いぬの生活 作:アスラン
また今回もよろしくお願いします。
「レーザー睡蓮?」
聞き慣れない不思議な単語だった
レーザーは好きだ、あれは良い、また工学部に入り浸って弄らせてもらいたいなぁ…
「RAISE A SUILEN です」
紗夜さんが言い直してくれる
レーザーに思いを馳せていたのばれてるね
「簾を上げる?またすごい名前だね」
「「(…)え?」」
そこ、現役高校一年生と三年生、睡蓮だと思ってたな?睡蓮を上乗せ《レイズ》してどうする??余計ワケわからないよね?
「そのRAISE A SUILENがどうしたの?」
本日は何故か『StarWind 』にRoseliaの面々が来ている、正直苦手だったりする
特に銀と黒の髪は綺麗で顔も整っていて歌は上手いしキーボードも魅せる口数少ない二人が怖い
「なんかさ、友希那に何かと構って欲しくて絡んでくるちびっ子がいてねぇ」
キッズバンドなのだろうか?
「今井さん、それだと賢人さんには伝わっていないわ」
紗夜さんが註釈をしてくれる
「で?それがどうしたの?」
あこちゃんとリサさんの表情が固まる、どうしたの?
紗夜さんはため息ついてるし、白金さんは「こういうひとなんです」とか言ってるし、表情変わらないのは友希那くらいだよね?
だって、話の流れ的に
どうしようもない。
別にRAS側も悪意で文化祭ライブの妨害をしたわけではないだろうし、詳しいことはわからないけど意思疏通と認識の齟齬が原因だと思う
まぁ、文化祭実行側としては真実はどうであれ、悪者を作りたいのはわかる。
でも、ここでそれを言っていても全く意味がないと思う
「それに関しては私も同意見よ、起きた事実は変わらないもの」
こういうところはあっさりしているよね
「まぁ、そうだけどさぁ」
「ここでポピパを悼んでいても仕方がないわ」
本人達の問題であって他人がとやかく言っても拗れるだけだ、手を貸せるものでもないよね?
「そん…」
「二人とも言葉が足りてないですよ、あと湊さん誰も死んでませんから」
あこちゃんがなにか言いかけたのを紗夜さんが征する
友希那…素で間違えたな
あこちゃんもわかってないみたいだよなぁ、まぁ
「ケントはそう言うとこ友希那より冷たいよね?」
なぜ僕が責められるの?
そうは言われても何も出来ないので答えに窮していると
「この男はこれが地なのよ」
…
「…その人は、興味が無いと…目の前にいても…目に入らないんです」
「最近二人仲良いんですか?」
紗夜さんが怖い、なんで少し怒ってそんな問いかけなの?
どう見ても僕白金さんに嫌われてるよね?
「あー、あこもそう思います!なんかりんりんとケント兄って空気にてますよね?」
え?
その一言に、僕含めた学力少し心配組以外が凍りついたあと慌てて言葉を募る
「あ、あこちゃん?」
「宇田川さん?」
「あこすごいじゃん、良くわかったね?」
空気が似ている?
どこがだろう?
あこちゃん中二拗らせすぎちゃったかな?
あ、お互い黒いからか?
不味いな黒は僕のアイデンティティとまではいかないけど、私服が黒か白しかない…
困った
なんて考えていたら
「何を騒いでいるの?単に基本色が同じだけでしょう?」
友希那が全うなことを言うなんて…
リサさんがなんか瞳潤ませてるよ?本当、友希那のお母さんだね
お父さんはどうしてい…?
「誰が父親ですか!」
まだ何も言ってないのに…紗夜さん分かってるなぁ
でも、Roseliaってリサさんが正妻で紗夜さんが堅物なのに初めてが友希那だからころっとほだされたチョロい愛人で娘二人と無職ニートなダメ趣味人親父が友希那というイメージもあるんだよなぁ
あ、すっごい睨まれてる
「あの、紗夜さん?」
「かなり失礼なこと考えてましたよね?」
なんでわかるの?
「紗夜すごいじゃん、読心術か何かなの?」
リサさんが話題を変えようとしたのかな?変な食い付きをみせる
「賢人さんは表情に出やすいですから」
友希那ばりに
「いや、出来てないから。アタシでも今何考えたかわかったもん」
…そんな
「えーと、友希那さんと同じつもりなのになんで?だよね、リサ姉♪」
あこちゃんにまでわかるのか?
「…動揺してますね、昔と変わりません」
…昔かぁ、なんか酷く悔しいことがあった記憶があるのはわかってるんだけどなぁ
「ところで、
預けた?
…白金さんが固まっている
あ、ノワたんの事か
「あの猫なら…」
と、言いかけたところ
「あの、すみません。賢人くんちょっといいかな?」
何故か面倒見の良すぎる同級生が顔を出した…黒猫を抱えて
「どうしたの?」
約2名を除き視線が同級生を注視していたので慌てず速やかに扉の外へと出ることになった
いや、うん、この同級生、本当にアイドルなのをこの間実感させられたのだ
でも、Roseliaのメンバーからしたらあまりアイドルは関係ないかもなぁ、身近にPastel*Palettesが居るわけだし、紗夜さんなんか実の妹だしあまり気にしない方がよかったかな?と思っていたら
「ごめんなさい、打ち合わせだった?」
「いや、それより?猫どうしたの?」
どう見てもノワたんことノワールだ
僕を威嚇してるし間違いないだろう
「賢人くんの部屋の前でずっと鳴いてるから、何かあると思って」
猫にも気遣いとか本当万物に優しいんだなぁと偽善者としては見習わなくては
「飼い主が心配できたのかな?」
「バンドの子の飼い猫なの?」
最近飼い猫と発覚したと言うと流石にまた変なこと言ってと笑われる、本当のことなのに…
「ん?なにか用事あったの?」
朝以外部屋に来るのは久々な気がする
「ゼミのノートの照らし合わせさせてほしいかなって」
そう言えばなんか欠席してたなぁ
「全然良いよ、先まっててよ」
部屋の鍵を預けて、ノワールを預り見送ると
『紗夜!紗夜!確りして!!』
スタジオの中が騒がしい?
「友希那いるけど大丈夫なのかな?」
何故か少し開いていた扉の向こうで紗夜さんが倒れているのをリサさんが大慌てで介抱している為、ノワールの心配を忘れてしまったのはまぁ仕方ない
「紗夜~女神は手強いねぇ」
手強いというより、あれは慣れの差です
『StarWind 』の休憩用のソファーに運ばれた私に今井さんの一言だ
「でも、紗夜もやるようになったねぇ、倒れた振りなんかするなんておどろいたよっ」
ノワさんの事もあるのでそれが最善策と思ったら、思わぬ御褒美を頂いた
「ケントってモヤシなのにやるときは決めるからよくわかんないよね?」
そう、頭を打ってないか確認すると…ソファーまで横抱き、いわゆるお姫様抱っこで運ばれた
もう、そのまま本当に気を失うかと思ったわ
「支点と力点を正確に把握した介護士のテクニックですよ」
たぶん本で読んだか、元々理系だから簡単に体現できたのだろう
そう、密接することで…密接すること、思い出したら恥ずかしくなってきました
「紗夜は本当にケントが好きなんだね」
今井さんは湊さん一筋だから…と賢人さんみたいな事を言いたくなったのは悪い影響です
「ケントに会うときは絶対ヒールの高い靴ははなかいし」
1センチ差は苦労するんです、女神さんは2センチ高いの気にしてないのかしら?
賢人さん背結構気にしてると思うんですけど?