異聞帯がロスリックだった件 作:理力99奔流スナイパー
◎
英国の辺境。
谷間に隠されるように、その都市は存在していた。
既に人は居らず、廃墟と化したゴーストタウン。魔術協会が禁忌とし、封印する呪われた地。
愚かな好奇を抱き、足を踏み入れた者は、例え名のある魔術師といえど誰も帰ってこなかったという。
かつて、そこで何があったのかを知る者は少ない。ただ知る者は皆口を閉ざし、忌々しい記憶として忘れ去ろうとしていた。
__彼は、知っていた。知った上で施錠された門を抉じ開け、そこを訪れた。
「ほう……大体は、同じだな」
転倒した馬車、地面に残る血痕、白骨化した死体の山、鎖が巻き付けられた棺桶……異様な西洋式の街道。それらを懐かしむのように彼は見据え、小さく笑みを浮かべる。
変わっていない。長い年月を経たことによる劣化などによる多少の変化はあるが、その街並みは彼の記憶にあるものと瓜二つだった。
確かに、間違いなく、この世界に実在していた。彼の記憶はやはり真実なのだと証明された。
「さて、聖堂街までは……大橋、ではなく確か下水道を通らねばならなかったな。エレベーターが開通していれば良いのだが……まあ、大丈夫のはずだ」
彼は、知識を求め、このかつて古い医療の都だった地へ足を踏み入れた。それはあまりにも無謀で愚かなこと。
けれど、それでも__。
「グルルルルル……」
「……やはり今も尚、蔓延っていたか」
行く手を塞ぐのは、巨大な狼のような獣。かつて、この地に蔓延していた“獣の病”の罹患者の成れの果て。三匹ほどのそれは獰猛な唸り声をあげ、だらだらと涎を滴しながらエルデンを囲う。
恐らくあの夜からの生き残り、そして自分と同じくここを訪れた命知らず共が獣化したのだろう。エルデンは、ただ杖を構える。
「……うーむ。ここには居なかったはずだが、百年も経っているんだ。配置くらいは変わるか」
「ガァッ!!」
一斉に飛び掛かる罹患者の獣たち。しかし、次の瞬間には彼らは青白い光に包まれ、跡形も無く消滅する。
__ソウルの奔流。
膨大な魔力の噴出。この辺りに蔓延る獣が駆逐されるまで十分も掛からなかった。
「……やっと着いた。意外と距離があるな」
エレベーターは開通していた。下へ降り、地下墓地から梯子を登って小さな教会に辿り着いた。当然だが誰も居らず、一帯に割れた壺の破片が散らばっており、椅子が二つほどある。また誰かが座っていたであろう場所には赤いローブだけがあった。
「……まだ居るのか? 姿無き上位者よ」
彼は虚空へ問いかける。そこに何か居るのかは分からない。気配も魔力も何ら感じず、ただ何も存在しないという事実があるのみ。
けれど、それはそういうものだった。誰にも見えず、誰にも気付かれず、しかしそれは確かに存在し、人々に干渉し、狂気へと誘う。
鴉羽の乳母も、憐れなる落とし子も、星の娘も、青ざめた月も、老いた赤子も狩り殺された中、それだけが生き残り、けれど何も成せずに終わった。
そして、居たとしても、居ないとしても、彼にとっては至極どうでもいいことであった。
「……友人よ、安らかに眠りたまえ」
故に、ただ祈りを捧げる。ここで死んだであろう盲目の男と、四人の避難者に対して……。
次に彼が向かったのは大聖堂だった。道中には奇怪な石像や明らかに大き過ぎる人骨があり、その他には罹患者の獣しか居なかった。
どうやら百年という歳月で、獣以外は殆ど死に絶えたようだ。手間が省けて良かったという感情とは裏腹に彼の顔はどこか寂しげだった。
「……ふむ、触れても何も起こらないな。もはやこれはただの頭蓋に過ぎないという訳か」
祭壇に置かれた、埃の被った獣の頭蓋。かつて、師の元を去り、血による探究の果てに、血に呑まれ、聖職者の獣と成り果てた男の残骸。
「まあ、警句は忘れていないから問題無い」
彼は頭蓋から背を向ける。
「我ら血によって生まれ、人を超え、また人を失う__」
この町を狂わせたのは“血”だった。かつて、狂人たちが神の墓を暴き、得た禁断の血。皆が血に酔い、血に狂い、けれど、その最果てにあったのは破滅的な悲劇だけだった。
それは彼らが師が教えた警句を守ることが出来なかったということを証明していた。
愚かだとは思わない。哀れだとも思わない。甘美なる好奇に惹かれるのは人として当然のことなのだから。
彼もまた、その一人だ。
「__知らぬ者よ。“かねて血を恐れたまえ”」
それからも彼は進み続ける。行く手を阻むものはすべて粉砕した。毒蛇が蔓延る広大な森。笑い声の無い墓地街。谷間の棄てられた旧市街、地下牢から繋がる隠し街……歩いて行ける所はすべて廻った。
“悪夢”にも行こうと試みたが、椅子に座る檻を被った男の遺体に触れても何も起こらず、色々と模索したが諦めてしまった。
「……最後は、ここか。すっかり忘れていた」
あの教会をエレベーターで登り、内部から僅かな足場を使って降りた先にある扉。それを開け、階段を下っていけば、そこは街の中央に隠されるように存在する花畑。そして、一つの民家のみが建っていた。
__棄てられた古工房。
彼は特に驚く様子は無く、民家へ向けて歩き出し、ふと足を止める。
民家の扉へ続く階段の手前横の石垣。そこに喪服を着た女性の“人形”が置かれていた。
「む……何故、こんな所に?」
人形に対する疑問ではない。彼の記憶では、この人形が存在するのは民家の中のはずだ。にも関わらず外へ、それもこの場所へ投棄されている。
これではまるでここは__。
「狩人の夢、ですか?」
「なっ!?」
その瞬間、辺りの景色が変わる。正確にはこの花畑の外。ずらりと並んでいた建物は消え、赤い空と柱のようなものだけが存在していた。
そして、透き通った女性の声に後ろを振り向けば、そこにはあの人形と瓜二つ__いや、人形そのものが立っていた。石垣の上の人形は、まるで最初から無かったのように消えている。
彼は目を見開く。驚愕と困惑。けれど、同時に歓喜し、静かに笑う。
「__ク、ククク……ああ、成る程。貴公は、貴公らは、まだここに居たのか」
「初めまして。魔術師様。私は人形。この夢で、狩人様のお世話をするものです。……狩人様が、お待ちです。どうぞこちらへ」
そう言って“人形”は扉へと向かっていく。彼は意外そうにするも杖を片手にそれへ追従する。
「……さぁて、狩られないよう、気を付けないとな」
__きっと、彼は“啓蒙”を得たのだろう。
◎
「……同盟、だと?」
「ああ、そうだ。これで我らが陣営は更なる力を得た」
法王の間。
狂人たちを背にそう語るエルデンに、サリヴァーンは怪訝な表情を浮かべる。
「このような得体の知れぬ連中と? 正気か貴様?」
「これはこれは。初対面だというのに随分と警戒されてしまっている……仲良くしようじゃないか」
フォーリナーが肩を竦める。対するサリヴァーンは彼ではなくその背後で蠢く透明な物体を睨み付けていた。
「黙れ。混ざり者め……背後のデカブツと似たナニカを取り込んでいるのだろう。しかも性質は忌々しい神々に近い」
「oh Majestic!! まさか“アメンドーズ”が視えるとは! なかなか啓蒙が高いようだ!」
フォーリナーが目を見開き、興奮した様子で笑う。
「……意外だ。視えていたとは思わなかったぞ、貴公」
啓蒙40以上だったのか、とエルデンもまた驚いた様子だった。
「ふん……私は貴様がアレに気が付かず、この得体の知れぬ連中と手を組んだのかと思った。あの“蛇”の末裔共といい、随分と節操無しに取り入っているようだが、せめて相手は選んだ方が良いぞ?」
サリヴァーンは呆れた様子で嘆息する。戦力増強と言えば聞こえはいいが、果たしてそうまでして悪戯に仲間を増やす意味があるのだろうか。
況してや見るからに怪しいこんな連中と、だ。彼の計画の結果がどうなろうとサリヴァーンにとっては関係の無いことではあるが、不確定要素は出来る限り増やしたくない。
「選んだ上で、だ。法王猊下、貴公にとっては彼らは得体の知れぬ輩かもしれないが、俺にとっては別段そうでもない」
対するエルデンは心外とばかりにそう言う。
「何?」
「俺は彼らを知っている。彼らの知ることも知らぬことも知り得ぬことも……俺が貴公がどこの生まれか知っていたように、な」
「……だから、心配は要らぬと?」
「そういうことだ。まあ、貴公が心配するのも分かる。先程も言った通り、彼らは真っ当なサーヴァントではない。特に檻頭の方は、俺も酷く驚いたものだ」
何せ“メンシスのキャスター”かと思えば“悪夢のフォーリナー”だったのだから。そう言ってエルデンは相変わらず狂気に満ちた笑みを浮かべているフォーリナーを一瞥する。
「それに、戦力は多い方がいい。彼らは“ヤーナム”とそれに列する“悪夢”の漂流によって召喚された存在だ。もはや“火の時代”にすら関係の無い土地や“世界”まで引き寄せるこのロスリック異聞帯を管理する上では必要不可欠だ」
通常、異聞帯の王が“空想樹”に力を注ぐことで異聞帯はその領域を拡大させる。しかし、このロスリックは違う。別の土地を引き寄せ、取り込むことで拡大を続けている。
滅びたはずの古い王たちの地。
不死の兄弟が治める王国。
“上位者”たちが蔓延る夜の魔都。
そして、色の無い濃霧に覆われた地帯。
現在、把握出来ているのはこれだけ。そして、これらへの対処は、“薪の王”たちへの対応に精一杯で行えず、放置しているのが現状だ。
正にイレギュラーである。故に、エルデンはこんな異聞帯を押し付けた“異星の神”を呪い、そして感謝する。
__こんなにも、面白いことはない。
「……まあ、そういうことなので仲良くしろとは言わぬが、彼らは同盟相手だ。仲間割れだけはしてくれるなよ」
「ぬぅ……良いだろう。一旦は貴様に従ってやろう」
「アッハッハッハ! そんなこと言わないで仲良くしようじゃないか! 君は実に啓蒙が深そうだ! さあ、舌を噛んで語り明かそう!」
「ウフフ……じゃあ、親交を深めるのを兼ねて治験を受けてみないかしら? 大丈夫。貴方ならきっと上手く行くわ」
「……うっかり弾みで殺したらすまん」
「……まあ、うん」
何とも言えない表情を浮かべるエルデン。実に間が悪い。出来ることならばこの二人とサリヴァーンを会わせたくはなかった。こうなることは容易に予想出来ていたのだから。
「……さて、悪夢のフォーリナーと女医のアルターエゴが来訪するのは予想外だったが、話を続けようか。この“時が止まったように”続く世界の行く末について」
「別に構わない。……ところで、先程から手に持っているそれは何だ?」
ふとサリヴァーンが問う。彼が視線を向けるその先には着色された液体の注がれたティーカップが握られていた。
それはこの世界には、実に不釣り合いなものだった。
「ん? ああ、同僚のオカマから貰った紅茶という奴だ。貴公も飲んでみるか?」
そう言い、エルデンはカップに口を付ける。唇に伝わる確かな熱さを感じながら、それを一気に飲み干す。
風味など、知らぬとばかりに__。
◎
「__という訳だ」
場所は変わり、火継ぎの祭祀場。
崩れかけた屋根の上に座り、辺り一帯の景色を眺めるエルデン。その傍らにはセイバーが居り、彼の話を聞いていた。
「……成る程。しかし、サーヴァントの護衛も無しに単身でイルシールを訪れるとはな。分かってはいたが、なかなか命知らずなマスターだ」
「実際、死んでも問題無い。それにサリヴァーンは用心深いからな……無駄に警戒されるよりはマシさ」
エルデンは不死だ。このロスリックではありふれている、しかし現代においては有り得ぬ存在。突然変異、先祖返りと言うしかない人間性の怪物……例えイルシールで死んでも篝火を起点にこの祭祀場へ戻ってくる。
……あまり死に過ぎると理性を失い、亡者へと成り果ててしまうが。
「サリヴァーン殿か……ああいう謀略に長けた手合はどうも苦手だ。昔を思い出してしまう。強さは認めるが……」
「……確かに貴公は過去にそういうので苦労してそうだ」
顔をしかめるセイバー。以前に会ったことがあるが、かなりの切れ者だったと記憶している。聞くに、かつて余所者の魔術師でありながら高い地位にまで上り詰め、仕える王家と神に反旗を翻して冷たい谷を乗っ取ったという。
また剣術にも長け、魔術師としても一流。正に文武両道であり、その気があれば“エルドリッチ”を差し置いて“薪の王”となれたに違いない。
生贄の偽王など、何の名誉でもないが……。
「しかし、今回ばかりは意見が合致した。よりにもよって、ミコラーシュたちと同盟を結ぶなど、どうかしている。あの聖歌隊の女の方もロクな奴ではないだろう」
「……何だ、貴公までもがそう言うのか。セイバー」
「当然だ」
「……気持ちは分かるが、ヤーナムともパイプを作っておかなければならないのは貴公も分かっているだろう?」
「だからといって彼らは無いだろう。同盟相手なら他にも__」
「__他にも?」
次の瞬間。エルデンの声質が冷たく、無機質なものへと変わり、セイバーは口を止めた。
「…………!」
「他に誰が居る? “月の魔物”の傀儡であるゲールマンか? 今や白痴と化した老い耄れのウィレームか? 穢れた血族、カインハーストか? たった一人だけの処刑隊か? 同じだよ、ヤーナムの中で信用出来る奴らも、まともな奴らも誰も居ない。一番マシなのは“連盟”くらいだが、連中は話を聞かない。分かるかね? 誰と組もうが、変わらず、ならば向こうから先に接触し、形ばかりとはいえこちらへ友好的なメンシス学派と聖歌隊と手を結ぶのは必然だろう?」
セイバーは思わず後退りする。エルデンは、ただその灰色の瞳で彼を見据え、淡々と喋っている。
能面。機械。無。そこには、一切の感情が存在しなかった。
「っ……確かにヤーナムに信用に足る者など居ないかもしれない。しかし、それでも奴らは、奴らだけは受け入れ難い。奴らの行った儀式や実験のせいでどれだけの犠牲が出たと__」
「つまりは良心の呵責か?」
「っ……」
尚も食い下がろうとしたが、すかさずそう問われ口を噤んでしまう。
良心。正しくその通りだ。セイバーの心に未だに燻り続ける感情。しかし、それはあってはならないものだ。それを抱いて良いような人間ではなかった。
何故なら彼は、それに苛まれながらも残酷な真実から目を背け、知らぬフリをして欺瞞の中で戦い続け、その挙げ句に狂ったのだから__。
「くだらない、とは言わないよ。それは素晴らしい。そう思えるということは、とても大切なことだ。況してやあの環境の中でそれを忘れないというのは、実に困難なことだったろう。紛れも無く善人だよ、貴公は」
しかし、出たのは惜しみのない称賛の言葉。エルデンはどこまでも肯定する。
それがセイバーには、酷く不気味に思えた。この自身を召喚した男はいつもそうだ。他者を肯定し、受け入れ、理解を示す。例えそれが醜い面であっても、まるで善悪も賢愚もすべて同一であるかのように。
「けれど、欺瞞の英雄よ。俺のサーヴァントであり続けるのであれば、そういうのは捨て去るか、心の内にしまい込むかしておくといい」
エルデンはそう言って天を仰ぐ。相変わらずの無表情。しかし、先程とは違い、確かな意志がそこにあるようにセイバーには感じられた。
「我らが行く道には、ただ悲劇ばかりがある。多くが死ぬ。夥しい死の中で誰もが憂い、嘆き、そして祈る悲劇……だから我らは絶望を焚べなければならず、だからこそ、その先にはきっと__」
「……了解した。我がマスター」
目を伏せ、セイバーは言う。今の己は一介のサーヴァントに過ぎない。無価値で後悔ばかりの人生だったが、もはや叶えたい願いなども無く、ならばただ主と認めた者に従う僕と成り果てよう。
己の
「……さて、行くとしようか。一応はクリプターだ。植木の世話もしないとな」
そう言ってエルデンは腰を上げる。いつの間にか表情は元に戻っていた。
「……“空想樹”は確か、ロスリック城だったか?」
「ああ。大書庫の裏だ。お陰様で危うく“兄王”に伐採されるところだった」
エルデンは思い返す。ロスリック異聞帯に根付いた“空想樹オメガ”。その場所は“薪の王”の一角、“王子ロスリック”の居城だった。
切り落とそうとする“兄王ローリアン”を止め、事情を説明するのは非常に苦労した。詳しく言えば三回くらい死んだ。
「そういえば王子に“聖杯”を渡して大丈夫だったのか?」
「ん? ああ。アレか。別にまだ沢山あるから問題無い。彼らは我らを害するような行為はしないしな……流石にサリヴァーンやユリアには渡せないが」
「そうか……しかし、ダンジョンの方ならともかく万能の願望機を幾つも持っているとは、君は何者かと常々考えさせられるよ」
「そりゃカルデアに言ってやれ。俺は彼らの貯蔵する“聖杯”を少しばかりくすねただけだ。カドックの奴が襲撃している間にこっそり、とな」
大小様々な特異点を修復してきたカルデアは、その度に特異点化の原因である“聖杯”を回収してきた。厳重に保管されているそれをエルデンはクリプターによる襲撃に乗じて忍び込んだ際に幾つか盗み出す。
そして、カルデアは現在カドックのサーヴァント、アナスタシアによって凍結されており、それを知ることは誰にも出来ず、エルデンはこのことを仲間のクリプターには言っていない。
万能の願望機。その名に恥じぬ力を持つそれには様々な使い道があり、エルデンはその一つを“双王子”との同盟への交渉材料として使い、そして成功した。
「ロスリック城とその周辺は随分と様変わりした。ただ終わりを待ち、閉じ籠る“双王子”……けれども彼も人の子。昔の栄光には惹かれるものさ」
そう言ってエルデンが視線を向けた先には、灰に埋もれかけた高壁で囲われた巨大な城があった。そこには雄叫びをあげながら飛び交う飛竜の姿が小さくではあるが確認出来る。
かつて、ロスリック騎士は飛竜と共にあり、流れ着くすべてを征したという。
今はもう、遠い昔の話だ。けれど、王子の小さな願いにより、今ここに復活した。
飛竜が集い、騎士たちが続く。
人々はかつての栄光と伝説を思い出し、そして破滅へ向かう中で無意味な希望を見出だす。
それは正しく幻想。火を継ぐ為だけに生まれた彼が数千年もの歳月の中で抱いた幻想だった。
象徴たる飛竜。精強なる騎士。信頼できる臣下。そしてまだ優しく、名君だった頃の
__
世界は終焉を迎えんとし、その中で聖王は羽が舞い落ちる部屋で脆く儚い夢を見続ける。
終わりの先に、希望を見出だして。
「……しかし、少しばかり難易度が上がってしまったな」
エルデン「カルデア襲撃すんの? せや! 勿体無いから聖杯盗んだろ!」
セイバー「万能の願望機らしいけど具体的に何が出来んの?」
エルデン「チェイテ城とピラミッドと姫路城を召喚できたりサーヴァントを五体くらい増やせるよ」
セイバー「は?」
エルデン「とりま王子に渡したら手を組んでくれた! やったぜ!」
王子「願ったらロスリック城が凄いことに! ありがとクリプター!」
エルデン「はぇー全盛期ロスリックとかすっごい……カルデア勝てるかな?」
亜種特異点フロム・ソフトウェア発言でAC参戦期待の声が多くて嬉しい。やっぱり皆身体が闘争を求めてるんやな!
まあでも一言。五章まで待て!