燃え盛る研究所。
今か今かと襲いかかろうとする、白い二足歩行のブヨブヨしてそうな肌をした怪物【ネフィリム】とそんな怪物の目の前で、死の恐怖に怯えながらもシンフォギア【アガートラーム】を身に纏う少女【セレナ・カデンツァヴナ・イヴ】。
そしてネフィリムがセレナへと襲いかかろうとしたそのとき──────────
──────────彼は現れた。
腰に転生特典で与えられた【ビルドドライバー】を付ける黒髪黒瞳の青年。
右手には紅い蜘蛛のような絵柄をした物【キルバスパイダー】へと同じく紅い蜘蛛のような絵柄をしたボトルのような物【キルバスパイダーフルボトル】を装填。そして【キルバスパイダー】の左右の面から飛び出る脚のような物を中へと折り畳むように収納し、身体を大きく捻った派手なポーズで、腰につけている【ビルドライバー】へと同じく装填した。
『キルバスパイダー!』
そしてレバーを回すと蜘蛛の巣を模したビルダーが形成され、
『Are you ready?』
「変、身…………」
それが体を包むと同時にボディを形成。最後に蜘蛛の足を模したパーツが絡みつくように装着され、更には中心の空間が歪み、
『スパイダー!スパイダー!キルバススパイダー!』
全体的に赤・黒の二色で塗装に、脚等に真っ赤な毒が泡立っているかのような模様、更には顔と胸の前から見たクモのような意匠、肩や腰のクモの脚のような飾りが特長的な外見をした容姿【仮面ライダーキルバス】へと変身したのだ。
「貴方、は…………?」
『…………』
セレナは突如現れた彼へと問うが、青年は答えない。その代わり、右手に刀身にエネルギーメーター【ビートアップゲージ】がつく両刃剣【ビートクローザー】、左手に刀身にバルブが付いた片手剣【スチームブレード】を握り締めてはネフィリムへと走り出す。
「待って!あなた一人じゃ!」
「■■■■■■!!」
走り出す仮面ライダーキルバスを止めようと叫ぶセレナ。しかし彼は止まらず、駆け寄ってくる仮面ライダーキルバスを叩き潰すため、ネフィリムはその巨腕を振り落とす。
「っ…………え?」
「■■■?」
『…………ふっ』
しかし結果はどうだろうか。
巨腕を振り落とし、仮面ライダーキルバスを叩き潰したかと思いきや、既にその腕は切断され、切断面に至っては凍りついていた。
「■■■■■■■■!?!?」
『クククッ、クッーハッハッハッハ!おいおいどうしたんだ?ンン?さっさと再生しろよ!』
ネフィリムの切断面を凍らせたのは【スチームブレード】に取り付けられたバルブを回すことで刀身から冷気を帯びたミストを放ち、それで切断したからだ。
そのおかげか巨腕を再生させようとするネフィリムであったが、傷口が凍らされているため、再生は不可能。
するとどうなっているのか分からなかったネフィリムは戸惑った声を上げており、当然その隙を見逃さない仮面ライダーキルバスは何処からか龍を正面から見たような絵柄をしたボトルのようなもの【ドラゴンフルボトル】を【ビートクローザー】へと装填。
そして【ビートクローザー】のグリップエンドを一回引き、その刀身に莫大な紅い炎を纏わせた。
『喰らい、やがれぇぇぇええ!!!』
「■■■■■■■■■!?!」
『スマッシュスラッシュ!』
刀身に纏わる莫大な紅い炎は、ネフィリムを上半身と下半身に分けると同時にその傷口を焼くことで塞くことで再生を遅らせた。
しかし彼はそれだけで止まらず、【ビルドライバー】のレバーを回転。
『キルバススパイダーフィニッシュ!』
電子音と共に、仮面ライダーキルバスの両手から強力な蜘蛛の糸を放ってはネフィリムの上半身を天井へと絡みつけては貼り付けた。
『さぁ!これで、終わりだァァァ!!!』
『Ready Go!』
そして背面から展開した巨大な蜘蛛の足四本にてネフィリムの肉体を叩き潰すと同時に心臓を貫き、断末魔と共に爆散。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!?!?!?」
『ふんっ…………雑魚が!』
ネフィリムとの戦いは、仮面ライダーキルバスの圧勝で終わりを告げるのであった。
「ネフィリムが、一瞬で…………貴方は、何者なんですか?」
『俺かァ?俺は正義の力を俺の欲望を埋めるために扱う、悪の仮面ライダーだ。…………惚れるなよ?』
彼はそう言い、自身の後ろに転生特典の一つとして貰った【灰色のオーロラカーテン】へと入っていき、仮面ライダーキルバスは燃え盛るアメリカの研究所から姿を消すのであった。