Q.あの、今回の誰得な内容については?
A.知らんな。
本家のような軽妙な掛け合いが書きたいでござる。
オッサン視点だと弾幕ごっこの描写がしにくいことに書いたあとで気づいたでごわす。
んじゃ、本編だお(´ω`)
-オッサン視点-
「待ちくたびれたぜ、さあ弾幕ごっこの開始だ!!!」
魔理沙の掛け声とともに弾幕が放たれた。
ふむ、随分と直情的な性格だと思っていたが弾幕にもそれが如実に表れているな。レーザーにミサイルとくると属性は光でそこに熱を加えて威力を底上げしたものか…威力的には相手を選ばない属性だな。ゆえに、一種に絞り、習熟するのは戦闘目的においては間違いではないが、やはりというかまだまだ未熟だな。
意外なのは、危なげながらもライが弾幕を避けていることか。
『ライ、相手の魔法は直線的だ。さらに言えば、こちらを妖精と侮り、油断をしている。ちょうどいい、一泡吹かせてやろう』
「ったりめぇだ!」
闘争心を煽れば、私の言うことに耳を傾けてくれるはずだ。勝ちたいと思っているときほど、人は抵抗なく助言を聞き入れる。
『ならば私の指示に従え、まずは水の弾幕を張れ!』
「水ぅ?なんでそんな弱っちそうなのなんだ? それに俺は魔法が使えねえっつうの!」
む、そうであったな。
『ならば巻物を開き、私に続き、唱えろ!!!』
「お、おう」
『「第一章の記述を断章する! 詠唱破棄、術式選択、目標補足!」』
『今だ! 力を流すようにして魔力を込めろ!!』
「おうさ! これが俺の全力全開!!」
『おいっ、バカが抑えろ!!』
くそっ、このままでは暴走した術式が…。
「は? へっ?」
パンッと炸裂音とともに大粒の雨が降り始める。
忘れてはいけないのは今が弾幕ごっこの最中であることだ。コントをしつつ、手元で魔法を暴発なんぞさせていれば次に起こることなぞ火を見るよりも明らかである。
『頓馬な奴め…』
誰がスペカでもないのに全力を込めろといった。いや、込めるなとも言ってはいないがな、常識的に考えてくれ…。
そして、予想通りというかなんというか通常弾幕が殺到して\ピチューン/というなんとも小気味好い音とともに被弾した。…どこから音が出ているんだ?
「ふふん、まずは一発だな! …にしても拍子抜けだ、ほんとに魔法使いか? 私には弾幕すら撃てない妖精未満にしか見えないぜ」
いや、さらに油断したから良しとしよう。我ながら前向きな判断だが、スペカ以外で被弾することを考えていなかったわけではない。当初の予定とは異なるが攻め手を変えさせてもらおう。
「いてててっ、おい、白黒っ! 弾幕ごっこで相手を殺しちゃダメなんだろ!!」
加減しろよお、なんて泣き言に対して魔理沙は、
「不可抗力ってやつだ、気にすると禿げるぜ?」
ほら、こんなもん。
「ふぅん、白黒ね。語呂がいいし、何より特徴を的確に短くまとめているところがいいわね。私も使おうかしら」
いつの間にか人形に傘を持たせていたアリスが思案顔になっている。ところで君は少し迷走していないか? ええい、ここにはツッコミ役が不在なのか!?
ハァ、まだ弾幕ごっこの最中だ、私がクレバーに判断しなければ。
「やっぱり妖精と戦うのは、私の性に合わないわ。魔符【スターダストレヴァリエ】」
絶対嘘だ…とはあながち言えないな。魔理沙は強い相手に固執しているきらいがある。この際、なぜ執着しているのかは関係ない。
私は、巨大な星型弾幕が殺到するのを見て、
『ここは私たちもスペルカードで応戦するぞ。この際、魔力は先ほどと同じだけ込めればいい』
ここまでくると、効率的な魔力運用よりも力任せに数で圧倒したほうがいいと考えた結果である。予め流れてくる魔力量が分かっていれば同じミスはしない。
先程から魔力を弱めつつ、と言っても馬鹿みたいに込めすぎているが、同じ魔法を手元でパンパン炸裂させているライに言う。…こいつは前を見ているのだろうか?
『おい、前を向けライ!!』
「は? へっ?」
まただよ。
\ピチューン/
ああくそっ、どうして思った通りに動いてくれない。
本当のところはいい戦いを演じた上でかつ経験を積ませて勝つつもりだったが仕方がない。
「いっててて...、くっそうあと一回かあ」
『そのまま力で水弾を炸裂させていろ。勝ちたければな』
う~と唸りながらではあるが、最後の一言が効いたようで言うとおりに従ってくれる。初めから何も言わず従ってくれていればなと頭を掠めたが深くは考えないことにした。
「なんだあ? さっきからそればかりで。さっさと終わらせて、さっくりその魔道書をもらってくからな」
おまえ、どんな教育受けたんだ。というか、いつやっていいと言った。
はあ、魔理沙だけでなくアリスまで胡乱な目でこちらを見ているからな。まあ、そろそろ事に及べそうだから別に構うことはないのだがな。
今の状況で重要なのは、いかにライと関わることが無意味で無価値であるか、偶然に見せかけて勝ちを掠め取れるかだ。…本当はもっと別の終わり方が望ましかったが仕方がないか。だがまあそうすれば、魔理沙にもアリスにも私を読み解かれずに済むだろう。ライには悪いが…な。
元々、魔理沙はアリスに新魔法とやらを見せに来たようだったからな。残機が一機のこの状況だと、そろそろ件の”パワーのある新魔法”とやらが出てくるかな。
「私にも用事があるんでな、コイツで終わらせる!恋符【マスタースパーク】」
今まで一貫して光魔法を使っていた魔理沙だったが、最後の攻撃も例に漏れず光魔法だった。
計画通りだ。普通ならば、この荒れ狂う光の奔流に飲まれて、一巻の終わりだろうが。
『今だ! 水符を使うぞ!! 魔力はそのまま流し続けていろ。…勝つぞ』
「…ああ!」
そうだ、この戦いで引き分けはあっても負けなど許されるはずがない。私自身、どのような根拠で動いているかなどわからんがある種の強迫観念が私を突き動かしていることだけはわかる。
絶対に【私】を読ませてはいけない…と。
『いくぞ!「第一章の記述から断章する、詠唱破棄、術式選択、目標補足』水符【アビストローム】」
大抵、これだけの魔力量はまとめきれずに霧散するか、無理にまとめて爆発するかのどちらかだ。だからこそ、効率的運用が求められる。よって、魔理沙はあれだけの魔力を荒削りながらもまとめあげていることから、彼女の実力は推して測るべしである。…まあ、私はそれ以上のものを知っているがな。だが、ライは魔力量の調節すらまともにできない。だから私はまとめずに幾千幾百の水弾に分けた。
…私たちの使うスペカは実のところただの厚紙だ。ライではパターンを封じるなんてことは不可能だし、私は思念体のようなもので会話と魔導書の制御以上の干渉できないようだからな。だがこのおかげで、臨機応変に弾幕を変化することができる。回避するための道があるのだから反則ではないと信じたい。
…例え、反則であっても勝気な彼女では初心者にケチをつけることなどできようはずがないだろうが。
さて、通常ならば私たちの前方にある弱々しい水弾では全て光に飲まれる、にも関わらず分けた。それも爆発せずにすむからなどといった後ろ向きな理由でなく勝つための布石として。
聡慧な方なら既にお気づきだろう。現にアリスは気づいているようだ、何が起こり、どのような結末を迎えるかを。
『すでにチェックメイトだ』
荒れ狂う光の奔流は終ぞ私たちを飲み込むことはなかった…。
「虹…やはりこれはプリズム効果ね」
いつの間にやら、アリスは虹が見えるであろう位置まで移動していたようだ。
そう、アリスが呟いたとおりだ。大気と水における光の屈折率の差を利用した言わば対光魔法の切り札だ。さらに言えば、水が熱を奪い、その威力を下げたことも大きいだろう。下準備とライの馬鹿げた量の魔力があったからこそできたことだと言える。やはり…
『弾幕はブレインだ』
「弾幕はパワーだぜ」
「『んっ?』」
しかし、当の本人はそうは捉えていなかったようだが…。本気であの水玉で光を吹き飛ばしたと考えているのだろうか。やはり、頓馬な奴だ。次からはそう呼ぶか。
だがこれで私たちの勝ちだ。傍から見れば、自爆していたがやっとこさっとこスペルカードが使えて、偶然にも光が弱まり、運良く勝てた程度にしか映らないだろう。
「あ~、くっそ負けた負けた。でも楽しかったからまたやろーぜ! あ、最後の今度教えてくれねーかなあ?すげえかっこよかったし」
はっ?なぜ、火に油を注ぐような真似を…!
「あ~、なにを勘違いしてるのかわかんねえが私の負けだぜ? スペルカードブレイクってやつだ」
そのとおりだ、むしろそれを狙って戦っていた。あそこまで酷いとそれ以外に勝つ手段などなかった。土ではあれを防ぐには力不足だし、金はそもそも金属を知らないであろうこいつに使わせることは説明的な意味で面倒以外の何物でもないしな。せめて、基礎化学程度は修めてほしい。
なにより、こいつと相性のいい水が最良だと判断をしたからだ。
『ライ、君は思い違いを』
「だって、俺ってば光ん中にいたじゃん。これって三度目の被弾だよな?」
開いた口が塞がらないとはこのことか。
スペルカードブレイクした時よりも魔理沙が間抜けな顔をしていた。恐らくだが、私も同じようなものなのだろうな。
「そうかいそうかい、だがな私は納得してないぜ! 今回の賭けは次回に持ち越しってなわけで私は行くわ」
「そういえばあなた、何しに来たの?」
「んあ、マスパを見せることとこの紅霧について聞きに来たんだった。異変で霊夢に負けちゃいられないしな!」
「霊夢って誰さ?」
「博麗の巫女さ、気になるならついてきてもいいんだぜ。ついてこれるならな」
魔理沙が不敵に笑った気がした。その瞬間、到底人間が出せない速度で飛んでいった。
負けず嫌いだな。というか、早すぎやしないか。
「あ! 待てって、待って!!」
ライ…いや、トンマは翼をパタパタとさせる飛行であとを追いかける。ハッキリ言って追いつけるようなものではないと思っていたが直進した先にある森の出口で待っていてくれた。
魔理沙は泣いていたような気がしたがこちらを確認するとすぐに先に進んでいった。彼女に会ってからのことを鑑みるに弱みを人に見せるのを極端に嫌っているようだ、気丈な娘だと思う。まだ、親に甘えていたい時期だろうに。
いや、人の事情にまで気をかける必要はない…か。
ん、そういえば何かを忘れているような…。あるはずなのにないように扱われている何かがあるような。
「ほらほらボサッとするなって!」
彼女の呼ぶ声で途端にどうでもよくなった。不思議な娘だ…まるで知っている誰かのような…。
『まあいいか』
そのまま私たちはあとを追いかけて飛び出…さなかった。
「おい、オッサン! こいつを見てくれよ!」
『なんだ、トンマ』
「トンマってなんだよ! ほらここ! なんか増えてるだろ。」
『記述が増えている…しかもこれは…』
◇◇◇◇
-Side Alice-
「はぁ、嵐のようだったわ」
それにしてもお礼の一つもなく飛び出していくなんてね。ま、いつでも会えるでしょ。
にしても、魔理沙ほどじゃないけど拍子抜けだったわね。まさか、あの程度の術式しか載っていないなんて。
まあもしも見込み通りだったとしても、前みたいに痛い目をみるだけね、きっと。
「嫌なこと思い出しちゃったわね」
忘れていたけど、人形の修復のために人里に糸の買い足しに行った帰りだった。早いところ直してあげないと。
…でも、あの魔導書に憑いている彼は只者ではないようね。
――考えすぎかしら?
◇◇◇◇
-Side ???-
「ふふっ、楽しそうね」
「お言葉ですが、そのような木っ端妖精を眺めているのにはどのような理由があるのでしょうか?」
「その光を和らげ、その塵に同じうす。今度こそ、彼は幸せにならなくてはいけない。その権利がある。ついでに責任もとってもらうべきだわ。貴方もそう思うでしょう、藍?」
我が主人は相変わらず私では到底理解できないほどの考えを張り巡らせているのだろう。
「申し訳ありません。その言葉は私では推し量りかねます、紫様」
「貴方にもいずれ分かるわよ、いずれ…ね」
紫様は開いた扇子をカチリと閉じた。
どういうことだろうか?それは私にも関係したことなのだろうか。
「あら? そろそろ、今代に会いにいく時間だわ。用意して頂戴な」
今はこのお方にお仕えすることが最上の幸せだと確信している。この先、何が起ころうとも私がすることなど決まっている。
「仰せのままに」
◇◇◇◇
-Side ???-
「だからぁ、私見たんだってば!」
「外でお昼寝してたんだから夢でも見てたんでしょ」
うぅ~、スターめえ信じてないなあ
「異変って、まだ諦めてなかったのね」
ルナまでぇ~
「スペルカードで妖精が魔女に勝つとこ見たの! これは妖精の地位向上のための第一歩となるわ!」
スペルカードでなら勝てる!
「でさ、スペルカード作ろう!」
「スペルカードでなら勝てるかあ」
「いいんじゃないの?」
ほらほら乗り気じゃない! 光の三妖精ここにあり!! ってね
-補足-
有耶無耶にせず勝ちに拘った一番の理由は単純に負けず嫌いだからです。
あと、アリスと魔理沙が残念がっていたのは巻物には高度な隠匿性と途方もない記録力があるにも関わらずあの程度だったからです。
アリスからにしてみれば魔法が使えると聞いてワクワクしてたんでしょう。
-言い訳-
前回はライ視点だったのにオッサンの思考ダダ漏れだったのはどうにかすべきだよなー。
まあ、ライだけでまとめるのはしんどいのでご勘弁くだしあ。(修正しました)
あと、本編でぶち込んだネタは(゚ε゚)キニシナイ!!
謙虚なナイトに遊戯王にギアスに紅魔郷・三月精パロってとこか、趣味全開だなあ、おい。
そういや作中の内容についてはテキトウだったりしますのであまり鵜呑みになさらないようにお気を付けください(今更)