気弱な同僚の護衛役 作:名無しの盾役好き
優勢だ、ダメージが低いのが難点だが、倒せない訳じゃない、剣士の攻撃を受け止め、ミィ君が貫く、後ろのヒーラーの回復は盾魔法を遠隔操作して当て、ファンブルさせる、このままではミィ君のMPが尽きてしまう、だが…私が使えるのは盾魔法のみ…盾魔法? 確か盾魔法は仲間の攻撃ではダメージが入らない、ならば、ミィ君のアレが最大の威力を発揮する! そうと来れば、早速知識を引っ張り出し、ちょうどいい形に組み上げる!
「ミィ君、これからヤツらを、拘束する!」
「ッ! わかりました、詠唱に入ります!」
細かく、細かく、攻撃阻害、行動阻害、ノックバック、時間を掛けて、範囲に入れて、ミィ君の詠唱が終わると同時に…今! 護るためにその技を使わせて貰う! 囲いではダメだ、貫き、捉える技
「鋼の軛!」
「火炎牢!」
ハマった、これならば、残りのHPを炙ることで終わらせられる!
「ミィ君、今のうちにMPポーションを」
「はい、しかし、即席コンビネーションですが」
「あぁ、尖らせれば属性が付いたのでな、刺突系特有の継続ダメージと、ミィ君の火炎牢での継続ダメージ、仲間の攻撃ではダメージの無い盾魔法の特性、近接攻撃は動きを封じ、魔法攻撃は刺突系の継続ダメージでファンブルするのは知られている、ヤツらに抜け出す手段は無い、あるとすれば」
黒いオーラが弾けた、やはり第2形態があった様だ、念のためだったが、回復して正解だったな、剣士は完全に攻撃一辺倒、後ろのヒーラーも攻撃、ならば
「ミィ君」
「はい、お願いします」
「任された!」
剣士とは真っ向からぶつかり、弾く、魔法は盾魔法の空中設置で受ける、2体の距離が近くなれば!
「炎槍! 炎槍! 炎帝!」
ミィ君の貫通と範囲での攻めがある、私が補助して、ミィ君が当てる、お互いがそれをキッチリこなせば、勝機はある!
「最後だ! 炎帝!」
「無事に勝てたか」
「先輩! 大丈夫ですか?」
「問題ない、だが少し、休ませて欲しい」
「はい、存分に」
私はそこで、意識を手放した
ーーー少し変わってミィの内心はと言えば
「(あぁぁぁああっ!? 先輩近い! 先輩寝顔意外と可愛い! 先輩に膝枕ぁぁああっ!?)」
ーーーこれが起こさない様に内心のみで片付けてある、身体も微動だにしていない辺り、流石である
そして翌日、漸く目を覚ました私は顔を真っ赤にしたミィ君への謝罪をし、宝箱を開けた、中にはメダル3枚と…指輪か、効果は…ッ! 効果はともかく名前がまずい!
「先輩? どうしたんですか?」
「すまない、ミィ君、君がそう言う人物ではないと知っているのだが」
「?」
「この装備を見て、私をセクハラだと訴えないで欲しい」
「装備を見て…セクハラ? どういう装備ですか…それ」
名前:
HP+200
STR+20
VIT+30
スキル:《尊き誓い》《
名前:
MP+200
INT+40
スキル:《尊き誓い》《
《尊き誓い》
・同じパーティーメンバーから支援効果上昇(距離、効果)
・《尊き誓い》所有者への支援効果上昇(距離、効果)
《
・同じスキルを持つ者を距離に関係なく召喚する
強い…強いのだが、これを揃いで男女が装備する、即ち!
「なっ、なっ、なぁぁぁああっ!?」
「すまない、だが獲得品なので、見せない訳には」
「い…いえ、大丈夫です、少し…取り乱した…だけで」
「これは、そう言う筋に流した方が良いな、見ると…思い出してしまうだろう」
ーーーミィは見てしまった、悲しそうな、シルトの顔を、申し訳なさそうな顔を、違うとわかっていても、思ってしまう、私では…ダメなのかと、心にも思ってもいない事を…心から願うことを…言ってしまう
「私…では、ダメ……ですか」
「………」
「わ…私は! ずっと、貴方を、先輩を…ッ!」
その言葉を止める、それは私がミィ君に言うべきもので、ミィ君に言わせるものではない、それに…今ので決心がついた
「すまない、ミィ君、だがこれだけは此方から言わせてくれ、君のその表情で、今の声で、決心がついた」
ーーーどうか、この指輪を、私が君に嵌めて良いだろうか
「………ッ! はいッ!」
ミィ君の差し出した左手の薬指に、それを嵌めた、そして同じ様に、私の左手の薬指にも、指輪が嵌められた
「すまない、現実ではもう少し、待ってくれないだろうか、君に一番相応しい物を用意する」
「………ッ! ッ!」
ミィ君は涙を流し、鼻をすする音だけが響く、そして想いを新たに、2日目を迎えたーーー同じベッドで
「「ーーーッ!!」」
ーーーちなみにこのイベント、運営が悪ふざけで用意したもので、条件はオーク討伐、男女ペアで前衛と後衛であること、日暮れまでに宿に入り、寝ること、そしてクエストをクリアして同じベッドで起きるのは完全に運営の悪ふざけだ
ーーークエスト名《俺らの悪意を越えて行けー艱難辛苦を乗り越えて! 掴め愛情! そして末長く爆発しろー》