三ツ星カラーズ転生もの(仮)   作:紅茶タルト

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この話はわけあって途中まで。でも話の時系列的に、この話もあったんだよというアレのために投稿。
可能そうなら加筆します。


第8話

「チューチューカブリラ、私もほしー!」

「その案には賛成。虐殺の限りを尽くしてやる」

「ぎゃくさつ?」

 

 チューチューカブリラ。

 チュパカブラが元らしいこれに熱中している三人だが、よそじゃこれといって人気はない。

 あるよね、内輪ブーム。意味もなくだみ声で喋ったり、架空の球団の戦績や各選手の経歴を作ったり。というのはまあ男版だけど、女でもなにかしらあるだろう。男はジョイスティックという玩具(がんぐ)がおもしろすぎるせいで下ネタに寄りがちだけど、女の子のってどんななんだろうか。

 毒作りって男オンリーだよね? ペットボトルや瓶にいろいろ入れて作るやつ。熟成の段階で忘れ去られたり、毒の威力が強くなりすぎてどうしたものか困るやつ。想像上の威力ね。こ、これは開放してしまえば街が滅ぶ……! みたいな。

 

 ソロ遊びだったら磁石in砂場で砂鉄集めてる子とかいるけど、複数名だとどんなかなあ。

 

「でさー、かーちゃんに……んぉ? かあちゃん。……あ! 大変だ!」

「ど、どうしたの!? さっちゃんのおばちゃん」

「身体がめくれた? ベロっと」

「めくれたって何!? こわい琴葉!」

「いや、かあちゃんは生まれつきめくれてる。ベロっと」

「めくれてないでしょ!」

「メールには大変としか書いてない。しかしこれは、この街の平和を守る私たちカラーズの出動要請だ、リーダー!」

「はい! すぐに向かいましょう!」

「向かいましょー!」

「セーブ」

 

 バナナか。ふふ、このための前振りは済んでいるぞ。

 

 道中。

 

「ところでさっちゃん。便秘の調子は?」

「えー? 私はいつも快便だよ?」

「なら良かった」

「じゃなくておばちゃんのことじゃない?」

「あ、かあちゃんか。なんか最近は平気そうだなー」

「そうかそうか。ふふ、それは良かった」

「もしかしてななしぃがかあちゃんに渡してたあれが効いたのかな?」

「だったら良いなと思ってる」

「なあに? あれって」

 

 さっちゃんママの便秘については知っていたので、多少の準備はしておいた。庭で便秘に効くハーブを育てて、お茶を作った。

 そこにAmazonで買った食物繊維を加えて、お茶の小袋に分けてプレゼントし、その後マッサージをしてあげると言ってもみほぐしつつたっぷり魔法をぶち込んだ。

 

「ハーブ茶だってさー」

「へー」

「ありがとなななしぃ。かあちゃん明るくなった。というか…………若くなった?」

 

 年齢も下げた。一つだけだけど。一度使うと次にレベルが上がるまで使えないのだ。

 あとは便秘に効くかどうか不明ながら基本的な病気を治す魔法や、能力値へのダメージを回復する魔法。これは、どっか痛めてたりしてるのが治るんじゃないかなーと。

 

「……かあちゃん、こないだ一人で踊ってた」

 

 その結果お肌が蘇ったのはまずかったかもしれない。

 

「ごめん、やりすぎた」

「いいっていいって。ちょっとこわかったけど!」

 

 ハーブに魔法。便秘ってストレスの影響もあるようだからそれも含めれば三重の治療。ママさんにとって、マッサージやプレゼントは嬉しいものだ。こんだけあればどれかしら効くだろう。

 

「なにを入れたらそうなる」

「いやー、お茶自体は庭で育ててる普通のだよ。便秘に効くというドクダミ、オオバコ、そんなの。それより一緒にやったマッサージが効いたんじゃないかな。ちょっと勉強してるから」

「そうなのか」

 

 こうしたごまかし用に覚えた余技、ではあるが、実際にもむだけの力もあるし周囲ではそれなりに好評を博している。魔法加減版でも。

 

 

 

 強めにやったのがこのママさん。

 

「さっちゃんお帰りー! みんなも来てくれたのねー。あっ、ななしちゃん! おかげで体調最高よー。ぶい!」

「なー?」

「これはおかしい」

「おばちゃん、変……」

「ええっ!?」

 

 いたたまれない。

 ブイサイン……。

 それは、ないじゃん……。

 

「ほんとはなに入れた」

「いや、怪しいのは味が悪くなるから入れてない」

「あるのか怪しいやつ」

「ある」

 

 Amazonで買える。

 

「ななしちゃんがマッサージしてくれたおかげで身体が軽くて軽くてねー。たぶんもうしばらくテンション高いけど……それはそれとして、ね」

「あっ、そうだ。メール」

「そう! 大変なのよー。ほら。仕入れ過ぎちゃった」

 

 バナナ。ダンボールにいっぱいで、なんとふた箱ある。

 どういうこった。

 

「そんなバナナ」

「ぶぐっ……ぐく……」

「!? 今の、おもしろくないよっ?」

「お、おもしろい……」

 

 結衣はなぜか笑いに厳しい。

 

「かあちゃんそんなことで呼んだのかよー」

「あー、そんなことって言ったね今ー。もしこのバナナが今日中に、少なくとも半分にならなかった場合は……」

「場合はー?」

「今日からしばらく、三食バナナよ」

 

 ガーン。

 いいガーン顔です。

 

「ということでバナナを売り歩いてくるのだ、カラーズ諸君」

「それはいいけどふた箱はテンション上がりすぎてない?」

「うーん、やっちゃったわー。まあご褒美ははずむから、できる限り頑張ってみてよ」

「おー」

「ごほーび!? がんばります!」

「うん、素直でよろしい!」

 

 敬礼。

 

 私は抜け目なく、袋をもらっていきます。




ここで啖呵売をやろうという予定だったけれど、バナナでやるものではないっぽい。
バナちゃん節というものがあるが、当時調べて出てきた歌詞が女の子に歌わせるのははばかられ、特に他に思いつきもしなかったのでこの話はここで終わってしまった。
スジを曲げて啖呵売にするかバナちゃん節の別の歌詞にするか決めたら書きます。その場合も面白くはならない。
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