気弱な同僚の護衛役 作:名無しの盾役好き
一夜明け、尚も霧の中を進む、途中でシロップと朧のレベルが上がり、指輪の中に戻す事が出来る様になったようだ
「しかし、面倒だな」
「では」
「あぁ、空間把握…展開…構え…ふんっ!」
この洞窟の幅ギリギリで盾魔法を展開してシールドアタックを使用、霧ごとモンスターを押し出す、道中で盾魔法を使った時、霧が僅かに動いた、つまり盾魔法で触れることの出来る物と言うこと、ならばこれ以上に有効な物はない、今まではレベリングもあったので封印していたが、メイプル君には一度見せた技、ならば遠慮は要らない
「すご…射線上のモンスターが…今ので全部」
「どうやら、霧の発生源も発見出来た様だな」
目の前で霧を吹き出す壺、誰がどう見ても怪しい物だ、ならば罠か、モンスターの類いではない、トラップも…無いな、マルクスほどの物を日々見ている中、ダンジョンのトラップごとき、雑事に等しいな…だがあからさま過ぎる…接触型か?
「むっ、まさか!」
「トラップ!?」
「防御は任せろ」
「はい!」
霧が濃くなり、この場に私とサリー君だけになり、目の前に現れた騎士の攻撃を盾魔法で止める、その間にサリー君が連撃を加えていく、更にサリー君の不規則な動きが加速していくが、やはりアレの不規則に振られる剣が邪魔か…ならば
「即席だが、合わせようか」
「………行きます、超加速!」
「不規則展開…空間型拘束」
相手の拘束ではなく、あくまで足場としての展開、だが相手にとってはその武器が振り回せなくなり、サリー君にとっては足場であり、盾である
「そう言えばアニメの技とか使ってたなぁ…なら! 私にだって! ウィンドカッター! ウィンドカッター! これが」
ーーー疑似再現・鶴翼三連
「なるほど、真っ直ぐではなく、湾曲して飛ばしたか」
「シルトさん見てたら、出来るかなって、それに避け辛いだろうなって」
「図らずも、成長を促してしまったか」
目の前の騎士が剣を無理矢理振り回し、剣の光を増大させていく、流石にこの状態でサリー君を前には出せんな、剣を振った後の光の帯にも当たり判定がありそうだ
「サリー君、次にアレは光での一撃を放つだろう、私がアレを止める」
「その隙に私が防御無視攻撃を入れる」
「そうだ、攻撃の当たらない範囲に足場を作る、とにかく走れ!」
「はい!」
今ならば、十全に能力を発揮出来る、アレはサリー君を見ていない、邪魔をし続けた私だけを見ている、ならば
「最強の盾として、推して参る!」
盾魔法を多重展開し、手への妨害と、剣本体への妨害、その2つでなんとか防ぎきる…かなり威力があった様だな、だが明確な隙だ…そしてその隙を逃がす彼女ではない
「ディフェンスブレイク!」
止まった、モーションの全てがキャンセルされたのだ、そして技の硬直に入ったサリー君に騎士が狙いを定めーーー、させるか! イメージを引っ張り出せ、妨害…ダメージ…彼の極刑王ならば可能!
「貴様の血、我が城門の前に晒そうか、
騎士の足元から、サリー君の邪魔にならない様に杭のイメージで盾魔法を生やして拘束する、この盾魔法の仕様は見せるつもりは無かったが、仕方ないな
「これでも…まだ!」
「いいや、ここまでだ」
「炎槍!」
「
応援が到着した、最早アレが勝てる手段など…どこにもない、騎士は度重なるダメージと、毒によるダメージで崩れ落ちる、サリー君がこちらに駆けて来る…殺気!?
「炎槍」
「
「ッ! サリー君!」
「なんで!」
「さてな、だがわかっているのは…あの騎士を倒すことがトリガーの様だな、先にミィの偽物を倒す、先程の技…まだやれるか? AIがどの程度かわからないので、一撃で仕留めたい」
「………大丈夫…やります! それに私だって、メイプルの偽物作られて怒ってるんだから!」
「そうか…ならば行くぞ! 偽メイプル君の毒は気にするな、絶対に通さない!」
「行きます、ウィンドカッター! ウィンドカッター! ウィンドカッター! ウィンドカッター! 超加速ーーー」
ーーー再現超越・鶴翼六連!
「もう…この技は覚えた!」
やってくれたか…ならば私も対人戦用の物で、盾魔法のレベルがⅩになった時に現れた技、
「これで、毒魔法…否、その大元が絶たれた、これで貴様はただの的だ」
「うわぁ、そういうのもあるんだ」
「出来るだけ早く倒してくれ、技の使用中…動けないんだ」
「デメリット大きすぎない!?」
必死に偽メイプルを攻撃して、なんとか倒すことに成功した、メダルを回収して先に進めば、どうやらミィとメイプル君は先に倒していたようだ
「シルトと一緒に戦って、どうだった?」
「凄い安心します」
「そうだろう」
「ミィさんも凄かったですよ! 特にあのーーー」
「その事は黙ってて」
ふむ、秘密兵器…と言うヤツか? まあ私と一緒では奥の手など、早々に切る必要が無いからな
「さて、先に進もうか、流石にもう終わりだと思うのでな」
「えぇ、賛成です」
「もー少しこのままでもいいかなぁ」
「そうだね、なんか楽しいし」
私達はそのまま、霧の渓谷を抜け、森へと出た
「さて、ここまでだな」
「短い間だったが、世話になったな」
「いいえ、こちらこそ」
「ありがとうございました!」
やはり、子供は笑顔でいるのが一番だな
「行くぞ、ミィ」
「はい」
私達はメイプル君達とは反対の方向に進んだ、イベントはまだ半分、なにがあるかわかったものじゃないな