乗り込んできた

「取材の見学お願いしてたんだけど聞いてない?」

聞いていないわよ!?

え?マネージャー??

もしかして、気づいて…ないわよね

単に助手席に置いた方が食べやすかっただけね、食べながら運転とかどれだけ食べたかったのよ?

「学祭のこのチープさがいいですよね」

臭いにつられて食欲がでてくる

クレープ…生クリームだったら大変だし食べた方がいいわよね?

「お店で買うのと違うのね」

気を使ってカスタードクリームのにしてくれたのね、珍しくて面白いかも

隣で柴田さんもクレープを食べている、この人見かけによらずというか昔からこういうものが好きなのを思い出した

シュークリームとかエクレアとか好きだったわね

千聖(ちさっ)ちゃん、おいしい?」

幸せそうな顔をして食べているわね

あれ?今なんか??まぁ気のせいよね

「美味しいわね、生じゃなくてカスタードって珍しいわよね?」

何軒かあるクレープ屋台でシュークリームみたいに生クリームとカスタードを混ぜている屋台があり、持ち帰りようにカスタードのみを作ってもらったらしい

変なことには気が利くのも変わらない…まって?

「柴田さん?それいくつ目?」

嬉しそうに食べるのはいい

彩ちゃんの食べてる姿見てていつもそう思う

「まだ三個目だよ?」

『まだ』と言い切ったわね?

…なにか思い出したわ

『山シュー』…いくつかの大きな箱に入った差し入れの硬いクッキー生地のシュークリーム、後入りされた大物俳優さんが子供が多いと聞かされてか、かなりの数を差し入れてくれたのだ多目に配り終わってもまだ余っていたシュークリームを山のように積んで…一人嬉しそうに幸せそうに食べていたのを大物俳優さんと『あいつ絶対肥る』と予想しあっていたのを思い出した

食べっぷりと、嬉しそうに幸せそうに食べるのが余程気に入られたのか、度々他の俳優さん(主に女優さん)から、積める『山シュー』に適したシュークリームが差し入れられ、1クールのドラマなのに一年分はシュークリームを食べた気がする

しかし、一番食べていた人物(柴田さん)が肥るどころかすべての数値が平均以下の体型となっているのを今度教えてあげてみるのも一興よね、飲める年齢にもなったし拉致されるかもしれないわ。

と、昔を懐かしんでいたら

「ごちそうさまでした」

食べきったみたいね

「…結局何個食べたの?」

ゴミ入れとなったコンビニ袋の中の包装紙はきれいに畳まれていて逆にその個数の多さがわからない

「10個だよ?」

ま、まぁ山シューに比べたら可愛いものよね

「これ手軽で食べやすいですよね、私も三個はいけましたよ♪」

マネージャーはクレープ以外に取りかかっていた

流石運転者だけあって、運転しながら食べやすいものを選んでいたみたいね

 

車外の景色が目に入り、ふと

「雑誌の対談はどこでするの?」

てっきり事務所か出版社だと思っていたら、それとは違う見覚えのある景色に疑問が口をついた

「今日は先方の都合もあってA局ですよ」

歌番組に力を入れている局よね

…あれ?なにか、嫌な予感がするわ

 

嫌なことは外れないのよね…

 

 

 

 

 

 


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