いぬの生活   作:アスラン

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お久しぶりです

色々悩んでましたが、開き直ることにしましたw

またよろしくお願いします。


二十話:教育実習編「ごめんなさい」

……

………

…………

…そろそろ大丈夫かな?

時計を見ると5時すこし前

いつもよりは眠れた様な気がする

昨日は精神負荷が凄くて現実逃避をしていたらしく記憶が曖昧すぎる

杏子姉(きょうこねぇ)からも連絡が来ていた

(あの人は弁護士より精神科医になった方がいいんじゃないか?)

面倒臭い自分との腐れ縁でそっち方面にも精通している姉貴分とのやり取りの履歴を見て苦笑しか出ない、

(これは、周りにかなり迷惑かけた様な気がするな)

空気は読めないけど文章や目に見えるものにしてくれれば理解はできる、感情面は後付けだから極端だと自分でもわかっている

 

ありがたいことに今日は休みだ

しかし、やることはなくはない

週明けにゼミに顔を出さなければならない

教授(せんせい)から(教育実習の)途中報告がてらお昼を一緒にしようと言われている。

レポートはちゃんと出してはいるのだけど、こういう事も必要なのか?といまだにこういう触れあいじみたものには慣れない。

(ふつうに生きてるつもりで全然違うみたいだからなぁ)

 

普通の(子供)と同じものを見てみようとして、意外に気に入ってしまい長年見続けている特撮ヒーローのアイテムが飾られている棚を眺めながら癖になっている左手の動作を確認するように人指し指から順番に小指まで折り込み最後に親指で被せるように握り込むと手首を返すように払い拳を開くを繰り返していた

 

 

業界老舗の美城(346)プロダクション、旧シンデレラプロジェクトの控え室で

「週明け急なお仕事が入りました、美波はがんばれません…文香ちゃん代わりにがんばってください…」

いつもではあり得ない事が起きていました

あの美波さんがこんな事を言い出したのです

「え?、その、美波さん?」

「教授(と賢人くん)との昼食会だったのに…」

私それ知りませんよ?同じゼミですよね??

「(ここしばらく食事なんて一緒できてないから)楽しみだったのに…」

美波さん?結構食い意地はってます?いや、なら

「な、なら私が…(美波さんと一緒に食事にいきますよ♪)」

 

―ギンッ!!

美波さんから強い波動が、な、なんですかこれ?

「…ここにもいたのね…」

ーユラァッ

とか書き文字が見えそうな緩慢かつ不気味に揺れる動きでこちらを向く美波さん

「…胸なのかしら…髪?そうよね髪よね…いえ、瞳?そう言えばきれいって…ふふ…」

私は夢を悪夢を見ている?

そ、そうですよね、あの女神(美波さん)がこんな、こんな、え?本当?え?美波さんなんですその後ろにいる幽体?人ではないですよね?

あ、これ私かなりまずいのでは?

 

という夢を見ました

夢オチとか作品としては本当最悪ですよね、今時のラノベやweb小説でもしませんよね??

これもこれもこれも全てあの柴田賢人(駄犬)が悪いんです!あ、ここ駄犬と(ピアノの)打鍵をかけたつもりです。

でも、週明けにお仕事は本当です、美波さんが若干戸惑ったのを女神検定準一級の私が見逃すはずがありません(一級所持者はアナスタシアさんです)

アインフェリアでの久々にというか、いきなりのお仕事です。

私は嬉しいのですけど…問題は美波さん

どうも教授込みであの柴田さんとお昼をする予定だったみたいです

最近みかけないから安寧の日々が続いていたのに、本当腹立たしい人です

 

え?どうしてそんなに嫌うかですか?

勝手なイメージでとんでもないことを私に言いましたからね!

 

 

あの日は大学生活にもアイドル活動にも馴れてきて、久々に鷺沢古書堂(お店)の手伝いにお店番をしていました

相変わらず雑多な上に取り扱いにまとまりがなく一見様殺しです。

しかし常連さんも多く、そこからの紹介で訪れるひとも多いです、柴田さん(あの男)もそんな一人でした。

 

「F-16のマニュアルですか?」

店内をひとしきり回り、レジにやって来た黒づくめの小柄な男性。

知らなければ性別に戸惑うかもしれない外見をしている、よく言えば中性的、悪く言えば線が細くて小柄で男らしくないです。

「無ければF-2の日本語マニュアルでも…」

大学構内で見かけるのとは若干印象が違うがあの有名人(変人)でした。

「…」

私に気づかない事への驚きにとらわれていると

「あれ?この店(ここ)じゃない?」

その言葉に慌てて取り繕おうとしたら

「あっ、こっち(・・・)あれ(・・)なのか…」

そう残念そうにすると私に背を向けて出ていった

私が悪いのは判っています

えぇ、百歩譲って大学も同じで学部や授業もいくつか同じ(後々ゼミも同じ)なのに私に気づかないとか、そんなことに驚いて対応が遅れたのは私です。

 

だからこの時は申し訳なさがありました。

 

ならなぜこんなに嫌うかですか?

 

この後が酷かったのです。

叔父に訊くと柴田さんは紹介で来店されたらしく、ご所望のマニュアルは確かに取り置いてありました。

申し訳なさで叔父に理由を話し、学校に持っていってあげることにしました。

結構重いので一冊だけにしたのですが…この選択が間違いでした。

 

私的に興味があまりなかったため、本来柴田さんが欲しがっていた『F-16運用マニュアル(全て英語表記)』ではなく、代替えとして言われた『F-2メンテナンスマニュアル(実はこれも少し違っていました)』を持っていったのです。

 

ここで問題です

当時あまり柴田さんを知らなかった私が数日前に鷺沢古書堂(お店)で顔を会わせてからの再会でなんと言われたでしょう?

 

答え

「あれ?これ?なんで君が??」

 

はい、全く覚えられていませんでした。

ちょっと自信なくしてPさんに弱音吐いてたところを美波さんに

「柴田くんは、ちょっと変わってるから」

と慰められました。

Pさんが「その方に認識される位のアイドルになりましょう」とその時は容易な目標と思えた目標をくれましたが…

まさかこんなに大変とは、Pさんまで「か、かなり独特な方のようですね」とか言い出しましたからね!

 

先日お店に来店され、このマニュアルがご所望だったのでは?と説明をした、その後に続いたとんでもない言葉

「あ、あの(ヤク)の売買してる古本屋…?」

 

それ!それです!!風評被害ですから!!!

一見潰れそうな古本屋の経営が成り立つには…

…悪いことをしている…

そんなわけありません!

稀少本の取り扱い故のお得意様や、お店によっては教科書販売や面に出てこない仕事もあるんです

面に出せない(・・・・)仕事ではなく目立たない仕事です!

後副業でしてる方やデイトレードなどしつつの方も多いようです。

それを、薬の密売とかとんでもないことを言う人がいるんです!

確かにありそうですよねーと私も思ったことはありますけど、いざ自分が言われると流石に業腹です

なので…

「ちがいます!!」

きっぱりと断言すると

「そ、そうだよね、こんなとこでする話じゃないし、うん、僕から言えるのは止めれるうちにやめた方がいいよ」

気まずそうに目を逸らしながらそっとその場を離れていきました…

あれ?マニュアルは?

といいますか、全然誤解解けてませんよね!?

 

それからがまた腹ただしいのが

「なんで人の顔覚えないくせに私だけ認識して逃げますか!」

そうマニュアルと誤解を解くために柴田さんを探すようになると

何故かタイミングよく逃げられます

その時は怒りで気がついてませんでしたけど

柴田さん(あの人)、覚えないのではなく認識出来てないのですよね。目が悪いから

あの頃は講義の後とか、眼鏡かけてましたね

そして、それに気づいたのがプレゼミで一緒になったとき

美波さんに連れられゼミ室に赴くと、何故か柴田さんが…一瞬こちらを見ましたが逃げません?

もしかしてと美波さんに隠れるように近づくと、美波さんが話しかけてることにも少し驚きましたが、まずは退路を絶って…

「柴田さん?これいい加減重いのですけど…」

押し付けるようにマニュアル(ブツ)を手渡すと、ようやく認識できたみたいで

「バイニンちゃん!?」

慌てて逃げようとします、ちょっ、『古本屋ちゃん』ならまだしも『売人(バイニン)』!?なんてあだ名つけてくれてるんですか!

美波さんと私とで退路は絶っています

美波さんは驚きつつも

「柴田くんは文香ちゃんと知り合いだったの?というか『バイニンちゃん』って『店員さん』をそんな風に呼ぶのは良くないと思いますよ?」

通常運転な美波さんをすり抜けていく…

「それに、その本の代金は?」

のは普通にできませんよね?

 

 

「ごめんなさい」

何故か私が謝っています

いえ、責があるのは実際私なのですけど、少し納得できません。

結局私が持ってきたマニュアル()ではなく、置いてきた重い方がご所望でした。

美波さんの取り成しもあり誤解は一応晴れましたが、私は柴田さんが私の腕をちらちら気にしたり、眼の動きを気にしたりしてるのに気づいていますよ!あからさまに眼鏡かけますからね!!しつこいです!!!

なんでこんな人が良いのか?美波さんの男性の趣味はおかしいです

 

でも、その、本を読んでるときとか、何故か工学部で実験をする姿はその、悪くはないと思います




読了ありがとうございます。

またよろしくお願いいたします。
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