転生特典が使い辛い件について『完結』   作:サルスベリ

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 神様ミスって人を殺し過ぎじゃない?

 うっかりってこんなにも多いならさ。

 こんなうっかりもあってもいいよね、的な?

 きっと誰もが思いつく転生ミスのお話を思いついたので。







転生特典なんて言われても

 

 

 

 

 

 痛いなぁ、と思って体を起こすと、そこは見知らぬ廊下の真ん中で。

 

 ええ~~なにここ?

 

 なんでこんなところにるのか解らないけど、とりあえず冷静になろう。よくお父さんが言っていた、『人間、混乱したら負けだ』って。

 

 よし冷静になろう、冷静になろう、冷静に。

 

 れいせいってなんだっけ? 習ったような、習わなかったような。

 

 う~~~ん、とりあえず。

 

「マスター」

 

 頑張って歩こう! ジッとしていても解らないものは解らないんだ! 

 

「マスター」

 

 お父さんもよく言っていた! 人間、止まったら負けだって。よし動くぞ。

 

「マスター?」

 

「え、僕のこと?」

 

 立ち上がって振り返ると、そこにはすっごい綺麗なお姉さんがいた。

 

「初めまして、『ファティマ』の『ラキシス』です」

 

「え、お姉さんだれ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

 え、誰なんだろ、ふぁてぃまってなんだろ?

 

「誠にすみませんでした!!!」

 

 それにあの土下座しているお姉さんって何?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世界ってとんでもないと思うのは、裏側を知っているから。

 

「だからさ、俺は思うわけよ。俺みたいな一般人がいざ戦闘になって戦えるってさ、それなりの能力を貰っていないとだめだって。だからさ、ギルガメッシュいいよね、ああいう能力なら頑張れそうじゃん?」

 

「はぁ」

 

 長々と語る相手の話を最後まで聞きながら、手元の端末を操作する。

 

 ギルガメッシュと。『王の財宝』と『乖離剣エア』は不味いのではと感じるのだが、相手がそう望むなら仕方ないか。 

 

 創造神からも『全部オッケーで』と泣きながら言われているし。

 

「次の人~~」

 

「技術チートで。自分の手で兵器を作れるのは素晴らしい、技術系知識と技術、それを形にできる資材が溢れる基地を望む」 

 

「は、はい」

 ではガンダム系の基地でいいかなと検索をかけて。

 

「機械ならばすべていい。ガンダム以外も望んでもいいかな?」

 

「だ、大丈夫です」

 

 機械アニメの知識と技術も含めて。これもかなり不味い部類の能力ではないだろうか。

 

「基地は移動式がいいな。何か浮遊大陸のようなものがあればなおいい」 

 

「了解」

 

 浮遊大陸とは大きく出たものだ。人の望みは無限大とはいうが、まさか基地を望んで浮遊大陸なんてものを言われるとは思わなかった。

 

「次の人~~~」

 

「AKDが欲しいです! ファティマ欲しいです! MHを動かしたいです!」 

 

「あ、はい」

 

 勢いのまま言われて、頭痛がしてくる。いったい、何処の世界に突撃するつもりなのだろうか。

 

 後は任せたと去って行った清々しさは、とても好感が持てるけど。

 

「斬魄刀ってかっこいいよね?! 流刃若火を使いたいです! 後はお任せ!」 

 

「ええ~~~」

 

 なんか、言っていったけど。これはいいか。

 

「第四真祖。ただそれだけを望む。他はいらん」

 

 最近の子は人の話を聞かないっていうけど、本当らしい。

 

「魔法科高校の劣等生ってあるじゃん? あれでさ、深雪とリーナといちゃいちゃしたい」 

 

「ええ、その特典でいいんですか?」

 

「もちろん、分解と再生は二人が使えるようになって。俺は普通でいいよ」

 

「はぁ」

 

 不思議なこと言う人だな、普通は自分に欲しいって言わないのかな。

 

「アルペジオがいい。イオナとムサシとヤマトが欲しい。戦艦を操って世界の海を旅したい。次元世界とか宇宙も行ってみたい」

 

 眩しい、凄く純粋な想いを感じます。なるほど、人間は面白いものですね。

 

「はぁ、今の人で最後っと」

 

 後はこの特典をそれぞれの魂に入れて、補正もかけてと。あ、補正だけ先に設定したほうが、後は振り分けだけだから。

 

 間違えないようにしないと、間違えると後の処理が大変だから。

 

 よっし、これで。

 

「次の追加あるよ!」

 

 ポチ!

 

「ええええ?! 神様やめてくださいよ! もうやめましょうよ!」

 

「まだまだ頑張れ女神!」

 

「創造神様ぁぁ!!」

 

 まったくもう、あの人は神様転生にはまってから、仕事が多くなって大変なんだから。

 

 はぁ、また残業かな。 

 

「女神様!! 何してんですか?!」

 

「へ?」

 

「なんであんな多い特典を『普通に生きている少年』につけたんですか!?」

 

「え、あれ?」

 

 あ、設定が間違っている。現代に適した補正じゃなくて、現代に生きている人につけているになっている。

 

 決定ボタン、押した後?! え、嘘、補正とか修正とかしてないそのままがついちゃっているの?!

 

「あ、後付け設定を」

 

「無理ですよ、それもう実行済みじゃないですか。できるとしても弱体化とかできないようにって、かなり強固なプロテクト組んだの誰ですか。それに魂に付加したら、剥がすのは殺すしかなくなりますよ」

 

「ふぇぇぇ、よっし、謝ってこよう、大丈夫、人間への謝罪は神の必須スキルだから」

 

「うわぁ~~うちの神様たち、人間への失敗が多すぎ」

 

 よっし、行くぞ、まずは土下座だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言うわけです」

 

「へ~~~」

 

 うん、解らない! 小学生には解らない単語ばかりです、もう頭が痛くて逃げ出したいです。

 

「あの、それって本当なんですか?」

 

「はい」

 

「ああ、それで。マスター、解りましたか?」

 

「解らない! え、マスターって本当に僕のこと?」

 

「はい、そうですよ」

 

 そっか、そうなんだ、ラキシスさんが言うにはそうなだろうけど、なんで僕なんだか。

 

「あ、それと、特典が入ったので少し知識とか精神が育つ可能性が」

 

「精神の成長を促す、身体能力はどれほどですか?」

 

「たぶん、英霊クラスまで上がるかと」

 

「ギルガメッシュ王の能力と斬魄刀が入れば確かに」

 

 よっし、二人の言っている意味は解らないけど、とにかく家に戻らないと。お母さんとお父さんは心配、してないかな。

 

 あ、そっか、死んだって言われたんだ。事故って言われたけど、どうして事故にあったのか知らないし。 

 

 そもそも、二人の仕事が何かも知らないんだよな。

 

 おじさんは教えてくれなかったし、『魔導師だからな』といわれても意味が解らないよ。

 

 よっし、泣くのも叫ぶのもやった。後はとにかく家に戻ろう、もうないかもしれないけど、家に戻ろう。なんか、『あいつらは根こそぎ持っていくな』とか言っていたから、もしかしたら親戚の人たちが持って行ったってことかな。

 

 いさんそうぞく? っていうの、欲しがっていたって言っていたし。

 

「マスター、どちらに?」

 

「え? 家に帰るよ」

 

「ここ『も』マスターの家ですよ?」

 

「え? え?」

 

 あれ、なんで二人とも頷いているの。え、ここって何処、だって見たことないくらいに綺麗なところだから、きっと王様が住んでいるような場所なんだよね。

 

「ここは『フロート・テンプル』の朱塔玉座です」

 

「え?」

 

 どこそこって僕が思っていると、ラキシスさんがさっと手を振って、そしてモニターみたいなものが何かを映した。

 

「空?! 街がたくさん?! 何処ここ?!」

 

「・・・・・・女神様、あのここって『デルタ・ベルン』ですよね?」

 

「あ、修正されてない。なんで最大レベルで固定してあるの?」

 

「え? まさか、ですよね?」

 

「ごめん、その通り」 

 

 あれ、ラキシスさんが驚いた顔しているけど、何があったの?

 

 女神様が顔面蒼白だけど、どうしたの?

 

「まさか惑星一個分ですか?!」

 

「AKDって惑星を領地にする天照の国家だから、そのままじゃまずいから修正しようとしてそのまま。テヘ」

 

「うわぁ、マジだよ、この女神、なんたる駄女神」

 

「お願いだからそんな眼で見ないで! で、でもね、いいこともあるよ」

 

「なんですか?」

 

「ほら! 星すべてを支配しているから『王の財宝』の中身が凄い凄い!」

 

「喜ぶところじゃない」

 

 あ、ラキシスさんが女神様の顔を握った。あれって確か、アイアンクローって奴だよね。プロレスで見たことある、あれ柔道だったかな?

 

「で、具体的に転生特典はどうなっているんですか、女神様?」

 

「あ、はい」

 

 その後、女神さまは無事? に天界に戻りました。

 

「というわけです」

 

「解った、把握」

 

「まあ、そのようなことが?」

 

「なにそれ、不味いんじゃないの?」

 

 僕は思う。女神様は困っているし、本当に反省しているから許してあげようと思う。

 

 でもね、なんでこんなにお姉さんばっかりの中に置き去りにされたのかな?

 

「がんばりましょう!」

 

 ラキシスさんに。

 

「了承」

 

 イオナさんに。

 

「ではしっかりと補佐しますね」

 

 深雪さんに。

 

「やってやろうじゃない」

 

 リーナさんに。

 

 遠くから見ているお姉さんたちと、ロボットたちと。

 

「よっし、僕は帰る!」

 

「いえ、ですからここがマスターの家ですから」

 

「海鳴に帰る!」

 

 よく解らないから帰ろうと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、こーすけ君、どうしたの?」

 

「なのはちゃん、年上のお姉さんってきれいだけど、怖いよ」

 

「ふぇ?」

 

 やっと戻れた海鳴の小学校で、クラスメートのなのはちゃんに僕はそんなことを言ったのでした。

 

 うん、なのはちゃんはそのまま育ってほしいな。

 

 そんなことを思う『佐藤・浩介』十歳の春でした!

 

 

 

 

 

 

 

 






 あんなに簡単に神様転生とか、殺してしまいましたがあるなら、転生特典を『付け間違えました』ってミス、絶対にする。

 もう間違いなく、やると思う。




  
 主人公のデータ。

 佐藤・浩介、十歳。海鳴生まれに海鳴育ち。両親は他界、彼が知らないだけで時空管理局の魔導師だった。

 彼自身の魔力値はBに届くか届かないか、魔法適正も低いため両親は普通に育ってほしいと、この街に移り住んだ。

 両親はどちらも総合でSに届くくらいに優秀。鷹が鶏を産んだとか、裏側で浩介は馬鹿にされていたが、本人には届かない。

 与えられた転生特典の影響で、魔力値は上がらないものの、能力が飛び抜けていくのを彼は知らない。

 まあ、英雄王と第四真祖と、斬魄刀を入れるために死神の力まで込めたら、そりゃ人間の枠を超えるでしょう。

 本人の自覚ないだけで、ガチで次元世界相手にケンカできる戦力を持っている。

 ちなみに、ラキシス達は状況を正確に把握してしまったため、対時空管理局を想定しての戦力を増強中。





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